秦野市伊勢原市環境衛生組合議会第2回定例会会議録
議 事 日 程
平成21年6月29日(月)午前9時30分
秦野市議会本会議場
第1 会期の決定
第2 報告第1号 平成20年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計継続費繰越計算書
第3 報告第2号 平成20年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計繰越明許費繰越計算書
第4 一般質問
本日の会議に付した事件
日程第1〜日程第4 議事日程に同じ
出席議員(10名)
1番 渡 邉 孝 広 2番 高 橋 文 雄
3番 高 橋 徹 夫 4番 諸 星 光
5番 風 間 正 子 6番 石 井 誠 一
7番 渡 辺 紀 之 8番 笠 原 国 昭
9番 三 竹 正 義 10番 前 田 秀 資
欠席議員(なし)
説明員出席者
組 合 長 古 谷 義 幸
副 組 合 長 長 塚 幾 子
事 務 局 長 石 川 和 利
施 設 計画担当
安 藤 茂
専 任 技 幹
(総務課)
総 務 課 長 小 澤 豊
施 設 管理担当
専任技幹(兼) 天 野 吉 雄
業 務 班 技 幹
庶 務 班 主 幹 小清水 雅 之
(施設計画課)
施 設 計画課長 串 田 浩
施設計画班技幹 小 宮 政 美
(工 場)
参事(兼)工場長 杉 崎 孝
施設管理班主幹 府 川 克 己
秦 野 市
高 橋 昌 和
環 境 産業部長
伊 勢 原 市
宍 戸 晴 一
経済環境部長
伊 勢 原 市
環 境 美 化 清 田 一 美
セ ン ター所長
秦 野 市
清 掃 事 業 所 橋 本 晋 一
参事(兼)所長
秦 野 市
清 掃 事 業 所
桐 山 元 通
資源化担当所長
(兼)所長補佐
議会事務局職員出席者
事 務 局 長 中 村 良 典
事 務 局 次 長 北 村 眞 司
次 長 補 佐 橋 喜 勝
議事調査班主査 遠 藤 一 成
議 事 調 査 班
小 島 正 之
主 任 主 事
午前10時00分 開 会
〇三竹正義議長 ただいまの出席議員は10人全員の出席を得ております。
これより平成21年秦野市伊勢原市環境衛生組合議会第2回定例会を開会いたします。
本日の議事日程は、お手元にお配りしたとおりであります。
直ちに本日の会議を開きます。
会議録署名議員の指名
〇三竹正義議長 「会議録署名議員の指名」を行います。
この定例会の会議録署名議員は、会議規則第94条の規定に基づき、議長において笠原国昭議員及び前田秀資議員を指名いたします。
日程第1 会期の決定
〇三竹正義議長 日程第1 「会期の決定」を議題といたします。
お諮りいたします。この定例会の会期は、本日1日といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇三竹正義議長 御異議なしと認めます。
したがって、会期は本日1日と決定しました。
日程第2 報告第1号 平成20年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計継続費繰越
計算書
日程第3 報告第2号 平成20年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計繰越明許費
繰越計算書
〇三竹正義議長 日程第2 「報告第1号・平成20年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計継続費繰越計算書」及び日程第3 「報告第2号・平成20年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計繰越明許費繰越計算書」、以上の2件を一括して議題といたします。
組合長から提案理由の説明を求めます。
組合長。
〔組合長登壇〕
〇古谷義幸組合長 おはようございます。本定例会に御提案いたしました諸案件について御説明します。
御提案をしました案件は、報告事項2件であります。
初めに、「報告第1号・平成20年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計継続費繰越計算書」について御説明をいたします。
本件は、平成19年度から3か年の継続事業として実施しておりますクリーンセンター施設検討委員会技術支援業務委託料、及び平成18年度から4か年継続事業として実施しておりますクリーンセンター建設事業環境影響評価現地調査及び予測評価書案作成等業務委託料につきまして、平成20年度の年割額の執行残額、総額1,947万2,450円を平成21年度に逓次繰越ししましたので、地方自治法施行令第145条第1項の規定により報告するものであります。
次に、「報告第2号・平成20年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計繰越明許費繰越計算書」であります。本件は、去る3月定例会において繰越明許費の御議決をいただいておりますクリーンセンター建設推進事業費の用地測量等業務委託料につきまして、500万円を平成21年度に繰り越しましたので、地方自治法施行令第146条第2項の規定により報告するものであります。
以上で説明を終わります。よろしく御審議をお願いいたします。
〔組合長降壇〕
〇三竹正義議長 提案理由の説明は終わりました。
これより審議に入るのでありますが、議事の整理上、区分して行います。
日程第2 報告第1号 平成20年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計継続費繰越
計算書
〇三竹正義議長 まず、日程第2 「報告第1号・平成20年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計継続費繰越計算書」を議題といたします。
これより質疑に入ります。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
〇三竹正義議長 質疑なしと認めます。
日程第3 報告第2号 平成20年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計繰越明許費
繰越計算書
〇三竹正義議長 次に、日程第3 「報告第2号・平成20年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計繰越明許費繰越計算書」を議題といたします。
これより質疑に入ります。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
〇三竹正義議長 質疑なしと認めます。
日程第4 一般質問
〇三竹正義議長 日程第4 「一般質問」を行います。
一般質問は、発言通告一覧表に従い、順次質問を行います。
渡邉孝広議員。
〔渡邉孝広議員登壇〕
〇1番渡邉孝広議員 ただいま三竹議長から発言の許可をいただきましたので、3点につきまして通告させていただきましたとおり、質問をさせていただきます。
1番、有機性廃棄物の処理について伺います。私は、2年前の9月から二市組合議会に入らせていただきまして、そこからずっと一貫して主張させていただいたのが、まずゼロ・ウェイスト、ごみゼロ運動、そしてゼロエミッション、これはゼロ・ウェイストと重なる部分でございますけれども、ごみゼロを目指して行動していくというものが根本にあって、そして長期的な目標と中長期の目標から短期的な目標を定めて、そしてそこから逆算してごみ処理施設の規模も設定していくべきであるということを主張させていただきました。今、クリーンセンターの公聴会も終わりまして、もう準備が着々と、進ちょくが進んでいるわけでございますけれども、この時点におきましても、私は今の現在の化石燃料に支えられた我々の生活というものを常に見直すべきである、見直していくべきである、もう時代は転換したという認識でおります。
まず、日本人が食べ残している食料の量というものを考えた場合に、世界の発展途上国の実に3倍に当たる量を日本人は食べ残していると。実に年間2,000万トンに当たるわけであります。カロリーベースで計算しますと、日本の食料自給率は非常に低いということは言われております。40%とも39%とも言われているわけでありますけれども、食料を廃棄するという、生ごみを捨てるということをやめさえすれば、日本の食料自給率はおよそ7割ぐらい飛躍的に上がるわけであります。ですので、食料自給率が低いという心配をすることよりも、まず何よりも先にやらなければならないことは、無駄な生ごみを捨てるというようなこと、またごみを出すことをやめるということ、そして何よりも生ごみを焼却する処分ということをやめるということ、それが先決であるというふうに思います。秦野市、伊勢原両市でも例外ではございません。年間約6万7,000トン強の可燃ごみが両市で出るわけでありますけれども、秦野市で約48.5%が可燃ごみのうちの生ごみが占める割合であります。また、伊勢原市では約43%が可燃ごみのうちの生ごみが占める量であります。いかに食べ残しをしないで済むかということと、そしてどうしても残ってしまったものについてはまず自家処理をするということがごみ政策の基本であるというふうに思います。それをまず徹底して、まず可燃ごみの中から生ごみをなくしていくということを徹底して行っていくことによって、焼却量全体が圧倒的に減少していくわけであります。
今現在、厨芥類、生ごみの処理というものは、可燃ごみとして両市から出されたものを二市組合で処理をしているということになっております。そして、現在の秦野・伊勢原ブロックごみ処理広域化実施計画、これは平成19年の3月にまとめられたものです。このスケジュールを見ますと、焼却施設等整備スケジュール、クリーンセンターの200トン炉の稼働が平成24年度、そして現焼却施設の90トン炉の稼働が平成29年まで、そしてそれにかわる施設としまして、有機性廃棄物資源化施設、日量約46トン、これの稼働が平成30年から始まるということになっております。私は、この現在の広域化実施計画に対して、以前から申し上げてきたことですけれども、非常に疑問を持っております。本来、生ごみの処理というものを広域でやるということが果たして合理的であるかどうなのか、これを再度しっかりと検証するべきであるというふうに思います。私は、生ごみの処理を二市で、約27万人もの人口のあるこの二市で生ごみを1か所に集めるということがいかに不合理であるかということを感じるわけであります。本来、生ごみの処理というものは広域で処理することをまず考えるのではなくて、まず生ごみをいかに出さないかと、そして出てしまったものはいかに自家処理を徹底するかということを政策の一番先に上げなければならないと思います。ゆえに、生ごみの処理を広域でやるのではなくて、秦野市、伊勢原市それぞれの行政単位で行っていくべきではないかというふうに考えます。その考えに対しまして、現時点で組合の執行部がどのようにお考えになっていらっしゃるかをお伺いをいたしたいと思います。
2番目、二市組合の責任と役割について伺いたいと思います。二市組合の業務というものは、し尿及びごみの終末処理施設並びに葬祭施設の設置及び管理に関する事務を行うというふうに定義をされております。二市組合、秦野市伊勢原市環境衛生組合は独立した機関であります。しかしながら、私も現状を見る限りにおいて、秦野市と伊勢原市から出されるごみについて、両市からこれだけごみが出るのであるから、後は、出した後についてはすべて組合の責任で処理をしなさいというかのような、まるで秦野市、伊勢原市両市の下請のような存在になっているのではないかというふうに思うわけであります。二市組合として秦野市、伊勢原市両市に対して、ごみの受け入れについて、次期ごみ処理広域化実施計画を策定する際には、二市組合のイニシアチブを策定して、二市に対してごみ排出の抑制を促すという役割を果たすべきではないのか。あくまでも伊勢原市と秦野市と二市組合というのは同列の独立した組織ではないのかと。二市の下請機関としての二市組合ではないのではないかというふうに思います。ゆえに、二市に対していかにごみの排出を抑制するかという、そのことを促すための役割をこれから二市組合として果たしていくべきではないかと考えますが、御見解を伺いたいというふうに思います。
それと、3番目、クリーンセンターにおける相対評価項目について伺いたいと思います。二市組合の中でずっと進めてまいりましたクリーンセンターの建設計画でございますけれども、現在公聴会も終わりまして、明日6月30日において入札の期限が最終日となります。また、改善された提案書についての締め切りも明日ということになっております。ここに来まして最終段階に入って、第4コーナーをまさに回るというような時期に来たわけでございますけれども、最近読んだ、これは山梨新聞の記事ですけれども、山梨県の韮崎市にエコパークたつおかというごみ処理施設がございます。ここで、新聞記事によりますと、2008年度の灯油代が設計段階の実に84倍になってしまったという事例が発生したということでございます。また、ごみ処理の修繕費、修理費もトータルで想定の4.7倍に達してしまったと。灯油代だけで見ますと、設計段階の実に84倍にもなってしまったということが発生をしたという報道がされております。このエコパークたつおかに整備されたごみ処理施設の機種というものは、選定するときに稼働後のランニングコストが非常に安いということが評価をされて選定されたということが経過があるということを聞いております。ところが、稼働後に設計のときの設定温度を確保することができなかったということで、これは多分メーカーから言わせると、ごみ質が変わったということになるのではないかと思いますが、発注側から見ると、設計時と稼働後の話が違うではないかということになっているわけです。その辺で今、トラブルが起きているようでございますけれども、いずれにしても設定温度が確保することができずに、助燃剤としての灯油の加算使用量が非常に膨大な量に及んだということが原因だというふうになっております。
このような事例からこのクリーンセンターの相対評価項目を見ますと、15番目の経済性の中の用役費というものがあります。この用役費というものの中に稼働後のランニングコストの灯油の使用料等の評価、それは安いほうが高く評価されるわけでありますが、これをこの用役費というものを低く設定するということもできてしまいます。設計のときは大体これぐらいの灯油を使うであろう、これぐらいの修繕費がかかるであろうということをメーカーのほうが故意に低く設定することによって、そして定量評価によって高得点をとると、そして受注後に、条件が変わったので単価が変わりますということが起きないのかどうか、その辺を非常に危惧をしております。そのような事例が発生する危険性はないと言い切れるのかどうかをお伺いしたいと思います。また、そのような事例が発生した場合にどのような対処をしていくのか、例えば損害賠償を請求するということがあり得るのかどうなのか。また、保証期間が終了した後の負担はどちらが負担するのか、メーカー側になるのか、果たして組合側になるのか。この用役費が、仮にランニングコストが当初の設計時よりも大きく変わってしまったという場合に、どちらの負担になるということを取り決められるのか、それをお伺いをしたいというふうに思います。
もう一点、クリーンセンター稼働後の運転管理と施設維持管理についてお伺いをいたしたいと思います。ごみ質の変動やごみの量の変動について、相対評価においてはどのような前提条件を設定しているのか。恐らく今、両市から出てくるごみの質やごみの量というものを想定しているというふうに思います。しかしながら、私は以前から主張しているとおり、クリーンセンターの中に生ごみを投入するのは絶対にやめるべきであると。クリーンセンターの中に生ごみを投入することをやめれば、今の可燃ごみから約半分近くに量は少なくて済むわけです。ですから、そのことをずっと主張したわけでございますし、また生ごみが投入されることがやめられれば、可燃ごみのカロリーが全く変わってしまうわけです。そうすると、使う灯油の量も圧倒的に変わってしまうということが出てきます。逆に、180トンから200トンに今度ふえるということになるわけですから、もっとごみを出さないと連続稼働ができないという状況になってしまうわけです。そのような状況の中で、ごみ質やごみの量が変動するということが、これは私は可能性として大いにあるのではないかと。このような変動について相対評価においてはどのような前提条件を設定をしているのか、伺いたいと思います。
また、プラントメーカー3社がこの総合評価の中で今度入札が入る予定ではないか、あしたまで、恐らく3社とも入札されるのではないかと思いますけれども、プラントメーカーによってこの前提条件の設定が異なる場合に、どのようにして公正な評価をしていこうとなされるのかを伺いたいと思います。
再質問については自席にて行います。
〔渡邉孝広議員降壇〕
〇三竹正義議長 事務局長。
〇石川和利事務局長 おはようございます。よろしくお願いをいたします。それでは、渡邉孝広議員の御質問にお答えいたします。
まず初めに、有機性廃棄物の処理は両市それぞれが行うべきではないかというお尋ねでございます。御承知のとおり、現行のごみ処理広域化実施計画、そして秦野市及び伊勢原市のごみ処理基本計画では、90トン伊勢原清掃工場の焼却施設の更新施設といたしまして、平成30年度を目標に有機性廃棄物資源化施設の建設を計画しているところでございます。本施設は、秦野市及び伊勢原市それぞれが生ごみ処理機の普及促進、生ごみの水切りやごみを出さないライフスタイルへのPR活動など、生ごみの減量施策を講じた上で、減量後の生ごみ発生量を予測し、その数量に見合った規模の資源化施設を本組合が中心となって整備するとしたものでございます。
本年第1回定例会におきまして渡邉議員から本施設に関する御質問がございました。その答弁の中で、施設建設に至るまでの事前準備等、数多くの取り組むべき課題があるということを私から申し上げたところでございます。本組合及び両市が共同し策定をいたしました広域化実施計画及び両市のごみ処理基本計画は、これは尊重しなくてはいけない。それぞれの計画に掲げた目標達成を目指し、諸施策を着実に実行すべきものと認識しているところでございます。
一方、資源化施設につきましては、計画年度に建設することが必ずしも両市及び組合にとって最善の選択であるかどうか、この点につきましても再考する時期にあるかとも思っております。その最大の理由は、本組合の最重要課題でございますクリーンセンター建設に係る事業費、それにさらに有機性廃棄物資源化施設に係る事業費が加わり、堆肥化等いずれの資源化手法を選択しても、両市に大きな財政負担を求めることになります。昨今の経済情勢を勘案いたしますと、それぞれの計画に明記してございます有機性廃棄物資源化施設の先送りまたは撤回も視野に入れ、この施設建設も含めて3者で十分協議、検討をしていきたいと考えております。
そこで、渡邉議員の質問に対するお答え、回答となるわけでございますけれども、生ごみの減量、資源化は、両市がそれぞれ策定したごみ処理基本計画に掲げた諸施策を確実に実行することに加えて、生ごみの排出抑制に取り組む住民やごみ問題に関心のある住民の意見や考えなどを伺うなどし、それらを参考にしたりし、また市はごみを出さない、燃やさない、埋め立てないとする基本姿勢で、経済的負担が最小で、かつ地域の特性などを生かした実効性のある新たな生ごみ排出抑制策を両市それぞれが講じ、実践することが肝要であるのではないかというふうに思っているところでございます。一方、組合といたしましては、両市が諸施策を講じた上でやむを得ずごみとなり、排出されたものの中間処理及び処分を適正に処理することが使命であると、このように私としては認識をしているところでございます。
次に、二市組合の責任と役割についての御質問でございます。今、渡邉議員から地方自治法上の二市組合の位置づけ、特別地方公共団体の位置づけについてのお話があったところでございます。御質問は、ごみを処理する立場の二市組合がごみ処理広域化実施計画を主体的に策定し、排出抑制の役割を果たすべきとのことでございます。現在のごみ処理体系におきまして、ごみの収集運搬は秦野市及び伊勢原市が、そして中間処理から最終処分までは本組合が担うということになってございます。このように収集運搬、中間処理、最終処分の処理過程においてそれぞれ事業主体が異なる場合、広域化実施計画及びごみ処理基本計画を策定するに当たっては、組合及び構成市である秦野市、伊勢原市との計画にそごが生じないように十分相互調整を行うことが必要とされているわけでございます。このことは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第6条第4項に規定されているとおりでございます。したがいまして、今後計画の策定、見直しを行う場合には、従来と同様に両市のごみ減量資源化施策を尊重しつつ、組合としても施設に搬入する廃棄物の排出抑制に係る意見を両市に述べさせていただき、それぞれの計画にそごの生じないよう3者で十分協議、調整をしていく考えでございます。
次に、相対評価項目の用役費についてのお尋ねでございます。まず初めに、用役費を故意に低く設定することによって定量評価において高得点を取り、受注後に単価を上げるという危険性はないのかというお尋ねでございます。このことは、クリーンセンター施設検討委員会におきまして、既にその対応については検討をしているところでございます。委員会では、メーカーから提出された技術提案書の用役費を保証させる必要があると考えまして、提案された用役費を保証する条件の提示を各メーカーに求めました。その後、委員会を5月1日に実施したところでございますけれども、そのヒアリングにおきまして、すべてのメーカーに対し確認を行い、その結果を踏まえ、20年間にわたる年間の用役量の保証事項とする旨を各プラントメーカーに通知をいたしました。なお、保証値となる年間用役量は、ごみ質、ごみ量の変動を考慮し、保証期間内において協議、変更もあり得るということを組合としては想定してございます。
したがいまして、メーカーとしても相対評価項目の用役費を故意に低く設定することはできないと考えておりますけれども、あしたを期限といたしまして再提出されます改善技術提案書の内容の妥当性についても検討委員会で確認されることとなりますので、仮に故意に用役費を低く設定した場合は、委員会でその対応を検討していただくことになると考えております。
次に、保証期間終了後の負担はどうなるのかというお尋ねでございます。クリーンセンター建設当時の基本的な保証期間は、特別なものを除きまして、正式な引き渡しの日から3年間としております。今回提出される改善技術提案書の用役費につきましては、今、申し上げたとおり、20年間の保証事項とする旨の通知をしております。ただし、その間におけるごみ質、ごみ量の変動によっては、これは見直しをすることについて協議する機会を設けるということも想定をしております。
次に、クリーンセンター稼働後の運転管理、施設維持管理について、ごみ質、ごみ量の変動についてはどのような前提条件を設定しているのかということでございます。これは、プラントメーカーによって異なる設定をした場合には公正な評価というものはできません。そこで、ごみ質の変動については、発注仕様書等に記載してございます計画ごみ質のうち、平成29年度までは基準ごみ1、これはカロリーベースでいきますと1,790キロカロリーを、平成30年以降につきましては基準ごみ2、これは2,000カロリーを使用することで条件を統一してございます。
焼却炉の運転日数につきましても、負荷運転日数として280日とし、年間ごみ量は5万6,000トン、これは200トン掛ける280日という、それを乗じたものが5万6,000トンでございます。これを前提としております。また、用役費の算出に当たっては、契約電力料、使用電力料、売電電力料及び焼却灰の資源化処理費等の単価を一律に設定してございます。これは、相対評価項目提案書に記載のとおりでございます。これを評価の公正性を期するために多岐にわたって前提条件を設定しておりますので、評価に支障を来すようなことはないものと組合としては考えております。
以上でございます。
〇三竹正義議長 渡邉孝広議員。
〇1番渡邉孝広議員 御答弁ありがとうございました。
もう一度ちょっと聞きたいことがございますけれども、今、1番目の質問に対しまして、局長のほうから両市の今のごみの減量、生ごみ処理機の普及であるとか、生ごみの水切りを徹底することであるかというようなことは、もうずっと以前からやっていらっしゃるわけです。その中で、今の両市がつくられたごみ処理基本計画と、それから広域化実施計画、これほぼ同時期につくられたと聞いておりますけれども、その中で計画されている有機性廃棄物資源化施設については、尊重はするけれども、最善かどうかを再考する時期に来ているのではないかというふうに伺いました。そしてもう一つは、見直しや撤回も視野に入れて検討することも必要なのではないかという事務局長のお答えもいただいたわけであります。かなり前向きな御答弁であったというふうに評価をいたしたいというふうに思います。
私もこの計画がつくられたときと現在とではもう時代状況も随分変わってきているのだと思います。ゼロ・ウェイスト宣言をしたという都市も本当に小さいところだけだったのですね、以前は。徳島県の上勝町、福岡県の大木町、それから神奈川県の葉山町、それから今、ごみゼロを目指して活動しているところで、比較的近いところと言えば東京都の町田市、人口約43万人、この町田市がごみゼロを目指して市民が一体となって行政と協力しながら活動しているという、こういう現実を見た場合に、集合住宅でも生ごみを出さないようにしよう、出てしまった生ごみは、集合住宅用の大きな生ごみ処理機を使って、そして処理していく、あるいはコンポスト、あるいはさまざまなものを使いながらバイオガス化を図っていく、堆肥化を図っていくということをやっているわけであります。そのことから考えると、今、局長が言われたように、もはや私は有機性廃棄物の資源化施設をつくるということは最善の選択ではなくなっているというふうに明確に思うわけです。撤回も視野に入れていただけるということですから、そのあたりについてはぜひ撤回をして、新しく計画をつくり直すということをやっていただきたいと思います。
さらに聞きたいのですけれども、これを撤回するとした場合には、両市のごみ処理というものも、これは方向性を変えなければいけないと思います。私は以前から主張させていただいているとおり、まず生ごみを焼却施設に投入することはやめるべきであるということを、これは秦野市の議会の中でも何度も提案をさせていただいております。そういうことを二市組合がイニシアチブをとって生ごみの受け入れはもうするべきでないということをしっかりと両市に主張していくべきではないのかというふうに思います。それが1点です。そのような主張をしていくべきではないかと。クリーンセンターは平成24年度ですから、私は平成24年度までに30%ぐらいのごみの削減はできるというふうに言っております。それは、クリーンセンターに生ごみを受け入れなければ、そのぐらいの減量はできるわけです。それは、ごみをゼロにしようという目標があって初めて達成できる目標です。3割をここまでにやろうと思ってもそれはできないです。あくまでもごみの処理をゼロを目指して政策を進んでいく。まずごみを出さない、リデュース、そして何度も使っていく、リユース、そして最後にどうしてもリユースもリデュースもできないものについてはリサイクルをしていくというような順番であるというふうに思いますが、二市として私はごみゼロを目指していくべきではないのかと。組合としても意見を言われるということをおっしゃっていただきましたけれども、計画にそごがないように意見を言われるというふうにお聞きしましたが、そうではなくて、両市の計画に対してもしっかりとごみゼロを目指していくべきですということを、ごみが出て、ここから先は二市組合の仕事だというのは確かにそのとおりかもわかりませんが、もうそういう時代状況ではないと、もううちのほうで受け入れられるごみはこれぐらいだということを、最終的には受け入れるごみがないようにしていただきたい。それは中間処理施設の更新や最終処分場の更新はもう二度とするべきではないという、そういう見地から考えた場合に、当然そういう結論が出てくるのではないかと。そうでなければ、クリーンセンターの建設稼働後にまた新たにごみ焼却場をどこかにつくらなければいけなくなってしまうということになると思うのです。そういう現状を変えるためには、私はこの二市組合がむしろイニシアチブをとってごみゼロを目指していくという、そういうようなごみ処理行政を展開していただきたいというふうに思いますが、再度御見解をいただきたいというふうに思います。
保証契約のことはわかりました。これは故意に低く設定することはできないというようなことであり、また20年間の保証期間を設けるということでございます。この部分でも再度お聞きしたいのですが、相対評価項目の中に信頼性であるとか、安定稼働性であるとか、維持管理性であるとかということもあります。この中で気になった記事が1つありますが、つい最近のこれは新聞記事、読売新聞の記事なのですが、大阪の川西市のごみ焼却施設で最終処分場受け入れ基準の約200倍の鉛が検出されたという、これは読売新聞の6月25日の記事でございます。ここでは薬剤の投入量の不足が原因と見られるということで、年4回のサンプル調査が義務づけられており、5月20日の調査で高濃度の鉛を検出されたということで、施設の運転委託を受けている会社が特別管理産業廃棄物として処分したということで、これは運転委託を受けている会社のふぐあいというか、管理上の責任があったのかというふうに思われますが、クリーンセンター稼働後は公設公営でスタートして、それから公設プラス長期責任委託という形になっていく予定なのかどうか、またそうした場合にどのようにこのような管理体制をしっかりと徹底をしていかれるのか、そのあたりをお聞きしたいというふうに思います。
〇三竹正義議長 事務局長。
〇石川和利事務局長 それでは、渡邉議員の再質問にお答えをいたします。
まず1点目といたしまして、有機性廃棄物の資源化施設を仮に撤回をした場合のことでございますけれども、これを選択した場合にまず一つ大きな問題がございます。これは、現在クリーンセンター200トン規模を設定しているところでございますけれども、その根底には平成30年に有機性廃棄物の資源化施設の中で生ごみを日量34トン、これを資源化するという前提の中で焼却施設として200トン規模を算定したものでございます。そうしますと、例えば有機性廃棄物資源化施設を撤回した場合には、この34トンをいかにするか。今の撤回した場合ですと、結局は焼却しなくてはならなくなってしまうわけです。そうすると、規模的にもとても追いつかない。そのために必要なことは、この34トンを両市にまずは排出抑制をしていただくということをお願いしなくてはいけない。そのためには27万市民が日量34トン、これを市民1人当たりにしますと大体125グラムから130グラムぐらいですか、この程度の生ごみを減量していただく必要がまずはあるわけです。これが可能かどうか。簡単に言いますと、今、コンビニで販売しています標準的な三角おむすび、これが125から130でございます。これを市民に排出抑制するようにしていただきたいということをごみ処理基本計画を見直しするに当たって施設の規模にかかわってくるわけですから、両市にこれはお願いしたいということで、組合からの投げかけとしてさせていただくというふうに考えています。
それと、もう一つ、重金属類ですか、最終処分場の重金属類、鉛が基準値を大幅にオーバーしたということですけれども、本組合におきましては、毎年、既存施設から排出する飛灰に含有する重金属類の溶出試験は行っておりまして、いずれの施設から排出する飛灰も排出基準値を下回り、安全な数値となっております。したがいまして、新しい施設であれば、さらに安全性は強化されるものと思っておりますし、事業方式が公営又は長期責任委託であれ、施設稼動員が行う飛灰に含有する重金属類の薬剤による処理は基本的な事項であることから排出基準値を上回るようなことはありえないと考えておりますが、施設の稼動に当たっては、いずれの事業方式を選択するにしても施設稼動員の運転教育には十分な期間を設ける考えであります。
以上です。
〇三竹正義議長 渡邉孝広議員。
〇1番渡邉孝広議員 今、具体的なお話がございまして、日量34トンというものをいかに抑制していくかと。これは市民1人当たりに換算すると125から130グラムであって、コンビニのおにぎり1個分ぐらい、これを抑制することによって有機性廃棄物資源化施設が必要なくなるということであります。そうすると、確かに有機性廃棄物がこれだけの努力、私は市民一人一人の知恵と工夫、そして小さな努力と少しの工夫の積み重ねで、また大きな意識変革と小さな努力と少しの工夫の積み重ねでできるということを言っているわけですけれども、おにぎり1個分の生ごみを減量するというようなことを目標に掲げたら私はできないと思うのです。あくまでも生ごみを投入することをもうやめますよということを目標にしないと減量できないのではないかと思います。私も完全に可燃ごみをゼロにすることはできないと思います。だって、あの環境大国のドイツでさえ焼却施設というものは現につくられているわけです。規模も、スケールも数も圧倒的に違いますけれども、日本みたいに千幾つもあるわけではなくて、全国で70施設ぐらいしかないわけですね。それでも焼却はゼロにならない。ゼロにはならないかもしれないけれども、でもゼロを目指すことによって人類がこれからも現代文明を維持していくことができるという、その環境の許容範囲の中で生活ができていけるというのが、あくまでも私はごみがゼロに設定をするということによってそれが可能になるのではないかというふうに思っているわけです。ですから、実際的におにぎり1個分の減量さえできれば大丈夫というようなことが、数字としてはそうかもしれませんが、これを目標値に掲げるということでは達成はできないのではないですかと思いますが、再度御答弁いただけますか。
〇三竹正義議長 事務局長。
〇石川和利事務局長 私が今、申し上げたのは具体的に125から130グラムというのはどういうものを対象にしてという一つの例として掲げたものでございまして、あくまでも排出抑制というものがまずは一番重要なことでございますから、燃やさない、埋め立てないための一番前提となるものでございますから、これにつきましては組合も両市と一緒に努力して、いかなる手法をとれば市民に同調していただいてごみの排出抑制に協力してもらえるかということを3者で新たな具体策というのですか、そういう諸施策を考案していきたいと、そのように考えています。
以上です。
〇三竹正義議長 以上で、渡邉孝広議員の一般質問を終わります。
笠原国昭議員。
〔笠原国昭議員登壇〕
〇8番笠原国昭議員 それでは、私はクリーンセンター建設工事について、仕様について、また入札手続のこれまでの経過と今後のスケジュールについて一般質問を行いたいと思います。
私どもはこれまでこの焼却場建設に関して、焼却灰の溶融化については技術的にも安全面あるいは環境面にも問題があるので、採用しないように、こういうことを提案してきました。また、180トン炉の老朽化についても、耐震化を施し延命すればまだまだ使える、その間に生ごみの資源化を、平成30年と言わず、すぐに取り組み、可燃ごみを減らし、焼却量を小さくすべきである。そのことを通じてスリーRを推進し、建設費負担を抑えることができると主張してきました。今回の私の質問は、私自身のまだまだ不勉強なので、焼却施設建設に関して整理させていただくためにも質問するものであります。疑問に対しての単純な質問もありますが、御了解ください。順不同ですが、具体的な質問を行います。
第1に、工事概要として、灰溶融炉を含む2方式にストーカ方式と流動床式の2方式が追加されました。その追加理由と、私的にはコスト、技術が進んで環境循環型方式であれば、灰溶融炉方式が提案されたのではないかと考えますが、すべての事業者がストーカ方式を採用してきた理由をどのように考えているか、聞いておきたいと思います。
第2に、今回公表しました予定価格は、消費税などを除きますと92億2,409万円です。当然、交付対象と交付対象外があります。公表された予定価格に含まれている工事内容と工事費の内訳、国庫補助金、地方一般財源を聞いておきたいと思います。
第3に、この工事で焼却設備が稼働するとは思いませんが、最終的な稼働までに必要な工事、例えば地元対応、搬入搬出の道路などと、その予定されるその他の工事についてどのようなものがあるか、聞いておきたいと思います。
第4に、本年度からセメント化、人工砂化など焼却灰の資源化が既に始まったようでありますが、ストーカ方式でも技術の進歩があります。それに伴い焼却灰の投入に対する比率も少なくなっているのではないかと考えます。飛灰処理も含め資源化には費用がかかります。投入量に対する焼却灰の比率及び予定している量、さらには焼却灰の資源化に係る費用を聞いておきたいと思います。
第5に、余熱利用の考え方について聞きます。
第6に、焼却場建設地の地元対応と二市負担の考え方について聞いておきたいと思います。
第7に、さきにも述べましたが、今後の課題として、先ほどもありました、生ごみに対する大きな課題があります。この生ごみに対する考え方を聞いておきたいと思います。
8番目としまして、施設検討委員会、技術検討委員会の非公開について聞きます。事業は技術提案書の改善指示に基づく改善された技術提案及び入札という最終段階になってきています。しかし、入札仕様書も業者でなければ入手できないなど、肝心な事業者の提案や技術がどうなっているか、議員はもちろん市民にもブラックボックスであります。具体的なことは何もわからないというのが施設検討委員会、技術検討委員会の非公開であります。非公開を公開にして議論しなければ、議会にとっても、市民にとっても、その焼却方式が決まり、あとはそのための予算を通す儀式になりかねません。これで開かれた行政と言えるのでしょうか。しかも、応募した5社、今、検討している3社がストーカ方式を提案したことも市民に広く知られていません。伊勢原市に関しては行っていないと同然であります。各委員会と資料の非公開と公開の考え方について聞いておきたいと思います。
最後に、本事業のこれまでの経過及び今後のスケジュールについて聞いておきます。
項目が多くなりましたが、具体的な答弁を期待し、この場からの質問を終わります。
〔笠原国昭議員降壇〕
〇三竹正義議長 事務局長。
〇石川和利事務局長 それでは、笠原議員の御質問にお答えをいたします。順序が前後するかもわかりませんけれども、ひとつ御了解のほどお願いをいたします。
まず初めに、クリーンセンターの処理方式が設備仕様で4方式となった理由と、応募事業者すべてがストーカ式を提案してきた理由についてでございます。平成17年に選定済みのストーカ式焼却プラス灰溶融方式、流動床式ガス化溶融方式の2方式に民間施設での灰の資源化を前提とした単独焼却方式を新たに加えることについて、施設検討委員会の中で御審議をいただきました。平成17年に従来の廃棄物処理施設に係る国の補助金制度から新たな交付金制度へと移行し、溶融固化施設の設置要件が外れたこと、民間事業者による灰の資源化技術の向上が図られたことなどを踏まえ、委員会の結論といたしましては、自己施設で灰の溶融化を行わない、焼却のみの方式としてストーカ式、流動床式の2方式を加えた4方式をクリーンセンターの対象処理方式とすることが妥当であるという判断がされ、昨年9月に組合長に提言されたものでございます。これを受けまして、本組合といたしましても4方式で進め、最終的に落札した業者が提案した方式を採用するということに決定をいたしました。
応募事業者が提案した方式がすべてストーカ式焼却方式であった理由につきましては、あくまでもこれは推測の範囲でございますけれども、応募事業者はストーカ式以外にもガス化溶融方式、あるいはストーカプラス灰溶融方式の建設実績がございますが、結果的にストーカ式に集中したのは、この方式が昭和40年代から実用化され、既に40年以上の実績を持ち、その間に幾多の改良が重ねられてきたと、そして他の方式に比べて技術的に確立されているということが最大の理由ではないかというように思っております。さらに、本組合の事業者選定方法が価格とともにメーカーが保有する技術力を評価の対象とする総合評価方式を採用したことから、メーカー自身が一番自信を持って提案できる方式を提案したものではないか、このように分析をしているところでございます。
次に、予定価格に含まれる工事内容と工事費の内訳についてでございますが、現在入札手続を行っているクリーンセンター建設工事の工事範囲といたしましては、建築工事としては、ごみを受け入れるピットやプラント工事のほか、見学者のための環境学習施設など、工場棟などの建設でございます。そして、土木、外構工事といたしましては、造成工事のほか、駐車場及び構内道路、門、塀、雨水調整池や防火用水槽等でございます。なお、財源は国から交付される循環型社会形成推進交付金及び組合債を見込み、残りを一般財源で充てることとしております。現行の条件等から試算いたしますと、これは超概算でございますけれども、予定価格の96億8,530万円に対して、国庫交付金は全体経費の約25%で24億円、組合債は約63%で61億円、残りの12億円を一般財源として見込んでいるところでございます。
次に、地元対応、道路、植栽など最終的に必要となる工事の工事価格についてのお尋ねでございます。今回のクリーンセンター建設に含まれていない工事といたしましては、地元対応、進入路となる秦野市道63号線の道路工事、植栽工事がございます。まず、地元対応工事につきましては、現時点ではまだ地元の自治会等からの御要望がございませんので、お答えするところまでは至らないので御了解のほどお願いします。
次に、進入路となる市道63号線につきましては、安全補修工事として、歩行者の安全を確保するため、仮設の歩道等の工事費として今年度800万円を計上しておるところでございます。また、植栽工事につきましては、一般廃棄物処理施設の設計は高い技術力と専門的な知識を要するほか、メーカーによりプラントの設計や施工技術に関する独自性が高いため、通常の公共工事で採用されている図面発注方式とは異なり、発注者側が求める性能を満たす技術提案とする性能発注方式を採用してございますので、実施設計は請負業者が決定した後に行うことになります。したがいまして、実施設計により建屋、煙突、構内道路、駐車場などの詳細が決定いたしますので、これらをもとに植栽工事の内容を決定し、設計することになりますので、現時点では植栽工事も見込んではございません。
次に、焼却灰の量と資源化に係る費用についてのお尋ねでございますが、平成19年3月に策定いたしました秦野・伊勢原ブロックごみ処理広域化実施計画における平成30年度の可燃ごみの焼却処理予測量は、年間5万3,800トンでございます。その焼却量をもとに焼却灰の発生量、資源化費用を試算いたしますと、焼却灰発生量は年間4,700トンとなります。また、資源化費用は、セメント化と焼成を50%ずつの割合で資源化した場合で試算いたしますと、約1億8,330万円となります。参考までに、同量の焼却灰を全量圏外埋め立てとした場合ですと、現時点でのトン当たりの単価で試算すると1億5,000万円ほどとなる次第でございます。
次に、熱利用の考え方についてのお尋ねでございます。クリーンセンターではごみを焼却した際発生する廃熱を蒸気エネルギーとして回収し、熱源や発電に活用する考えでございます。熱利用といたしましては、場内では焼却炉内に吹き込む燃焼用空気や排ガス温度の加熱、その他、給湯のための水の加温などに活用することとし、場外では、還元施設への温水供給などを考えているところでございます。一方、発電による電力はクリーンセンター場内で活用することとし、余剰電力は電力会社に売電する計画でございます。
生ごみに対する御質問でございます。本組合が両市と協働して策定いたしましたごみ処理広域化計画に明記してある生ごみを対象とした有機性廃棄物資源化施設の建設につきましては、両市の財政上の問題等から、先ほども申し上げましたが、先送りあるいは撤回も視野に入れ、選択肢の一つとして施設建設もあわせながら両市と十分検討していくと申し上げたところでございます。したがいまして、生ごみの減量資源化は、施設を建設するしないにかかわらず、両市が策定したごみ処理基本計画に掲げた諸施策をそれぞれが確実に実行することはもとより、排出抑制、資源化に取り組んでいる住民等から意見や考えを積極的に受け入れ、即効性のある減量、資源化施策を新たに講じ、実行することで排出抑制及び焼却量の抑制が図られ、さらには環境への負荷低減に寄与できるものと考えているところでございます。
続きまして、地元対応と両市の負担の考え方についてでございます。現段階では地元自治会からは還元施設を含む諸条件の提示がございませんが、今後こうした動きは活発化、表面化してくるものと思っています。したがいまして、地元からの諸条件が具体的に提示された時点において、その負担のあり方について両市及び本組合の3者で協議していくこととなると考えております。
次に、クリーンセンター施設検討委員会の資料公開に関する御質問でございます。クリーンセンター施設検討委員会の会議は原則的に公開としております。ただ、技術評価に係る内容やメーカー固有の技術に関する内容を含む場合は、委員会の判断を仰ぎまして、これまで非公開で行われてきております。なお、会議内容により公開でスタートし、中途から傍聴者に退席していただいた委員会も過去にございました。このような観点から非公開の資料の取り扱いにつきましては、会議と同様に公開しないことを原則としておりますので、ひとつ御理解のほどをお願いしたいと思います。
次に、クリーンセンター施設検討委員会からの3つの提言についてのお尋ねでございます。クリーンセンターの建設に当たり、事業方式、発注方法、その他必要な事項の検討を行い、その結果を組合長に提言していただくことを目的に、14名の委員で構成するクリーンセンター施設検討委員会を平成19年7月に設け、これまで3つの提言をいただいてきたところでございます。その一つといたしましては、昨年2月に提言をいただきましたクリーンセンターの建設及び運営に係る事業方式に関するものでございます。公設公営、公設民営、民設民営、それぞれの方式ごとに経済性やクリーンセンターの立地環境等から比較検討を行った結果、安全、安心の確保、住民理解という最優先事項の評価が高く、さらに計画している事業スケジュール等の実行可能性を考慮し、公設公営、公設長期責任委託が望ましいという内容の提言でございました。
2点目は、昨年4月になりますが、クリーンセンター建設工事の業者を決める事業者選定方式に関する提言でございます。その対象とする方式は、業者の持つ技術力と価格の両面から総合的に評価する総合評価落札方式、公募により技術資料を提出させ、その資料を審査して入札者を指名する公募型指名競争入札、そして従来の指名競争入札の3方式を比較検討しました。その結果、総合評価落札方式を採用することが望ましいという報告をいただきました。その理由といたしましては、クリーンセンターを建設するに当たり基本的な考え方であります安全、安心、安定を確保し、循環型社会の形成に貢献することをより満足させるため、従来のような価格だけの競争ではなく、技術面の評価を加え、総合的に評価することで、よりよいものを適正な価格で建設できると同時に、談合防止も図ることができるといった点が評価されたものでございます。
そして、3点目は、先ほどお答えいたしましたクリーンセンターのごみ処理方式に係るものでございます。
以上が施設検討委員会からいただきました提言内容でございます。
次に、入札手続のこれまでの経過についてでございます。クリーンセンターの事業選定方法は、条件付一般競争入札総合評価落札方式を採用いたしました。先ほど申し上げましたように、従来のような価格競争だけで業者を選定するのではなく、業者自身が保有する技術やノウハウといった価格以外の要素、すなわち技術力を含めて総合的に評価し、落札者を決定する入札契約方式でございます。したがいまして、これまでは価格に反映しにくかった安全への考え方、維持管理コスト、環境対策などを評価の対象にすることで、より質の高い施設建設が可能であると、このように考えております。この総合評価方式の手続でありますが、入札参加者は技術提案書を作成し、本組合は提出された技術提案書をもとに施設検討委員会において技術評価を行いますので、これらに要する時間が相応に必要となります。そのため、入札、契約に係る期間として約1年間を設定いたしました。昨年の11月19日に秦野市の電子入札システムを利用して入札公告を行い、手続を開始したところでございます。その後、募集に関する質疑応答や競争参加資格審査を経て、3月上旬に技術提案書が提出されましたので、審査及び評価といたしまして、技術提案書の内容と本組合が提示した仕様書との整合について、施設検討委員会において5月1日にヒアリングを含む審査をしたところでございます。これを確認した後、必要な改善指示を行ったところまでが現在に至るまでの経過でございます。
次に、最後となりますけれども、今後のスケジュールについてでございます。入札参加者が改善指示に従って再作成された技術提案書と入札書が明日を期限として提出されます。技術提案書につきましては、施設検討委員会においてその提案の内容をあらかじめ設定した評価項目、評価基準等に照らして評価を行いまして、得点化をいたします。これが非価格要素となります。この作業はおおむね8月下旬まで続くこととなります。一方、入札書は9月9日の開札日までに厳重に保管され、開札後は、これは最後の段階となりますが、入札説明書に記載のとおり、入札価格を一定の計算式により得点化し、価格点を算出します。この価格点と非価格要素点を合算して総合評価点とし、その得点が最も高い業者を落札候補者とし、資格の確認を行った上で9月の下旬に落札者が決定するという計画であります。
以上であります。
〇三竹正義議長 笠原国昭議員。
〇8番笠原国昭議員 それでは、何点か質問させていただきます。
ストーカ方式を採用したメーカーがそれぞれやったというのは、技術的に安定しているということが主な理由だというふうな形で推測するという話です。灰溶融炉はかなり全国的に取り入れられましたが、何でも燃せるのだと、こういう形で大型化が行われました。しかし、やっぱり技術的にもかなり不安定な要素があったということが、またコスト的にもかかるということで、結局今、いろいろやっているところはストーカ方式が多くなってきていますね。そういう意味ではやっぱり一つの方向性だろうというふうに思っていますし、このストーカ方式でどう燃焼効率を上げていくかという意味では、先ほども述べられたように、やっぱり生ごみの問題があるのではないかというふうに私も考えています。それをどうするか。さっきの答弁では、今の施設を建てる建てないかは別の話で、建てて、それからいろいろ考えるのだみたいな話ですが、従来議論しているように、伊勢原市の180トン炉の老朽化の問題、先ほど述べましたが、耐震化も終わっている、それからまだまだ使える要素があるのではないかというふうに私は考えています。そういう意味では、延命化して、そういう中で生ごみを具体的に考えていくという時期だろうというふうに思いますが、その点でもう一度答弁願います。
それから、技術の問題で、固有の技術がいろいろあって非公開なのだというお話ですが、例えば今
大手と言われるメーカー、現在では日立造船、JFE、タクマ、三菱重工などが大手4社ですよね。こういうところの技術はほとんどもう公開されているわけですよね、基本的な方法は。それであれば何も隠すことはないのではないかというふうに私は思うのです。多分この今回の入札といいますか、応札といいますか、にもこういうメーカーが入っているのではないか。だれが考えてもそういう方向なのです。そうすれば、そんなに技術的にも隠す必要は何もないというふうに、特にここだけはというのはあると思うのですが、それは隠しても、公開したら競争に負けてしまうとかいろいろ問題があっても、それは隠してもいいのですが、出す部分があるのではないかというふうに思うのです。これはもらいましたが、例えば発注仕様書、こんな厚いのですが、ネットでも我々手に入らないのですよね、業者しか手に入らないのです。そういうことで、みんなその発注仕様書そのものも市民が検討できないというブラックボックスになってしまっているわけです。そうしますと、何らこの建設に関して市民がかかわることもできないという状況がつくられて、最後はもうこれきょう、あしたですか、入札、技術提案も出す。そうすると、あともう残るところは内部で検討されて、最後の結論が出てくるだけだと。これでは本当に市民が求めている公開といいますか、ならないのではないかと思いますが、例えば本当に全部出せないというもの、中身を見ていないからわからないですけれども、出せないということにはならないと思うので、その辺で出せる資料はぜひ出していただきたいと思いますが、その点でいかがですか。
それから、今、言った発注仕様書の中では、例えば余熱利用では、境界まで配管をすることも含まれているのです、そのコストの中に。そういう意味では、一定程度予想されて地元対応も考えて配管されるというところの仕様まで入っているわけですよね。そうしますと、そういう意味では一定程度考えておられて、どのような想定をされてきたのかなというふうなことがあれば、具体的にあればお聞きしておきたい。
それから、もう一点済みません。地元の対応の問題では伊勢原市で栗原に埋立場つくりましたね。このときに私どもも関係しまして地元といろいろ協議しました。その中では、地元に現金を出すことも含めてかなりの項目をやった。例えば、下水道をその地域に引くこともする、それから埋立地の汚水処理を公共下水道までつなぐと。かなりの距離あったのですけれども、これもやるというようなことも含めて地元の対応があったわけです。そういう意味ではかなり具体的な地元との対応が出てくるわけで、その点でぜひとも十分な地元対応をしてもらいたいと思いますが、その点での御見解をお伺いしたい。
以上です。
〇三竹正義議長 事務局長。
〇石川和利事務局長 4点ほど再質問がございました。順次お答えをいたします。
まず、180トン施設につきましては、今まで必要な対応、耐震等してきたからということで、まだ使用できるという御質問でございますけれども、180トン施設にかかわる新たな施設として、クリーンセンターを建設する、当初は第二清掃工場という名称で申し上げてきたところでございますけれども、既にその計画、第1期CRT計画を策定したときから十数年、施設は34年ぐらいですか、もうたっているわけです。通常、まず昭和51年ごろに建設した施設、そういうような焼却施設というのは、耐用年数は15年から20年と言われてきたわけでございます。今はもう技術的にも非常に高度化されてきて、耐用年数的にも30年と今、言われているわけでございますけれども、そういうような状況の中で、今ある180トンはそれぞれの設備を毎年毎年部分ごとに修繕をしてきて、つまりつけ加えてきたというか、全体修繕ではなくて、とにかくその場当たりでやってきたというのが現状でございます。むしろここまで持ってきたのはそこで働く職員に私は敬意を表する次第でございまして、今は何よりも手動でやっている施設があるというのは全国的に見ても本当にわずかでございます。そういうことを考えますと、まずは180トンに係るクリーンセンターというのは、これはもう早期に建設しなければいけないというように私は思っておりますし、議員の皆さんも御了解をしてきていただいたわけですから、これは実行させていただきたいので、御理解のほどよろしくお願いします。
次に、非公開資料の公開についてでございます。これにつきましては、先ほど答弁の中でも申し上げましたけれども、これは施設検討委員会の中での判断でございまして、組合からこれを非公開にするか公開にするかというような判断を求めるというわけでございません。その判断の一つの基準といたしましては、これを公開することが、住民とか議員の皆さんにということよりも、これはプラントメーカーに対して有利不利、評価をするに当たって特有のその技術というのもあるわけですから、そういうような観点から総合評価ということで、価格面だけではなくて技術面についてお互いに知り合うということが好ましくないのではないかなという、そのように私としては解釈はしておるところでございます。したがいまして、いずれその技術的なものというか、その提案書につきましては皆様に公開するときもあるかとは思いますけれども、今の段階ではひとつ御了解をしていただきたいと思っております。
次に、還元施設についてでありますが、これは地元からの投げかけでございますので、それを尊重するということで、そのときには組合としては必要なアドバイスとか、そういうことはしていきたいというように思っております。
あとは地元対応ということで、これからどういうような要望が地元から出てくるかわかりませんけれども、そのときには十分に秦野、伊勢原、そして組合と協議しながら、施設のあり方あるいは負担の仕方につきましても、これは今後協議するべき重要なものである、このように認識しているところでございます。
以上です。
〇三竹正義議長 笠原国昭議員。
〇8番笠原国昭議員 ストーカ方式の話ですが、34年たって時間がかかって今、何とか運転しているのだという話ありましたが、もともとこの180トン炉は、何方式か忘れましたが、ストーカ方式に切りかえるとき、建物だけを残して中を改造したので、かなり無理な設計しているのですよね。だから、事故原因のときもいろいろ調査しましたが、結局そういう負担が今の施設にかかっていますよね。というのは、地元対応として、改修という名前で、私に言わせればごまかしたということがありまして、かなりそういう設備が非常に無理がかかって今に至っているという意味では、単純に技術的に見ればかえたほうがいいでしょうけれども、かえる前の前提として、今、200トン炉を計画されているので、もっともっと生ごみをなくしてそのトン数を少なくすれば、もっといい効果が出るはずなのです。そこが別建てになっているというところに問題があるというふうに思いますので、その辺はもう一度じっくり検討してもらいたいと思います。
それから、非公開のを公開するかしないかの話は、先ほども言いましたけれども、これはプラントメーカーのそれぞれの固有の技術を出せとは言っていないわけです。それ以外出せるものがあるでしょうと。全く今、何も出ていないわけです。ホームページを見ますと、こういうことやったしか書いていないわけで、具体的にどういうものが検討されているかも見えない。ここはやってもらわないと、いずれというのでは、さっきも言いましたけれども、もう9月の段階に来れば決定してしまうわけでしょう。そこをどうするかという問題ですよ。ぜひここは出せるものはもう出してもらうというふうにしてもらいたいのですが、再度お願いします。
〇三竹正義議長 事務局長。
〇石川和利事務局長 技術提案書の関係でございますけれども、なかなかこの場で公開できると表明することは私の立場からは言えません。それなりの理由があってのことで、確かに笠原議員だけでなく、この問題についてはほかにも議員の皆さんからはそういうような要望というのはございます。十分に認識しているところでございます。ただ、今、組合としては非常に重要な時期に来ているということで、周りから、いろいろなところから疑惑を持たれるようなことだけはしたくない。真に落札者が決定するまではとにかく万全を期したいというような、そういうような気持ちの中で進めているところでございますので、ぜひその点については御理解をしていただきたいと思います。
以上です。
〇三竹正義議長 以上で、笠原国昭議員の一般質問を終わります。
これで一般質問を終わります。
〇三竹正義議長 以上で、この定例会の会議に付議されました事件はすべて議了いたしました。
これで、平成21年秦野市伊勢原市環境衛生組合議会第2回定例会を閉会いたします。
午前11時22分 閉 会