秦野市伊勢原市環境衛生組合議会第3回定例会会議録
議 事 日 程
平成19年10月19日(金)午後1時30分
秦野市議会本会議場
第1 議長の選挙
第2 議席の一部変更
第3 議席の指定
第4 会議録署名議員の指名
第5 会期の決定
第6 議案第6号 平成18年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計歳入歳出決算の認定について
第7 議案第7号 秦野市伊勢原市環境衛生組合監査委員の選任について
第8 一般質問
本日の会議に付した事件
日程第1〜日程第8 議事日程に同じ
出席議員(10名)
1番 渡 邉 孝 広 2番 高 橋 文 雄
3番 高 橋 徹 夫 4番 諸 星 光
5番 風 間 正 子 6番 宮 坂 順 一
7番 浜 田 順 子 8番 前 田 秀 資
9番 山 口 勝 夫 10番 三 竹 正 義
欠席議員(なし)
説明員出席者
組 合 長 古 谷 義 幸
副 組 合 長 長 塚 幾 子
事 務 局 長 杉 崎 貞 夫
(総務課)
総 務 課 長 遠 藤 秀 男
庶 務 班 主 幹 小 澤 豊
(施設計画課)
施 設 計画課長 串 田 浩
施設計画班技幹 小 宮 政 美
(業務課)
業 務 課 長 安 藤 茂
業 務 班 技 幹 天 野 吉 雄
(工 場)
工 場 長 杉 崎 孝
施設管理班主幹 町 田 弘
秦 野 市
高 橋 生志雄
環境産業部長
伊 勢 原 市
代 田 豊
経済環境部長
伊 勢 原 市
環 境 美 化 清 田 一 美
センター所長
秦 野 市
清 掃 事 業 所 露 木 茂
参事(兼)所長
資源化推進担当
桐 山 元 通
専 任 主 幹
議会事務局職員出席者
事 務 局長 中 村 良 典
事務局次長 北 村 眞 司
議事班主幹 橋 喜 勝
議事班主査 内 海 元
議事班主事 小 泉 祐 介
午後 2時20分 開 会
〇宮坂順一副議長 改めまして、こんにちは。
議長が欠員となっておりますので、地方自治法第106条第1項の規定に基づき、議長が選出されるまで、私が議長職を務めさせていただきます。よろしくお願いいたします。
ただいまの出席議員は10名全員の出席を得ております。
これより平成19年秦野市伊勢原市環境衛生組合議会第3回定例会を開会いたします。
本日の議事日程は、お手元にお配りしたとおりであります。
直ちに本日の会議を開きます。
議長報告
〇宮坂順一副議長 日程に入る前に御報告いたします。
平成19年9月18日付で、秦野市議会議長から、渡邉孝広議員、高橋文雄議員、三竹正義議員、高橋徹夫議員、諸星光議員、風間正子議員がそれぞれ当組合議会の議員に選出された旨の通知を受理いたしました。
以上で報告を終わります。
仮議席の指定
〇宮坂順一副議長 次に、新たに秦野市から選出された議員の仮議席の指定をいたします。
仮議席は、ただいま御着席の議席を指定いたします。
日程第1 議長の選挙
〇宮坂順一副議長 日程第1 「議長の選挙」を行います。
お諮りいたします。選挙の方法につきましては、地方自治法第118条第2項の規定に基づき、指名推選によることとし、副議長において指名することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇宮坂順一副議長 御異議なしと認めます。
したがって、副議長において指名することに決定いたしました。
議長に三竹正義議員を指名いたします。
お諮りいたします。ただいま副議長において指名いたしました三竹正義議員を議長の当選人と定めることに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇宮坂順一副議長 御異議なしと認めます。
したがって、ただいま指名いたしました三竹正義議員が議長に当選されました。
ただいま議長に当選されました三竹正義議員が議場におられますので、本席から会議規則第30条第2項の規定に基づき告知いたします。
この際、議長に当選されました三竹正義議員にごあいさつをお願いいたします。
三竹正義議員。
〔三竹正義議員登壇〕
〇10番三竹正義議員 ただいま議長に御指名いただきました三竹でございます。ありがとうございます。議長という大役、その責任と役割を十分理解いたしまして一生懸命に努めてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。幸いにもこの議会には先輩の議員たくさんおられますので、私も安心しておるところでございます。御指導をよろしくお願いいたします。並びに組合長さん、そして副組合長さん、執行部の皆さんの温かい御指導、御助言をいただいて、円滑に進めてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
ありがとうございました。
〔三竹正義議員降壇〕
〇宮坂順一副議長 それでは、議長、議長席にお着き願います。暫時休憩いたします。
午後 2時24分 休 憩
午後 2時25分 再 開
〇三竹正義議長 再開いたします。
ただいまから議長として職務を執行いたしますので、よろしくお願いいたします。
日程第2 議席の一部変更
〇三竹正義議長 次に、日程第2 「議席の一部変更」を議題といたします。
会議規則第3条第3項の規定により、議席の一部を変更いたしたいと思います。
その議席番号及び氏名を議会事務局長に朗読させます。
議会事務局長。
〇中村良典議会事務局長 朗読いたします。
7番、宮坂順一議員を6番へ、8番、浜田順子議員を7番へ、9番、前田秀資議員を8番へ、10番、山口勝夫議員を9番へ。
以上でございます。
〇三竹正義議長 お諮りいたします。
ただいま朗読いたしましたとおり、議席の一部を変更することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇三竹正義議長 御異議なしと認めます。
したがって、ただいま朗読いたしましたとおり議席の一部を変更することに決定いたしました。
日程第3 議席の指定
〇三竹正義議長 次に、日程第3 「議席の指定」を行います。
新たに秦野市から選出されました議員の議席を指定いたします。
議席は、会議規則第3条第2項の規定に基づき、議長において指定いたします。
その議席番号と氏名を議会事務局長に朗読させます。
議会事務局長。
〇中村良典議会事務局長 朗読いたします。
1番 渡 邉 孝 広 議員 2番 高 橋 文 雄 議員
3番 高 橋 徹 夫 議員 4番 諸 星 光 議員
5番 風 間 正 子 議員 10番 三 竹 正 義 議員
以上でございます。
〇三竹正義議長 お諮りいたします。
ただいま朗読いたしましたとおり、議席を指定することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇三竹正義議長 御異議なしと認めます。
したがって、ただいま朗読いたしましたとおり議席を指定することに決定いたしました。
日程第4 会議録署名議員の指名
〇三竹正義議長 日程第4 「会議録署名議員の指名」を行います。
この定例会の会議録署名議員は、会議規則第94条の規定に基づき、議長において渡邉孝広議員及び高橋文雄議員を指名いたします。
日程第5 会期の決定
〇三竹正義議長 日程第5 「会期の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。この定例会の会期は、本日1日といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇三竹正義議長 御異議なしと認めます。
したがって、会期は本日1日と決定いたしました。
日程第6 議案第6号 平成18年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計歳入歳出
決算の認定について
日程第7 議案第7号 秦野市伊勢原市環境衛生組合監査委員の選任について
〇三竹正義議長 日程第6 「議案第6号・平成18年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計歳入歳出決算の認定について」及び日程第7 「議案第7号・秦野市伊勢原市環境衛生組合監査委員の選任について」、以上の2件を一括して議題といたします。
組合長から提案理由の説明を求めます。
組合長。
〔組合長登壇〕
〇古谷義幸組合長 本定例会に御提案しました諸案件について御説明いたします
御提案しました案件は、決算の認定案1件、人事案1件の合わせて2件であります。
初めに、「議案第6号・平成18年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計歳入歳出決算の認定について」を御説明します。
平成18年度決算額は、お手元の決算書に記載しましたとおり、歳入総額26億3,708万4,125円に対し、歳出総額24億7,555万9,227円となり、歳入歳出差引残額1億6,152万4,898円を平成19年度に繰り越しをいたしました。また、この繰り越しをいたしました中に、クリーンセンター建設推進事業費の継続費逓次繰越しの財源1,485万4,470円が含まれておりますので、これを差し引きますと、実質収支額は1億4,667万428円となる次第であります。
また、本会計の予算現額に対する収入率は99.9%、執行率は93.8%であります。
決算の事項別明細並びに主要な施策の成果につきましては、地方自治法第233条第5項の規定により、明細書、調書及び報告書を提出してございますので、細部の説明は省略させていただきます。
なお、この決算につきましては、去る7月26日から8月23日までの間、秦野市伊勢原市環境衛生組合監査委員の審査に付し、同委員から、「平成18年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計歳入歳出決算書、同事項別明細書、実質収支に関する調書、財産に関する調書等審査に付された書類はいずれも法令の定めるところに従って調製され、計数は関係諸帳簿等と符合し正確に表示されており、予算執行も全般的に所期の目的に従い効率的かつ適正に行われているものと認める。また、財産管理は適正に行われており、基金もその目的に従い適正に運用されているものと認める」旨の御意見をいただいておりますことを申し添えさせていただきます。
次に、「議案第7号・秦野市伊勢原市環境衛生組合監査委員の選任について」を御説明いたします。
本案は、本組合監査委員のうち、組合議会議員から選任をいたしておりました宮川住雄委員の任期が去る9月10日をもって満了となりましたので、後任の委員に前田秀資議員を選任いたしたく、地方自治法第196条第1項の規定により、議会の同意を求めるものであります。
以上で本定例会に御提案いたしました諸案件の説明を終わります。よろしく御審議の上、御議決を賜りますようお願い申し上げます。
〔組合長降壇〕
〇三竹正義議長 提案理由の説明は終わりました。
これより審議に入るのでありますが、議事の整理上、区分して行います。
日程第6 議案第6号 平成18年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計歳入歳出
決算の認定について
〇三竹正義議長 まず、日程第6 「議案第6号・平成18年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計歳入歳出決算の認定について」を議題といたします。
これより質疑に入ります。
浜田順子議員。
〔浜田順子議員登壇〕
〇7番浜田順子議員 平成18年度決算について質問いたします。
経済状況は回復傾向とは言われておりますが、行政運営をより効率的に、また市民にわかりやすく市民の参加を得て行政が担う分野を少なくする方向が求められ、現在行財政改革は両市ともそれぞれの計画に沿って進められております。二市組合としても、経費節減のために、18年度は民間委託の推進、職員の改革、一般施策の改革という3本柱を掲げて取り組んでこられたということです。成果をどう評価していくかは簡単ではないと思いますが、さらなる行財政改革の観点から質問いたします。
特別職として、組合長、副組合長の給与についてです。給与額は、いつ、何を基準として、どのように決まったのでしょうか。報酬審議会が開かれたと思いますが、その答申はどのようであったのでしょうか。現在の給与額は年間で組合長68万8,800円、副組合長64万7,800円ですが、これに対する組合長の考えをお聞きいたします。
次に、ペットボトル売却収入についてお聞きします。予算では、資源化物売却収入として約780万円のみの計上でしたが、決算ではこれが約1,360万円、指定法人有償入札拠出金として約254万円となっています。ペットボトルの容器包装リサイクル協会の指定法人ルートとして、従来無料であったものが有償になったこと、また入札による独自ルートが創設されたことで、予算とは大きく違った決算となったことは承知しておりますが、ペットボトルの回収量は年々増加しています。それぞれの振り分けトン数と実績の単価振り分けの考え方についてお聞きいたします。
3点目、現在の二市組合の最大の課題でありますクリーンセンター建設の地元調整について質問いたします。地元では、受け入れに対して多くの抵抗があると思います。環境アセスに対しても、非常に多くの意見が出されています。平成19年2月に、環境アセス実施計画書に対する住民等からの意見と事業者の回答が出されました。これに対する説明を含めて、18年度中に地元住民に対する説明や理解を得るためにどのように対処してきたのかをお聞きいたします。
また、先進ごみ処理施設見学会を行っていますが、その目的と、これまでどのような成果があったと考えておられるのか。両市の市民に対する清掃事業全般に対して理解を深めるためなのか、特にクリーンセンター建設に対する地元の理解を得るためとしてはどうなのか、ご見解をお聞きいたします。
もう一点、両市の市民に対して、二市組合事業、特にクリーンセンター建設という大きな事業が行われようとしていますが、市民への情報提供はどのようにされていますか。市民にわかりやすい方法としてクリーンセンターニュースがつくられていますが、一般市民が目にする機会は少ないと思います。その配布状況、ホームページもより充実すべきと考えますが、お考えをお聞きいたします。
〔浜田順子議員降壇〕
〇三竹正義議長 事務局長。
〇杉崎貞夫事務局長 事務の責任者という立場で組合長にかわって私から、1点目の特別職の給料についての御質問にお答えいたします。
組合では、特別職の報酬審議会は組織をいたしておりませんけれども、特別職の給料につきましては、組合一般職員給与を秦野市に倣うことで均衡を確保しているのと同じように、秦野市の報酬審議会の審議結果を踏まえまして、状況等総合的に判断して決定してきております。実際のところ、秦野市では、審議会の結果を受けまして平成5年度、8年度、こういう形で引き上げの改正がなされておりますが、組合におきましては、平成4年度に改正をお願いし、以降据え置きということにさせていただいております。また、給与改正に当たりましては、当然条例という形の改正について、議会の審議、議決といった手続きを経ておりますし、現在組合で取り組んでおりますクリーンセンターの建設に係る特別職としての職務、職責から考えますと、金額については妥当なものであると私は判断しております。
以上でございます。
〇三竹正義議長 工場長。
〇杉崎 孝工場長 それでは、2点目のペットボトルの売却収入についてお答えさせていただきます。
現在ペットボトルの処分につきましては、容器包装リサイクル法に基づいて、指定法人ルートと独自ルートにより再商品化事業者に引き渡しをしております。予算計上に当たりましては、年間引き渡し量を685トンと想定いたしまして、指定法人ルートに200トン、独自ルートに485トンを引き渡しする予定で、指定法人ルートは無償引き渡し、独自ルートは入札による売却で、予定価格をトン当たり1万5,000円と設定いたしまして727万5,000円を予算計上しております。18年度の引き渡し量は全体で636.68トン、内訳では独自ルートによる引き渡し量は圧縮したベール品で340.78トン、丸ボトルのままで96.78トン、合計では437.56トンでございました。入札による売却単価は、圧縮したベール品でトン当たり3万8,955円、丸ボトルは3,150円、金額にしますと独自ルートでは1,357万9,934円となりました。また、指定法人に引き渡したペットボトル199.12トンについては、年度当初無償で引き取るとされておりましたが、最近の使用済みペットボトルの市場価値の向上から、再商品化事業者が協会に料金を支払う有償入札となりました。このため、容器包装リサイクル協会から、落札価格から事務手数料、経費を差し引いた金額が組合に納入されました。金額は253万8,326円で、トン当たりの単価は1万2,748円となっております。これによりまして、18年度におけるペットボトルの売却収入金額は、指定法人と独自ルートを合わせた1,611万8,260円となります。以上が、予算に計上された金額727万5,000円より884万3,260円収入が増えた理由でございます。
また、振り分けの考え方でございますが、現在使用済みペットボトルの処理経費は年々増加してきている状況から、今まで無償で引き渡しをしておりましたペットボトルの一部を独自ルートで売却し、処理経費の軽減や財政負担の減少を図っております。売却に当たりましては、入札に参加する業者を、国内の再商品化事業者で自前の工場を持ち、処分先も国内にしている業者を選定しております。指定法人ルートと独自ルートの併用処理をしているのが、現在構築されております使用済みペットボトルのリサイクルシステムを維持させなければならないためでございます。また、ペットボトルについては、現在は有償で売却できておりますが、それがいつまで続くかは不透明であることからも、指定法人ルートに継続して引き渡しを行う予定でございます。18年度の振り分けにつきましては、3割を指定法人、7割を独自ルートとしております。
以上でございます。
〇三竹正義議長 施設計画課長。
〇串田 浩施設計画課長 私からは、クリーンセンターに関連する地元住民への対応、施設見学会、情報提供の3点の御質問にお答えいたします。
最初に、地元対応の状況ですが、残念ながら現時点では地元の御門自治会との間で条件等の話し合いを持つというところまでには至っておりません。一日も早く皆様に理解していただけますよう、秦野市の担当部署と連携し、努力していきたいと考えております。現在本組合が行っていますクリーンセンター建設事業に係る環境アセスメントにおきまして、昨年度そのスタートとなる実施計画書を県知事に提出し、これに対する審査意見書が送付されたわけですが、その中には、住民の疑問、不安に対して十分な説明を行い、特に近隣住民に対しては、引き続き情報提供等に努め、一層のコミュニケーションを図る必要があるとの意見がありました。また、この実施計画書の縦覧に際し、秦野市民を初めとする77名の方から88件の意見書が寄せられましたので、その時点でお答えできることはお答えしたいとの考えから、事業者の回答を作成し、閲覧やホームページにより公表いたしました。本組合としましても、住民の皆さんの心配や不安を取り除くことがクリーンセンターへの理解に一歩近づくという思いでこの事業を進めておりますので、アセスについては、現況の調査結果をもとに的確な予測を行い、これらの情報を正確にお伝えすることに心がけていきたいと思っております。
なお、平成18年度の御門自治会への対応ですが、年度当初は組合長であります秦野市長が、就任後に行ったクリーンセンター用地選定経過の検証結果について、みずから役員会や全体集会に出席して説明され、質疑に応じてこられました。本組合としましても、これらの会議等に出席し、質問などへ対応しております。また、アセスの実施計画書を県知事に提出した8月前後はアセスメント制度や計画書に関する説明を、2月から3月にかけてはお話のありました実施計画書に対する意見への回答の説明や現地調査の事前説明等について、いずれも役員会で説明させていただいております。また、建設地周辺の14自治会の役員で構成するクリーンセンター地元協議会を18年度は3回開催し、同様の説明を行っております。
次に、2点目の施設見学会の成果についてですが、先進のごみ処理施設が安全で衛生的に管理されている様子や環境教育の場として活用されている状況、また熱エネルギーを有効利用している事例などを確かめていただくため、平成11年度から18年度までの8年間で26回の見学会を実施し、延べ688人の参加をいただいております。当初は建設地に近い自治会等の皆さんを中心に実施しておりましたが、平成15年度以降は、クリーンセンター建設の問題は単に建設地周辺住民だけの問題ではなく、秦野市民全体、あるいは老朽化が進む伊勢原清掃工場を抱えた伊勢原市との広域的な課題と考えていただく機会として、秦野市民並びに伊勢原市民を対象に実施しております。この見学会を通して、本組合が運営する伊勢原清掃工場の現状、クリーンセンターの必要性なども説明させていただき、質問や御意見をお受けするといった情報交換の場として有意義に活用させていただくとともに、参加者にはアンケート形式によりごみ処理施設等に関する率直な感想や自由意見などをいただいております。その中では、クリーンセンターの建設に当たり、安全や環境への十分な配慮を望むという意見のほかに、最近では分別やリサイクルの重要性を再認識したという声なども多くいただいております。現在伊勢原市では、新しい分別収集の説明会を実施されており、市民の皆さんにはスムーズに受け入れられていると聞いています。施設見学会に参加された方々がこうした施策の後押しをしていただいたとすれば、見学会実施の意義があったのではないかと思います。
次に、3点目のホームページの件ですが、先ほども申し上げましたように、周辺住民を含め、両市市民に対する情報提供は積極的に行っていくつもりでおりますので、ホームページにはできるだけ新しい情報を掲載するように努めていきたいと思います。クリーンセンター施設検討委員会のページも追加したところであり、さらにアセスに関するページの掲載準備も進めておりますので、間もなくアップできる予定です。また、その他の情報発信手段として、クリーンセンターニュースを両市の本庁舎や公民館に配布用として置かせていただいております。今後も一人でも多くの方に関心を持っていただけますよう、工夫していきたいと考えております。
以上でございます。
〇三竹正義議長 浜田順子議員。
〇7番浜田順子議員 再質問をさせていただきます。
1点目の特別職の給与についてですが、し尿処理の部分がここで両市のところから移行いたします。わずかかもしれませんが、大きな事業として3つ、3本柱でやっていた二市組合の事業の1つがなくなるわけです。その分といったら何ですけれども、もし見直しをするべきだとしたならば、この時期ではないのかなと思います。見直しというところでは、いろいろこの組合、それぞれ各自治体やまた組合などでそれは独自に決めていることだとは思いますけれども、ちなみに高座清掃施設組合、ここは海老名、綾瀬、座間3市で行っています一部事務組合ですけれども、特別職の給与は、組合長年額13万5,000円、副組合長年額10万8,000円です。期末手当もないと聞いています。私は、ちょっと余りにも金額の差があり過ぎるなというところから、このことをぜひお考えをお聞きしたいということで質問をいたしました。議員の報酬とも関係しているかと思いますけれども、これは承知しておりますけれども、やはり行財政改革というような点からいえば、これもそれぞれ両市の業務の1つ、一部分と考えてしまえば、ここまでの給与というのは必要なのかどうかと思っております。見直しをするようなお考えはあるのかないのか、その点を確認させてください。
もう一点、ペットボトルについてですが、金額的なものとかこの振り分けなどについて説明が何もなかったものですからお聞きしたのですけれども、かなり独自ルートとそれから容リ法の指定法人ルートと金額が違いますね。これで変動があるかもしれないからということで、それは理解するのですけれども、この辺の情報をちゃんと知らせて、本当にどういうふうにこれからもするべきかというところは、この決算の段階でわかるというよりは、もう少し情報は出していただきたいと思います。そういう考え方はあるのかどうか、お聞きしておきます。
それから、組合のクリーンセンターの建設に関しましては、地元の受け入れというのが非常に大切ですので、ぜひ進めていっていただきたいと思います。ただ、先進ごみ処理施設の見学会というのが、環境教育であったりリサイクルを推進するというような面で役立っているということはよくわかりますけれども、本当に安全で衛生的にという、悪い面を隠していい面だけを見せるというような形になってしまうといけないのかなと思います。ちょっとこれは私も参加しておりませんので、どんな形になっているのかはわかりませんが、これについて両市の市民に、特にごみ減量化、ごみ処理の施設はあちこち私も工場など見たことありますけれども、やはりこれだけたくさんごみがあるのだというような、減らさなければいけないのだというような視点でもって、ぜひこの見学会のところはやっていただきたい。みんなどこも安全で衛生的でにおいも余りしなくていいよっていうような、そういう視点ではなくて、分別を進める、環境にもっと自分の暮らしを見直そうというような視点で進めていっていただきたいと思います。
あと、もう1つ、情報提供なのですけれども、クリーンセンターニュースというのは何部ぐらいつくっておられるのでしょうか。あと、ホームページをわかりやすくというのは、何か私も時々見るのですけれども、字がとても小さくて見えにくいとか、そういうところも感じます。読みにくいというようなことも感じますので、あと一工夫していただければと思います。
ちょっと何点かお聞きいたしますので、御答弁をお願いいたします。
〇三竹正義議長 組合長。
〇古谷義幸組合長 浜田議員の御質問にお答えしたいと思います。
組合特別職の給与についての再質問でございますが、浜田議員からもお話がございましたとおり、議員の皆様との報酬のバランスもあるかと思います。判断の難しい問題でございますが、議員の貴重な御意見として承っておきたいと思います。
〇三竹正義議長 工場長。
〇杉崎 孝工場長 ペットボトルの売却単価という見通しに関しましては、予算計上前に再商品化事業者等からも見積もりをとったり、各容器包装リサイクル協会からのホームページ、それと市場の需要の関係、今後どうなるかということを検討させていただきまして、指定法人ルート、独自ルートの振り分けの関係、そちらのほう事前に決めたりして調整させていただいております。
以上でございます。
〇三竹正義議長 施設計画課長。
〇串田 浩施設計画課長 クリーンセンターニュースの配布部数というお尋ねでしたけれども、クリーンセンターニュースは、基本的に周辺の14自治会に回覧または各戸配布しております。回覧の場合はおよそ500部を配布させていただき、そのほかには秦野市、伊勢原市に約400、それから予備を含めまして全体で1,100部ほど配布する形をとっております。また、各戸配布のときには、全体で4,100部を印刷しまして配布いたしております。
それから、ホームページの字が小さくて少し見にくいという御指摘でございました。再度確認をいたしまして、見やすいように工夫をしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
〇三竹正義議長 事務局長。
〇杉崎貞夫事務局長 工場長からペットボトルの関係での御回答を申し上げました。数字的なり考え方なりはそのとおりでありますが、この関係について、既に議員も御承知だと思いますが、来年度から伊勢原市が分別回収を始められるということを受けております。そんな関係の中で、ペットボトルも含めて、その辺のところの処理を伊勢原市独自で処理をするという考え方をお持ちでございます。そんなところがございまして、今まで全国で一番初めにペットボトルの分別回収をしたのが秦野市と伊勢原市ということは御承知のとおりだと思いますが、そういうことを受けまして、清掃工場でプレスをするという処理をしてリサイクルルートに乗せている状況でありましたけれども、そのようなことを受けまして、秦野市でもその辺を独自で処理をして、両市の財源とする考え方がもう既に出されてきておりますので、いろいろ御注文も含めてございましたけれども、いずれこれが開始されますと、売却収入というのは二市組合の歳入からはゼロになりますので、そのようなところを含めて、補足をさせていただきました。よろしくどうぞお願いします。
〇三竹正義議長 浜田順子議員。
〇7番浜田順子議員 今のペットボトルのお話もありますけれども、今二市組合でやろうとしている事業が、今はとても大きなクリーンセンター建設という事業がありますけれども、やはり分野としては少なくなっていって、それぞれ各市が別々に持っていくというような方向にあるのかなと思います。そういうところで、できればこういう迷惑施設といいますか、そういう事業というのは、それぞれの各自治体できちっと完結していくようなものがいいのかなと私は思っております。そういう意味でも、そのことは歓迎するのですけれども、そういたしますと、やはり特別職の給与にこだわってしまうのは何ですけれども、見直すべきではないのかなということを私の意見として申し添えて質問を終わります。
〇三竹正義議長 他にございませんか。
山口勝夫議員。
〔山口勝夫議員登壇〕
〇9番山口勝夫議員 それでは、決算審議を行います。
伊勢原市は、秦野市から分別収集において遅れているが、ようやく来年度から実施することとして、その説明会なども開催しております。また、事前のリサイクル施設の建設も計画されていると承知しております。予定では、燃えるごみから容器包装プラスチックを、燃えないごみからビン類、缶類、そして電池類などの有害物を分別し収集するというが、これにより、従来はごみとして二市組合の処分施設に搬入していたものが収集の段階で資源として除かれるため、組合への影響量は減少することとなります。そのことで組合には何か影響があるのか、想定される影響を教えていただきたい。また、組合の分担金にはどのような影響があるのか、お伺いいたします。
〔山口勝夫議員降壇〕
〇三竹正義議長 事務局長。
〇杉崎貞夫事務局長 山口議員の御質問にお答えしたいと思います。
今、お話がございましたように、伊勢原市では、リサイクルセンターを整備されて分別の統一に取り組まれると。その中ではプラスチック容器のリサイクルを目指すことについては、既に施策として、昨年12月に秦野市、伊勢原市及び本組合の3者で策定いたしました循環型社会形成推進地域計画で折り込み済みとなっておりますので、まずお話をしておきます。
伊勢原市の分別収集の開始によりまして、循環型社会を目指し、これからのごみ処理が大きく変革していくだろうと大いに期待をいたしているところでございます。また、伊勢原市の分別収集の開始によって、より明確になったことが2点ほど挙げられるかと思います。
1点目としては、今まで秦野市と伊勢原市のごみ出しのルールが違っていた関係がございます。その辺がほぼ同じような形に統一されてまいります。
2点目としては、両市とも分別した資源物を独自に資源化されるという、先ほども浜田議員がお話をしましたけれども、そういうことになるわけでございます。減量、資源化の施策は両市でお願いすることになりますし、本組合としては、残されたごみを安全に処理するという役割分担、このような形になってくると思います。この2点が明確になったと思います。
御質問の、組合が行っておりますごみ処理においてどのような影響があるのかということでございますが、お話ししましたように、燃えるごみの中からプラスチック類、約770トンぐらいになろうかと思いますが、両市の可燃ごみの量からいたしますと約1.1%ほど、この中からプラスチックが除かれるということによりまして、若干ごみのカロリーが低下するのかなと思いますし、特に梅雨時になりますと、燃焼温度を維持するために助燃剤投与になりますけれども、若干その辺のところが増えると想定いたしております。そのため、両市にはこれからもお願いをしてまいりますが、梅雨時にごみ排出時におきましては、さらなる水切りのお願いをしていくようにしてまいりたいと思っています。
次に、燃えないごみの中のお話をいたしますが、この部分が実は大きく分別をされるわけでございます。まず、ビン類が分別されまして、伊勢原市が独自にカレットとして処理をなさると。今まで回収したビンのリサイクルのルートを通じて資源化しておりますが、その組合の負担金等がなくなるというほかに、回収できなくて不燃物残渣という形で埋め立てに回っている分、このビンのくずが削減するだろうと。そして、ひいては、当然埋め立て経費が節減されると。従来カレットの貯留ヤードというものがありますが、これを他の用途にちょっと利用できるかなと思っております。
一方、缶類も持ち込まれておりますが、伊勢原市から持ち込まれている缶類につきましては、発生量の約20%相当が伊勢原清掃工場に現在持ち込まれております。その中で、アルミ缶とかスチール缶、このようなものが現在有価物となっておりますが、この搬入がなくなることになりますから、資源の売却益そのものは少し減少するだろうと見ています。また、スプレー缶などの有害物、この関係についても分別収集されるというお話を伺っておりますので、収集の際、また組合が処理する際に、爆発だとか発火とかいった事故等が当然減少するであろうし、作業の安全性がより確保されると思っております。
さらに、先ほどもお話ししましたように、ペットボトルにつきましては、両市とも全国で一番早く分別収集を行ったわけでございます。清掃工場の役割としては、工場で圧縮をして資源化をしてまいりました。リサイクルセンターの稼働後は、工場への搬入がなくなります。そんなことから、秦野市においても独自の処理について検討をしていただくように現在お願いしているところでございます。よって、先ほど申し上げましたように、ペットボトルが現状の中で売却ができている状況にあるわけですが、その売却益につきましては、分別が始まりますとゼロということになります。
このように、伊勢原市から持ち込まれております不燃物ごみ類、可燃ごみを含めて、約2,000トン相当が減少するだろうと想定しております。それらのことの中で、詳細の金額について今煮詰めを行っているところでございまして、きょうのところは金額的なことについては御容赦いただきたいと思っておりますが、いずれにいたしましても、不燃ごみ等の搬入が減少することから、現行の不燃ごみが特に多く減少するわけでございます。そのことから、現在の不燃ごみの処理ラインを一部見直しをするということが出てくるであろうし、先ほども申し上げました組合の歳入についての収入の部分が減ってまいりますから、その辺の関係が出てくるでございましょうし、今、粗大ごみの処理を委託しております。その関係の処理量そのものが減ってまいりますから、それらの委託経費を見直ししなければならないだろうということを想定しております。
それから、分担金についての御質問でございますけれども、現在そういうことを予測しながらも、実績の数値は出てございません。試算が非常に難しいわけでございますが、御質問をいただいておりますので、あくまでも参考ということで申し上げたいと思います。伊勢原市が平成20年4月から新たに分別回収を進められると仮定いたしますと、分担金への影響は、実は算定基礎のなる事業量というものが翌年度ということになりますので、実際の影響年度的にいいますと、平成21年度から分担金への実質的な影響が出てくるということになります。そういった中で、19年度現在負担していただいている率、21年度に想定するそれぞれの分担割合、変化の割合を試算いたしますと、約1%弱伊勢原市のほうが低下して、その分秦野市のほうがプラスになるという試算の状況が今想定されます。先ほども金額的なお話をいたしましたけれども、この分担金につきましては大きく流動的に数字的なものは動きますので、きょうのところについては金額については御容赦いただきたいと思います。
以上でございます。
〇三竹正義議長 山口勝夫議員。
〇9番山口勝夫議員 御答弁ありがとうございました。伊勢原市の新たな分別の開始により、これまで二市組合が行ってきたごみ処理の体制を少なからずや合理化できるよう、聞かせてもらいました。私も、伊勢原市民として喜ばしいことと思います。また、伊勢原市の努力が分担金にもはね返るわけですから、今後も市民とともに地道な努力を続ける大切さがよくわかりました。
さて、もう一点質問させていただきます。ごみ焼却した後、焼却灰や不燃物残渣は、伊勢原市の栗原最終処分場や圏外の民間処理場で処理、埋め立て処分されていますが、最終処分の埋立量には限界があることや最終処分場の新たな確保が全国的に難しくなってきているということを念頭に置く必要があるのではないかと思っております。こうしたことから、最終処分場の延命にもつながるごみ減量化の推進は、大変重要な意味を持っているものであります。また、二市組合の運営費の大部分を占める両市分担金のうち、人件費などを含める8割強の約17億円のじん芥処理にかける経費ですが、ごみ処理にかける経費は、斎場経費やし尿処理経費と異なり、ごみの排出を減らすことでまだまだ縮減が可能な経費であります。ごみの減量に関する施策は、秦野市並びに伊勢原市の役割ということでありますが、あえて二市組合としてごみの減量についてどのような考えをお持ちか、組合長からぜひお聞かせを願えればと思うわけですが。
〇三竹正義議長 組合長。
〇古谷義幸組合長 山口議員からごみ減量に関する二市組合としての考え方についての御質問がございました。私の考え方をお答えしたいと思います。
ごみ処理基本計画や循環型社会形成推進地域計画で既にお示しをしてございますが、市民、事業者、行政が一体となって排出抑制に取り組み、さらに排出されたごみをできる限り資源化し、ごみとして燃やす量を減らして資源循環型社会の実現を目指すことが、ごみ行政を進める上での基本的な考えであると私は認識いたしております。両市では、こうした考え方のもとで、ごみの減量、資源化を推進するために必要な各種施策を打ち出しておりますが、その実行に向けて市民や事業者の理解と御協力をいただきながら、一歩一歩着実にごみの減量化の施策を進めているところでございます。こうした中で、伊勢原市が新たな資源分別収集を開始されます。これからのごみ行政において、大きな転換点になり得るものであり、私は、評価されるべきものと思っております。
一方、本組合といたしましても、こうした両市のごみ減量化施策と連動いたしまして、出されたごみをさらに資源化に結びつけ、最終的に埋め立てするごみの減量に努力をしていかなければならないと私も考えております。これらごみ処理の流れでは、議員のご指摘のように両市も組合も一体となりましてさらに減量に努力していく必要がありますが、組合が所管している現行の焼却施設では当然十分とは言えません。御承知のとおりの課題を解決するために、どうしても180トン焼却施設にかわるクリーンセンターの建設が急務であると私は考えております。議員の皆さんの御協力をいただきながら、建設に向けてさらなる努力を副組合長ともどもしてまいるつもりでございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
〇三竹正義議長 山口勝夫議員。
〇9番山口勝夫議員 御答弁ありがとうございました。市民、事業者、行政が三位一体となり、また秦野市、伊勢原市、二市組合の3者が連携しながらそれぞれの役割を果たしていくことで、ごみを取り巻く環境がいい方向に向かっていくということだと思っております。そして、二市組合には、ただごみを燃やすだけではなく、ごみの減量化やエネルギーの有効利用といった観点から、クリーンセンターを建設しなければならない役割があるわけです。ぜひとも少しでも早くクリーンセンターが完成し、こうしたごみの問題に対応していくことができるよう要望し、私の質問を終わります。
〇三竹正義議長 他にございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
〇三竹正義議長 これで質疑を終わります。
これより討論に入ります。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
〇三竹正義議長 討論なしと認めます。
議案第6号を採決いたします。
議案第6号を認定することに賛成の議員の起立または挙手を求めます。
〔賛成者起立・挙手〕
〇三竹正義議長 賛成全員であります。
したがって、議案第6号は認定することに決定いたしました。
日程第7 議案第7号 秦野市伊勢原市環境衛生組合監査委員の選任について
〇三竹正義議長 次に、日程第7 「議案第7号・秦野市伊勢原市環境衛生組合監査委員の選任について」を議題といたします。
本件については、一身上の事件と認められますので、地方自治法第117条の規定に基づき、前田秀資議員の退席を求めます。
〔前田秀資議員退席〕
〇三竹正義議長 これより質疑に入ります。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
〇三竹正義議長 質疑なしと認めます。
お諮りいたします。
ただいま議題となっております議案第7号については、討論を省略し採決に入りたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇三竹正義議長 御異議なしと認めます。
したがって、議案第7号に対する討論を省略することに決定いたしました。
議案第7号を採決いたします。
ただいま議題となっております議案第7号については、これに同意することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇三竹正義議長 御異議なしと認めます。
したがって、議案第7号については、これに同意することに決定いたしました。
前田秀資議員の着席を認めます。
〔前田秀資議員着席〕
日程第8 一般質問
〇三竹正義議長 日程第8 「一般質問」を行います。
一般質問は、発言通告一覧表に従い質問を行います。
渡邉孝広議員。
〔渡邉孝広議員登壇〕
〇1番渡邉孝広議員 秦野市伊勢原市環境衛生組合議会議員に初めて選出をさせていただきました渡邉孝広でございます。ただいま議長の許可をいただきましたので、発言通告のとおり、クリーンセンターにおけるごみ処理システムについての質問をさせていただきます。
初めに、焼却・溶融システムの考え方についてお伺いいたします。
クリーンセンター建設事業につきましては、平成21年度着工、23年度の竣工、24年度の稼働の予定であります。伊勢原清掃工場の180トン炉が、総合的に見て限界を超えた、あるいは限界に近づいた施設であるということ。また、焼却・溶融による中間処理施設を抜きにしては、現状では健全な衛生的な市民生活を営むことが不可能であるということは事実であるかと認識しております。また、公害の抑制、ごみを安全に処理するためや熱エネルギーの有効活用のため、焼却灰を資源化し、先ほども質疑にありましたが、最終処分場の減量などの見地もあり、平成24年の稼働に向け、地域住民との十分なコミュニケーション等御理解をいただきながら、全力を尽くしていただきたいと考える次第であります。
しかしながら、焼却あるいは溶融によって有害物質が発生することは事実であります。世界の先進諸国の中には、いかにしてごみを燃やさないで処理をするかに腐心してきた先進国が多いことも事実でございます。その中には、ゼロウェイスト宣言のもとに、徹底した固形廃棄物の再利用、資源化、再資源化が図られている都市も珍しくはございません。しかし、日本のごみ処理の基本は、現時点においても徹底して焼却・溶融システムが主流であります。少し古いデータですが、2001年度では、全国に約1,680もの焼却施設、焼却炉が存在している。世界の焼却炉のおよそ3分の2ぐらいが日本に集中しているという現状がございます。先進国のドイツでは、60ぐらいの焼却施設は現在でもあるかと思いますが、焼却灰につきましては核廃棄物並みの処理が要求されております。
平成19年から33年までの15年間にわたるごみ処理広域化実施計画によりますと、クリーンセンターの稼働後、その後伊勢原清掃工場の90トン炉にかわる有機性廃棄物資源化施設を平成30年度の稼働予定、あくまでも計画段階ですが、そのような計画になってございます。私も、今回の質問をさせていただくに当たりましてさまざまな資料に目を通そうと思ったのですが、集めましたところ、ひざの高さぐらいまでなってしまいまして、全部くまなく目を通すことはできませんでしたが、過去の経緯につきましても十分にこちらのほう調査をさせていただきました。その中で、組合長は、昨年7月31日に行われた全員協議会の中で、20年、30年、50年先を考えて環境整備をしてまいりたいと発言していらっしゃいますが、全く共感するところであります。
そこで、お伺いいたしますが、長期的に考えた場合、これは長期的なお話でございますが、焼却・溶融システムが本当に今後も最もふさわしい処理方法なのか。ごみ処理技術検討結果報告書の中にもございますが、さまざまなごみ処理システムの中から検討結果において焼却・溶融システムが一番ふさわしいというような検討結果がなされております。私も、現時点でほかの処理システムと比較して一番合理的なのは確かに焼却・溶融システムであるという認識はしております。しかしながら、もう一度原点に立ち返って検討する必要はあるのではないだろうかと考える次第であります。燃やさないで資源化をする、燃やさないことと、さらに言えば究極的にはごみを出さないということ、そのことが環境面から考えても、また環境先進国としてあるべきこれから日本の進むべき道を考えても、最も必要な方向性ではないかと考えるわけでありますが、そのような長期的展望に立った組合執行部の現時点でのお考えをお伺いいたします。
次に、施設の検討方法についてお伺いいたします。
大手の焼却炉メーカーが日常的に受注調整を行ってきた、いわゆる談合でございます。そのような事実が発覚しておりまして、99年には大手5社による長年の談合が発覚いたしまして、独占禁止法違反によって公正取引委員会から排除勧告が出されております。昨年6月28日、25回の審判を経て、改めて独占禁止法違反を認定する審決を公取委がなされております。ことしの3月2日でございますが、公正取引委員会は、プラントメーカー5社に対して、独禁法違反と認定した企業への課徴金としては過去最高の総額約270億円を納付するよう命じる方針を決め、各社に通知をいたしております。公取委によりますと、全国の自治体などから受注したごみ焼却炉工事、それ66件を特定してございますが、契約総額9,600億円の入札で受注予定者や価格を決めるなど談合した。受注した工事のうち、公取委が証拠などから談合の事実を特定できたとする三十数件が課徴金の対象になっているという報道がされております。また、昨年4月25日、福岡地方裁判所で、福岡市内の大型ごみ焼却炉の指名競争入札で談合があったとして約20億8,800万円を福岡市へ返還する判決が出されました。対象となる焼却炉メーカーは5社、この額は談合問題に関する住民訴訟として過去最高額であったとのことでございます。原告は市民オンブズマンでございます。福岡地裁判決では、福岡市が受けた損害を最終落札額約298億円の7%と算定。同時に、福岡市長が事業者に対し損害賠償請求を行わないのは違法として、福岡市の怠慢についても断罪をしております。さらに、これは10月17日の東奥日報というローカル紙のニュースでございますが、おとといです。鳥取県米子市発注のごみ焼却炉工事の入札談合があったとして、落札したプラントメーカーに工事代金の市への返還など約15億円の損害賠償を求めた住民訴訟の控訴審判決で、広島高裁はそのメーカーに約11億4,000万円の返還を命じました。米子市に対しても、損害賠償請求をしなかったのは違法としております。判決理由で、裁判長は、落札率が極めて高いなどから談合があったと認めるのは相当であるとしております。
全国のごみ焼却炉の建設単価は、国際調査によりますと、台湾とかアジア諸国、欧米各国に比べまして、日本の建設費は、ダイオキシン対策など公害防止の設備やごみ発電施設などを含めた場合でも実に2倍以上日本の建設費が高いという調査結果も出ております。東南アジアあたりの受注と比べますと、3分の1程度のものもございます。そのようなことが事実としてなされております。原因は、指名競争入札、あるいは随意契約にあるのではないかと思います。競争相手が特定できる状況、また随意契約の場合は、必ず談合か、あるいは不当に高い価格の受注となる危険性がつきまとっておると考えております。
ところで、廃棄物処理施設の建設事業でございますが、通常の公共工事での入札とは違いまして、設計と施工とを一括して発注する、いわゆる設計付き施工契約、いわゆる性能発注方式が主流であると認識いたしております。性能発注方式は、プラントメーカーの見積もり設計図書の提出を受けまして、発注側で発注仕様書をまとめます。見積もり設計内容が発注仕様書をクリアする内容になっているかどうかを確認、その後、随契か、もしくは指名競争入札等によって行われる方式が一般的かと思われます。通常の入札と比較すれば、技術的なハードルを高くするという意味ではすぐれているようにも思えるわけではありますが、性能発注方式、いわゆる通常の性能発注方式の場合は、入札に参加できるプラントメーカーを条件を絞り込むことによってメーカーそのものを絞り込むことになってしまうのではないか。それによって、受注調整、いわゆる談合しやすい環境をつくり出してしまっているのではないかと思います。さらに、指名競争入札がそれに拍車をかけているのではないかと思います。
それでは、価格が安くなればなるほどいいのかということがよく言われるわけでございますが、過度な価格競争になると、どうしてもコスト削減を徹底せざるを得なくなる。その結果として、肝心な技術的な部門、環境対策などの技術的な部門での目に見えぬところでのコスト削減による手抜き、あるいは下請メーカー、下請に対してのしわ寄せをするという危険性も常につきまとうことになります。秦野市も、昨年の競売入札の妨害事件を受けまして入札改革をいたしましたが、それにより起こってくる弊害が、あくまでも価格競争による弊害、いまだに事前の話し合いが行われているとしか思えないような高額単位での落札や、あるいは談合が発生したと思われる下水道関連の工事からいきますと、落札価格が60%を切っているものもあります。私は、これなどは完全な価格競争になっていて、下請メーカー等が本当に受注してしっかりと仕事ができるのだろうかという逆の疑問も感じております。いずれの場合も、この価格競争だけというものは、非常に大きな弊害が起こるということを私は主張している次第であります。
このような価格のみの競争による従来の性能発注方式に比べまして、総合評価落札方式というものがございます。これも私は秦野市議会での一般質問等で何度も質問させていただいておりますが、幸いにしてといいますか、平成18年7月に環境省大臣官房廃棄物リサイクル対策部、いわゆる廃棄物処理施設建設の所管となるところですが、その工事等の入札契約の手引というものが出されました。これは、私は国のやる施策というものに対してさまざまな疑問はあるのですが、この廃棄物処理施設の工事の入札手引の中身について限って申し上げれば、非常にいいことが書いてあるなという実感を受けております。この総合評価落札方式ですが、価格及び社会的要請への対応の事項を定める。価格だけではなくて、もちろん技術面、環境面、そのような地元への配慮とか、社会的要請の非常に高い項目を加えて総合的に評価する。いわゆる機種を絞り込むのではなくて、総合的に評価して落札者を決定する仕組みであります。価格以外の付加価値についても競争させるという特色があります。いわゆる談合によって不当利得をプラントメーカーが受けていた部分を社会的な価値に変換させるという仕組みであります。このような技術面での品質の確保、ダイオキシン類や温室効果ガス等の徹底削減など、そのような、行政にとりましても、また地域住民にとっても、最も重要とされる価値における競争の原理を働かせて、そして本当に必要な施設の建設を期待するものであります。さらに、総合評価だけではなくて、随契や指名競争入札を廃し、どこが応札するかわからない、競争相手を特定できないという一般競争方式を採用することによって、受注調整を防止することができると考えます。ごみ処理技術検討委員会におきまして、ストーカ式焼却プラス灰溶融、また流動床式ガス化溶融炉の2方式が提言されております。現在環境アセスメントにおきましても、その提言に基づいて行われております。この入札手引の中では、機種を絞り込まずに入札を行うことが適切であると定めておりますが、既にこの2方式が提言され、環境アセスがその提言に基づいて行われている以上、これは尊重する必要性は感じております。
さて、クリーンセンター施設検討委員会が立ち上がりました。来月2回目の委員会が開かれるとお聞きをいたしました。行政側からも5名の委員が選出されているように思います。そこで、お伺いいたしますが、今後施設検討委員会において処理方式などについても検討されていくと思われます。ごみ処理技術検討委員会の提言を尊重して、確かに2方式で検討していくことが合理的であると思いますが、その上で、今後機種を絞り込まずに一般競争入札にて行う総合評価落札方式によって、プラントメーカーのプロポーザル、いわゆる技術提案など、公設公営か公設民営かなども含めまして、プラントメーカーのプロポーザルを総合的に、もちろんどういうものを総合的に評価するかということは学識経験者等の意見を聞いて報告をする必要はございますが、それを総合的に評価し、選定していくという方向性を示していくべきではないかと考えますが、執行部のお考えを伺います。
〔渡邉孝広議員降壇〕
〇三竹正義議長 事務局長。
〇杉崎貞夫事務局長 渡邉議員の御質問にお答えいたします。
議員からの御質問の冒頭、クリーンセンターの建設につきまして力強い激励をいただきましたことを感謝申し上げます。地元自治会からはまだ御理解をいただけない状況にございますが、私ども、これからも全身全霊をかけまして皆さんと真正面から向き合い、クリーンセンターの建設に向けて努力をいたしてまいりたいと思っております。これからもよろしく御支援をお願いいたします。
それでは、お答えをさせていただきます。
さて、二市組合のごみ処理、焼却・溶融システムの考え方の中から、基本的な考え方という御質問だったと思います。まず、お話のございましたクリーンセンターのごみ処理方式につきましては、若干お話をさせていただきます。平成16年から17年にかけて設置いたしましたごみ処理技術検討委員会におきまして、その時点で考えられるごみ処理システムをクリーンセンターの施設整備のコンセプト、4つほどございましたが、そのコンセプトや立地を含めました基本条件等と照らし合わせまして、その適合性の高さ、まずは焼却・溶融システムを選択し、さらにその中からクリーンセンターに最適な処理方法として、ストーカ式焼却プラス灰溶融方式及び流動床式ガス化溶融方式の2つの方式の御提言をいただきました。本組合では、この提言に基づきまして、現在環境アセスメントの手続を進めている状況にございます。
今後のごみ処理についての基本的な考え方ということで御回答申し上げますが、クリーンセンターの稼働予定を平成24年度と考えていますが、現在の伊勢原清掃工場の90トンの焼却施設がちょうど27年目を迎えるわけでございます。更新を考えなければいけない時期になろうかと思います。一方、先ほども話しましたように、来年度から伊勢原市では可燃ごみから容器包装プラスチックをとるなど、資源物を分別されて回収される予定でございます。このようなことから、今後のごみ処理は、重量比で約45%相当を占めるだろう生ごみについてどのように解決をしていくかということが大きな問題になるであろうと思っております。このことから、昨年12月に策定をいたしました計画の中でお示ししておりますとおり、クリーンセンターの施設規模算定に当たりまして、90トンの更新施設として生ごみの資源化施設を想定し、組合としての将来の施設の在り方についてお示しした状況にございます。このことは、今後適切な時期に両市関係の皆さん方とさらに詰めなければいけないと思っているところでございますが、クリーンセンター稼働後に造るごみ処理施設につきましては、議員からも話がありましたけれども、焼却・溶融から一歩進めた施設でありたいと思っているところでございますけれども、施設を建設するということは大きな金を要しますし、一度造った施設につきましては、やはり20年、30年と使い続けなければいけないわけであります。そのことから、ごみを分別するという、市民の役割としてお願いするということはこれからますます強くなるとは思いますけれども、収集から最終処分に至るまでの、総合的に、そしてかつ慎重にその辺のところは検討して、最終的な判断をしていかなければいかぬだろうと思っています。いずれにいたしましても、ごみ処理技術がこれからどのように変遷していくかということは、さらに重要なポイントになると思いますけれども、本組合としましては、安全安心を基本にした、環境負荷の少ない、環境にやさしい施設づくりを心がけていくことが私ども組合に課せられた使命であろうと思っているところでございます。
次に、2点目についてでございますが、クリーンセンターのごみ処理方式につきましては、先ほども申し上げましたように、当面の間は提言された2つの方式で計画を進めることにしておりますが、現在行っております環境アセスメントについても、その考え方で進めておると申し上げているとおりでございます。御質問は、この2方式から1つの方式へ絞り込むということは行わず、発注については総合評価方式を採用すべきとの御意見でございますが、お話のありましたように、廃棄物処理施設の建設の発注に際し、これまでは市町村が処理方式を決定し、複数また単数の業者によって指名競争入札または随意契約を行う、これが一般的な方式でございました。これは処理方式を決定することによって、入札に参加できるプラントメーカーを結果としてある程度制限することになりました。こうしたことから、談合問題等を招く温床をつくる要因でもあったことから、議員がおっしゃられるように、環境省で平成18年、昨年7月に、「廃棄物処理施設建設工事等の入札・契約の手引」と、お話にございましたものを策定し、この中では、「より競争的な入札としていくための改善の第一歩として、入札参加者数をできるだけ制限せず、競争性を向上させるという観点から、入札前に機種だとか処理方式を選定するのでなくて、その選定までも含めて価格以外の要件、要素を評価の対象に加えて、総合的に評価する入札方式を導入することが適切である」と手引の中で述べておるわけでございます。現在私どもが既にアセスの調査等を行っておりますが、その業者選定の中でもプロポーザル方式、実はこの手引の中には、プラントメーカー等、またそこにかかわる設計だとかいろいろな調査をするコンサル等の関係についてのことも書かれておりますが、そういうことに留意いたしまして、既にアセスの調査を行う業者、またお話にありましたごみ処理技術検討委員会の技術支援のコンサルを選んでおりますが、そのようなところについても、その辺の手引を参考にしながら、今現在進めている状況でございます。お話にありますように、談合だとか不祥事など市民に疑念を持たれるようなことにつきましては、これから造るクリーンセンターの中では絶対に起こしてはいけないという思いで私どもも肝に銘じているところでございます。これらのことを踏まえまして、先ほど連絡会でも御説明いたしましたけれども、クリーンセンターに最適な事業方式や、そして発注方式等を検討するためのクリーンセンター施設検討委員会を本年7月に設置したわけでございます。この中では、ごみ処理方式の絞り込みをどうするか、透明性、公平性、客観性など重要となる入札方式につきまして、この委員会の中で議論していただく、こういう方向性を定めていただく考えでおります。
また、先ほどから話に出ております廃棄物処理施設関係の入札・契約の手引の作成に直接かかわっていただきました検討委員お2人の方、私どもの検討委員会の中にも御参加いただいておりますし、議員のお話しになったようなことにつきましても、当然議論になってくるであろうと思っております。施設検討委員会の中では、そういうことから、より効果的な入札方法の検討ができるものと考えております。
以上です。
〇三竹正義議長 渡邉孝広議員。
〇1番渡邉孝広議員 非常に御丁寧な御答弁、ありがとうございます。再質問させていただきたいと思います。
まず、一般廃棄物を処理する権限、権能といいますか、それは法律上では、地方自治体、あるいは一部事務組合の固有の権限であります。これは国が決めるものではない、法律上は。ところが、実際この補助金で誘導したり、例えばストーカ燃焼プラス灰溶融というものが1つの候補に挙げておりますが、この灰溶融をつけなければ補助金が出ないというような状況もあると伺っております。要するに、国はこうしなさいということを強制はできないし命令はできないけれども、補助金等で誘導したりとか、あるいは通達等で誘導したりとか。しかしながら、これはあくまでも市町村、あるいは一部事務組合の固有の事務である、固有の権限である、権利であると認識しております。
あくまでも、この焼却・溶融システムでありますけれども、決してごみが消滅するわけではないと。化学変化を起こして気化する、あるいは固形化して最終処分場に運ばれるかということですから、焼却・溶融が前提条件を考えれば、当然今の180トン炉は、一刻も早くといいますか、できる限り早く、私はこれは施設の更新はせざるを得ないだろうと、さまざまな総合的な観点からそのことは十分に認識しておりますが、丹沢山地のブナやあるいはモミ林、モミの立ち枯れ、これがもう80年代から言われておりますけれども、これの原因が、浮遊粒子状物質、いわゆるSPMなのか、あるいは温室効果ガスによるストレスではないかというような説もあります。複合的な作用なのかもわかりませんが、いずれにしても、自然が起こしたものではなくて、人為的な原因、首都圏や京浜地帯から来る、そういったような何らかの形の大気の変化によって起こされてくるのではないかと言われております。ですから、仮に窒素酸化物あるいはダイオキシン類等のものが、例えばバグフィルターだとかさまざまな技術の向上によって、仮に人体、環境に影響ありませんよというような状況になったとしても、仮にストーカ炉が、あるいはガス化溶融炉がどんなに進化したとしても、ごみの内容によってガス化溶融炉も流動床式あるいはキルン式というものは、熱分解によって発生したガス、それを有効に使って溶融するシステムと聞いておりますけれども、やはり助燃が必要であると。要するに温室効果ガスを発生させるもととなる化石燃料、これはどうしても必要であるというような状況には変わりはないと思います。そのようなことからも、果たしてこの焼却・溶融というものがどれだけ環境に影響を及ぼしてきたのかというような原点に立ち返って、これからの日本の目指すべき、あるいは広域行政の目指すべき原点に立ち返って、どのようなものを目指していくのかと。先ほど冒頭申し上げましたが、焼却・溶融システムの見直しや、あるいはゼロウェイストというものを視野に置きながら、長期的な視点にたって、そのようなコンセプトのもとに30年先、50年先を見据えて行政を行っていくべきではないのかというような、コンセプトについてお伺いしたわけなのですが、技術的な見地からのお答えはありましたが、そのようなコンセプトについてのお答えはいただいていないようにも思いますので、もう一度現時点での考え方についてお伺いしたいと思います。
次に、2番目の質問でございますけれども、先ほど日本では1トン当たり5,000万円で横並びだと申し上げました。決してこれを2,000万円に下げろとかいうようなことを言っているわけではございませんが、もちろんそれできちんとした性能が保障され、環境が保全されて、近隣住民に全く被害を及ぼしませんということであれば、安ければ安いに越したことはないわけですが、やはりそこで働く人たちや、またそれの施設にかかわる人たちの、しっかりと社会のために働いた貢献分はしっかりと、やはりそれは報酬として当然ながらの権利であると思っております。なぜ東南アジアとか外国に輸出する場合と日本との価格がこれだけ差があるのか。その理由は合理的な説明は聞いておりませんが、国際競争が働いてこれだけ下げられたというのか、あるいはシェアを確保するためのダンピングなのか、そのあたりはわかりませんが、決してこの価格差というものは望ましいものではないのではないのかと思います。もし1トン当たり5,000万円というものが妥当であるというならば、バリュー・フォー・マネーという考え方がございます。その中で、それだけの社会的な付加価値を生み出していますというものであれば、これは理解がしやすいわけです。ところが、公正取引委員会や高等裁判所等の認定としましては、あくまでもこれは独占禁止法違反であると、不当な取引の制限違反であると、不当利得であるということを正式に認定しているわけでございます。それを誘発するのが実は今までの方式であったのではないかと。当初、機種選定委員会というものが設けられると聞いておりましたが、それが名称が変更し、施設検討委員会と名前が変わったのではないかと私は認識しておりますが、まず機種を絞り込んで、性能発注で随契か指名競争入札で行うという予定であったのではないかと私は思っております。違うなら違うでいいのですが。それが、この環境省からのこの入札契約の手引によって、若干ニュアンスが変わってきたのかなというように私は受けとめております。実は以前から、先ほども申し上げましたが、この指名入札や随契、こういうものがどれだけ国民や、国政や、あるいは地方の財源を逼迫させてきたかという膨大な金額、一説によると年間5兆円です。5兆円という金額の税金が無駄遣いになっているという試算もあるわけです。その利権の温床がまさしくこの廃棄物処理施設ではなかったのかということを私は強く認識しております。だからこそ、この検討委員会で、そのようなことも含めて、事実も含めて検討するのでしょうかということを聞きたいのですが、そのあたりはいかがでしょうか。
〇三竹正義議長 事務局長。
〇杉崎貞夫事務局長 再質問の1点目の部分の中で、先の施設に対するコンセプトというお話をいただきましたが、先ほどもお話ししましたように、私どもの組合としては、安全、安心を基本とした、基本的に環境負荷の少ない施設を造ることが大きなコンセプトでございます。ですから、議員からもいろいろ焼却・溶融という部分でのお話がございました。そういう考え方を持ちながらも、技術的な現状のレベル、そして将来どのようになるであろうというところも含めて、考えながら方向を決めていく必要があるのだと、コンセプトはそのように思っております。ですから、議員からお話しありました部分と私の回答の中では、そうかけ離れた回答ではないのではないのかなと思っております。
それから、2点目の関係の中で、機種選定委員会というお話。確かに昨年、ほかの議員から御質問等の中で機種選定委員会ということの中で御回答申し上げております。ただ、このことの部分は、当然議員がおっしゃいました1つの方式に絞り込んで、以前と同じような方式の中で進むべく機種選定委員会という考え方では基本的にございません。それは誤解のないようにぜひお願いしたいと思いますが、やはり機種選定をするだけではなく、当然総合的な意味合いも含めて議論を重ねた中で、1つの方向を導き出そうという考え方の中で、「機種選定」委員会という言葉自体にやはり問題があるなということで、「施設検討」委員会という形で実は考え方を変更させていただいたという経過がございます。ですから、基本的に機種を絞り込むためにそういうような形で名称をやってきた、事業の検討を進めてきたということではございませんので、御理解をいただきたいと思います。
それから、談合に関する部分につきましては、当然私どもも、そういうことの部分については絶対、先ほど申し上げましたように、起こしてはいけない、また、私どもの事業の中でそのようなことを起こされるということも非常に迷惑な話でございます。最終的に、当然ごみ処理の方式なり、そういうことの入札をどういう形にしていくかというところまでの検討をお願いしているわけでございますが、当然その辺のことも、議員がおっしゃっておられるようなことも含めて、議論を重ねながら考え方がまとめられ、提言がされるであろうと思っております。
以上でございます。
〇三竹正義議長 渡邉孝広議員。
〇1番渡邉孝広議員 ありがとうございます。お考え方はよくわかりました。
ただ、私がお聞きしているのは、今の事務局長は御自身の立場としての精いっぱいの御回答だったと思います。これ以上の回答をするというのは、私が逆の立場でも非常に難しいのではないかとは思いますけれども、私が申し上げたかったのは、以前これは市議会の中での一般質問で、「ゼロウェイスト」ということに関する質問をさせてもらいました。局長は、いかにして環境負荷の少ない処理システムかという技術的な部分ではなかったのかと。私が申し上げているのは、とにかく「ごみを出さない」方向にこれから行くことこそが我々が進めていく道ではないのかと。そのような考え方のもとに進んでいくということが重要ではないのかということを聞いているのですね。「少ない」のではなくて、「ごみを出さない」という考え方はどうなのですかと。もちろん、そんなことはできないだろうという考え方だってあると思います。ここまで大量消費、大量廃棄が進んできた、このような高度な複雑化した社会の中で、ごみを全く出さないことなんか不可能だろうという考え方も当然あることはわかります。ところが、何十年か前、50年、60年前、生ごみ出す人がいましたかと。長い人類の歴史の中でも、ごみというようなものはあったのでしょうか、廃棄物というものがそもそもあったのでしょうかということだと思うのです。そういうような当たり前の社会にこれから進んでいくということが一番大事なのではないかと、これは私の考え方ですよ、それがいいか悪いかというのはまたいろんな判断がありますでしょう。そういったものに対しての考え方についてお伺いしているのですが、お答えにくければ結構です。また別なところで議論させていただきたい。もし何かございましたらお答えください。
それと、もう1つお聞きしたいのですが、そのお考え方もよくわかります。なかなかそれ以上の御回答は難しいだろうと思いますが、私が危惧しておりますのは、専門部会の中にこの環境省でつくられた入札契約の手引、そういったものの委員が入っていらっしゃるということは非常に心強い限りであって、そのことはもう、組合執行部の皆さんの先見的、先進的な考え方に基づいて取り入れたものであるということで大変に評価をいたしているわけでございますが、仮にそのような委員の方からそのような方向性の発言が出たとしても、大枠この検討委員会としての最終的な結論が、やはり例えばストーカ式焼却炉プラス灰溶融方式がいいとか、あるいはガス化溶融炉のほうがいいのだとかというようなことだって、結論としてはあり得るだろうと。少数意見としては恐らくそうではないという意見も私は出るだろうと思いますが、そのような経過を踏まえながら、結果として機種を絞り込むということになったときには、私は必ず価格調整、受注調整というとんでもないことが、犯罪が、発生する環境をつくり出してしまうのではないですかということを聞いているわけなのです。ですから、結果というものについて、やはりそれは尊重せざるを得ないでしょうけれども、仮にそのような一機種への絞り込みということが最終的に結論が出た場合に、執行部が当然それを採用し、我々議会が追認するということになるのか。そうではなくて、そのような経過自体も重要視しながら、違った判断を下すこともあるのか。再度この点をお聞きしたいと思います。
〇三竹正義議長 事務局長。
〇杉崎貞夫事務局長 提言が結論的にどのような形で出てくるかということを今、考えるべきではないと思いますけれども、ただ、そういう懸念は確かにございます。そして、1つに絞られたとき、またそういう審議過程の中でいろんな意見が当然出てくるでございましょうが、そういうものをどれだけ尊重するかということにも当然なるわけでございます。ただ、最終的にこの方向で行こうという形のものは、組合長が最終的な判断をすることになりますが、基本的に私の立場で言えることは、この検討委員会の中で御提言なされたことの部分を基本的には尊重されるのではないだろうかと私は思います。
以上です。
〇三竹正義議長 組合長。
〇古谷義幸組合長 渡邉議員の御質問にお答えを、前段の部分ですが、させていただきたいと思います。
議員御主張のように、ごみを出さないような社会でありたいものだというお話がございました。同時に、戦後、戦争の荒廃の中で、ごみも出せなかったような状態から我が国は立ち直ってきた中で、この廃棄物の処理という問題も必然的に発生したものだろうと思います。江戸時代に戻ってみますと、すべてが循環型社会でございました。このことは、江戸時代の生活についてのたくさんの資料がございますが、極めて自然循環型社会として機能していたと。特に江戸のまちの生活についてよく出ておるわけでございますが。そういう中で、先ほどから答弁申し上げましたとおり、現在秦野市、伊勢原市のごみ処理につきましては、現況を御説明し、でき得る限りの中で専門家の意見を聞きながら、最終的なごみ焼却施設の建設に議会のお力もおかりしながら努力をしているところでございます。しかしながら、議員御主張のとおり、では、30年先、50年先、100年先はどうなるのかということになりますと、当然のことながら新たな方策が検討され提案されてくることもあろうかと思います。政治というのは、あすあさって困ってしまう身近な問題を解決するのも大きな我々に課せられた役割と責任でございます。同時に、30年先を見据えながら、新たな時代へ向かって基礎的な調査研究をしていくことも大事な仕事でございます。身近な問題を見据え、検討し、将来の問題に関しましてさらに研究、努力をしていくことをともにしていかなければいけない、かように考えております。
〇三竹正義議長 質疑が3回を越えておりますので、まとめてください。
〔「要望だけ」と呼ぶ者あり〕
〇三竹正義議長 渡邉孝広議員。
〇1番渡邉孝広議員 ありがとうございました。
質問はもう3回までということですので、最後、今の御答弁、二市組合議会での質問というよりも、これはむしろ行政の首長としてのそのような場での質問のほうがふさわしかったのではないかと私もわかっておりますが、やはり広域行政というものがこれからどうしても必要になってくるという以上、この自治体の固有義務であり、固有の権利であるごみ処理というもののコンセプトは、国がつくるのではなくて、私は自治体がつくり、一人一人の市民がつくるものだと思っております。ですから、そのような形で、ぜひともそういったようなコンセプトを発信していく責任が私は行政にもあるということで、よろしくお願いしたいと思います。
また、組合長から、力強い御答弁もございました。私も同感でございます。身近なことを何としてでも事故なく、何かがあってからでは遅いということで対応しなければならないという見地で、私もクリーンセンターの必要性は十分に認識し、予定どおりの稼働というものを切に希望するものでございます。
さらに言えば、最後に言わせてもらいますが、今までの状況であれば、利権の温床であったということもまた事実でございます。そういったことをなくすということを力強い御答弁もいただきましたけれども、この方式を踏襲すれば、私は間違いなくそういったことが起こってくるであろうということを予測させていただいておりますので、ぜひともそのようなことがないような方向性に、ぜひとも行政のほうで誘導していっていただきたいと、これは要望にかえまして終わります。
以上です。
〇三竹正義議長 以上で渡邉孝広議員の一般質問を終わります。
これで一般質問を終わります。
〇三竹正義議長 以上でこの定例会の会議に付議されました事件はすべて議了いたしました。
これで平成19年秦野市伊勢原市環境衛生組合議会第3回定例会を閉会いたします。
御苦労さまでした。
午後 4時10分 閉 会