●議事日程
第１　会期の決定
第２　議案第１号　工事請負契約の締結について

本日の会議に付した事件
　日程第１～日程第２　議事日程に同じ

出席議員（１０名）
　　１番　渡　邉　孝　広　　　２番　髙　橋　照　雄
　　３番　込　山　弘　行　　　４番　福　森　　　登
　　５番　諸　星　　　光　　　６番　石　井　誠　一
　　７番　渡　辺　紀　之　　　８番　笠　原　国　昭
　　９番　風　間　正　子　　１０番　前　田　秀　資

欠席議員（なし）


説明員出席者
　　組合長
　　　古　谷　義　幸
　　副組合長
　　　長　塚　幾　子
　　事務局長
　　　石　川　和　利
　　施設計画担当専任技幹
　　　安　藤　　　茂
（総　務　課）
　　総務課長
　　　小　澤　　　豊
　　施設管理担当専任技幹兼業務班技幹
　　　天　野　吉　雄
　　庶務班主幹
　　　小清水　雅　之
（施設計画課）
　　施設計画課長
　　　串　田　　　浩
　　施設計画班技幹
　　　小　宮　政　美
（工　　　場）
　　参事兼工場長
　　　杉　崎　　　孝
　　施設管理班主幹
　　　府　川　克　己
　　　
（秦野市及び伊勢原市）
　　秦野市経済環境部長
　　　高　橋　昌　和
　　伊勢原市経済環境部長
　　　宍　戸　晴　一
　　伊勢原市環境美化センター所長
　　　清　田　一　美
　　秦野市清掃事業所参事兼所長
　　　橋　本　晋　一
　　秦野市清掃事業所資源化担当所長兼所長補佐
　　　桐　山　元　通

議会事務局職員出席者
　　事務局長
　　　中　村　良　典
　　事務局次長
　　　北　村　眞　司
　　次長補佐
　　　髙　橋　喜　勝
　　議事調査班主査
　　　遠　藤　一　成
　　議事調査班主任主事
　　　小　島　正　之
　　　　
▼午後　０時２９分　　開　会

○風間正子議長 [ 1 ] ただいまの出席議員は10人全員の出席を得ております。
　これより平成22年秦野市伊勢原市環境衛生組合議会第１回臨時会を開会いたします。
　本日の議事日程は、お手元にお配りしたとおりであります。
　直ちに本日の会議を開きます。

▼会議録署名議員の指名

○風間正子議長 「会議録署名議員の指名」を行います。
　この臨時会の会議録署名議員は、会議規則第94条の規定に基づき、議長において渡辺紀之議員及び笠原国昭議員を指名いたします。

▽日程第１　会期の決定

　 　日程第１　会期の決定 　

○風間正子議長 日程第１　「会期の決定」を議題といたします。
　お諮りいたします。この臨時会の会期は、本日１日といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○風間正子議長 御異議なしと認めます。
　したがって、会期は本日１日と決定いたしました。

▽日程第２　議案第１号

　 　日程第２　議案第１号　工事請負契約の締結について 　

○風間正子議長 次に、日程第２　「議案第１号・工事請負契約の締結について」を議題といたします。
　組合長から提案理由の説明を求めます。
　組合長。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔組合長登壇〕

◎古谷義幸組合長 [ 2 ] 　本日、御提案いたしました案件は、工事請負契約の締結案１件であります。本案は、昨年の第３回定例会の議員連絡会で本年２月ごろ上程する予定であることを御報告させていただいております。また、工期につきましても当初の予定から相当圧縮されておりますことから、臨時議会を招集させていただきました。議員の皆様には、御多忙の中、貴重な時間をいただきましたことに感謝を申し上げます。
　それでは、御提案した案件について説明をいたします。本案は、昨年９月17日に仮契約しましたクリーンセンター建設工事（熱回収施設）について、工事請負契約を締結いたしたく、秦野市伊勢原市環境衛生組合契約、財産及び施設に関する条例第１条の規定により、議会の議決を求めるものであります。
　本工事は、伊勢原清掃工場180トン焼却施設の老朽化に伴う更新施設として建設するものであり、本年度から４か年の継続事業として実施するものであります。施設の内容等につきましては、地上６階、地下１階、煙突高80メートル、１日当たり100トンの処理能力のストーカ式焼却炉２炉を備え、安全性に配慮し、環境負荷を極力抑えた施設としております。なお、工期につきましては、平成24年９月28日までとしております。
　以上をもちまして説明を終わります。よろしく御審議の上、御議決賜りますようお願い申し上げます。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔組合長降壇〕

○風間正子議長 提案理由の説明は終わりました。
　これより質疑に入ります。
　笠原国昭議員。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔笠原国昭議員登壇〕

◆８番笠原国昭議員 [ 3 ] 　ただいま上程されました本議案について質問を行います。
　私は12月議会の一般質問で、非公開の会議等の情報公開と、第三者による検証を求めました。しかし、非公開の会議の議事録は出されたものの、肝心の数字が塗りつぶされ、真っ黒であります。これでは、幾ら企業秘密という名のもとであっても比較検討のしようがありません。また、第三者による検証については、その後実施されず今日に至っています。市民への説明責任を果たすことはできません。そのため、私は遅くなりましたが、組合長に対して、第１は日立造船が提出した安定稼働実績を評価するボイラ蒸気発生量の変動係数0.24について第三者による検証委員会を立ち上げ、提出データ及び評価の正当性の検証を行うこと、第２にその結果を市民に公表すること、第３に検証が終了まで契約締結を延期することを申し入れました。
　きょうの質問としましては、第１に、12月以後の再苦情申し立て、さらには再苦情申し立てに係る苦情について、ＪＦＥの申し入れした内容と組合の回答について確認をしておきたいと思います。
　第２に、ＪＦＥはいろいろ言っていますが、私的には日立造船のデータが実現可能なのか。３億6,000万円の差を埋めることができるのかどうか、心配であります。納得できなければ、市民への説明責任を果たすことはできません。新聞報道によると、このデータを見た識者の判断は、不自然な数値とのことです。この人に組合として話を聞いたのか。また、この人のコメントに対する見解を聞きます。
　第３に、３社のボイラ蒸気発生量の変動係数は出ていますが、その差が発電効率の差としてどのくらい影響するのか。さらに、その差が年間金額としてどのくらいになるのか聞いておきたいと思います。
　第４に、最初の苦情申し立ての中で提出され、再苦情申し立てに係る苦情の中でも添付されている第12回委員会資料に添付された資料は、12回委員会に提出された資料なのかどうかを確認し、この場からの質問を終わります。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔笠原国昭議員降壇〕

○風間正子議長 事務局長。
◇石川和利事務局長 [ 4 ] 　ただいま笠原議員から４点お尋ねがございました。順位につきましては、順番が前後するかもわかりませんが、御了承のほどお願いします。
　まず、３億6,000万円、高値のプラントメーカーが落札したということで、その回収についてのお尋ねがございました。以前にもお話ししたとは思いますけれども、今回総合評価方式を採用したということで、それぞれのプラントメーカーが独自の技術、つまりその建物から形状、材質、それぞれが全く違うものを御提案していただいているものでございますので、そこにできる施設というものは全く別のものであるということで、この３億6,000万円が高値かどうかというのは、ただ技術提案書を提出されて、それを評価するだけではありません。なぜなら、例えばＪＦＥが全く日立造船と同じような施設を建設した場合に、果たして同じ３億6,000万円の値段ですか、日立造船が提案した価格と同じようなもので施設建設できるかどうかという問題もございます。これが総合評価方式の特徴であるのではないかと思っております。
　次に、ボイラの発電効率の関係で、その効果というお尋ねがございましたけれども、それぞれのプラントメーカーから提案された技術提案書によりますと、日立造船と、２番手のプラントメーカーだと年間1,500万円ぐらいの差があるところでございます。
　次に、ＪＦＥが提出した苦情申立書、再苦情申立書に係る苦情に添付された資料の出所というお尋ねでございましたけれども、ＪＦＥの苦情申し立てによると、昨年の９月30日にＪＦＥエンジニアリング株式会社から「クリーンセンター建設工事担当者殿」と、かがみとともにファクスで送付されたというものであります。資料自体は、体裁も内容も第12回施設検討委員会で配付した資料に非常に酷似していたものでございます。ただ、組合としては、一切そういうものに対しては公表をしておりません。
　次に、安定稼働に係る変動係数データの数値についてでありますけれども、この数値につきましては、私どものほうに日立造船からの見解書をいただきました。それにつきましては、先ほど議員連絡会の中でも説明をしたとおりで、それが確たるものであるかどうかというものにつきましては、日本環境衛生センターに文書にて見解を求めて、その回答をいただいたところでございます。それによると、まず日報の作成が作為的であるとか、あるいは蒸気発生量が意図的であるとかというものは見られなかったという回答を得ているところでございます。したがって、このような見解書をいただいた以上は、施設検討委員会の中でもきちっと適正に審査されたものが確認されたという認識でおります。
　数値の関係ですけれども、確かに東大の堤先生というコメントが新聞記事の中で記載されておりました。この先生は、バイオマス関係を中心に専門的な識者であるということで、私どもとしてはこの廃棄物処理施設、ごみ焼却施設についての発電効率について、その評価が不自然であるというコメントがございましたけれども、我々としては、少なくとも現実に実績証明書として提出されているものですから、それはそれぞれの自治体からの良心に従って提出されているので、それを信頼をしているということであって、堤先生のコメントにつきましては、その全文がわかりませんから、ここで判断というものはできないということをお答えさせていただきます。
○風間正子議長 笠原国昭議員。
◆８番笠原国昭議員 [ 5 ] 　コメントの話からいきますと、これほど新聞報道をされて、みんなそうではないかと思っているわけですから、できたらその人に直接会って聞いてみればよかったですよね。そんなに手間はかからないではないですか。それを何でやらなくて、私どものほうには信頼してくださいと言われても、どっちを我々は評価していいのかわからないわけです。そういう一つ一つの手続が抜かれていることに、私は問題があると思っているのです。
　さらに、先ほどいろいろ説明を受けましたけれども、きょうのきょうなのですよね。言われたことに対して、我々が評価をどう考えていいかという時間もないわけです。それは困るし、だからさっきもチャートの話が出ていましたけれども、その信頼性がどうなのかと考えざるを得ないわけでしょう。だから、できれば、あれが正しいという話ならチャートを出してくださいよ。きょう採決してしまった後でもいいです。やっぱり大事な問題ですから、ぜひそれを出していただければと思います。
　本日の説明なのですけれども、内容的には１月14日の苦情申し立て、再苦情を受けて、回答書には１月22日に日立から書面を受けて、２月１日に説明も受けているわけです。日本環境衛生センターは、２月５日に送付して回答を得ているわけですよね。それは、この前私どもは、伊勢原の場合は２月19日に説明会をしてもらったわけです。それなら、そのときに出してほしい話です。それをきょう持ってきて、これには時間は十分あるわけですからね。それもしないで、きのうもやりましたよね。そんな話は一言も、やるよという話は聞きましたけれども、説明をされない。非常に手順というか、新聞報道もされてしまっている中での、我々議員に対しても説明もなされてこないという点で、比較の検討が、先ほども言いましたけれども、データをもらっても真っ黒で何の比較もできない。こんなものを幾らもらったって何の意味もないですよ。
　一方で、先ほど酷似していると言われたボイラ蒸気発生の変動係数、これはＪＦＥが苦情申し立ての中でも言っているように、自分のところのデータはそのままだと、合っているということを言っているわけです。ということは、ほかのところもやっぱり信頼、出してきたデータであるわけですよね。この黒塗りがここに明らかになった。だから、私はせっかく明らかになったデータがあるのだから、これを第三者に見てもらって、これが正しいかどうかを判断してもらえばいいのです。そんなに時間もかからないし、手間もかからないわけです。そのことをやらないということは、どういう意味を持っているのかと考えているわけで、本当に比較検討しようがないということであります。
　もう一つ言わせてもらえば、この日立が提出したデータを日本環境衛生センターで検証してもらったという話です。日本環境衛生センターは、今回の施設検討委員会でもそうですし、専門部会でもそうなのです。事務局をやっているのです。全部出席しているわけです。コンサルト、役割を果たしているわけ。だから、自分たちでやったことを否定するわけないのです。そうでしょう。そんなことをするわけないところに検証してもらったって、それは不信を持つのは当然なのです。そうではないですか。だから、やっぱり必要なのは第三者に、別なところに頼んできちっと検証するということが、やればできたのですよ、時間的にも。それをやらずにきょうに持ってきているということ自体、非常に問題だと思いますし、東大の先生なんかは、この前いろいろ聞きましたけれども、このデータを見て判断しているのですよ、話を。だから、それを見てコメントを出していると私は聞いています。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔「だれが」と呼ぶ者あり〕

◆８番笠原国昭議員 [ 6 ] 　だれがって、あの新聞屋さんの。出したのは、あの書いた人ですからね。
　そういう意味では、このデータをきちっと検証する、そんなに時間もかからないということを要求したいのですが、きょう決めた後でも結構です。はっきりさせてもらいたいと思っていますし、発電効率の問題からいけば、日立とＪＦＥの差で、さっき年間1,500万円の差が、発電効率によって差が出るという話。３億6,000万円を割りますと二十何年間かかる、取り戻すのに。そういう意味では、その辺の問題点についてもきちっと市民に明らかにしてもらいたいと考えます。第三者の検証と、それからそういう意味では高い工事費を払うわけですから、もしかしたら住民訴訟も起こるかもしれない。それに耐えられる回答をするためにも、第三者委員会を立ち上げてもう一度きちっとやるべきだと思いますが、組合長どうですか、見解があれば。
○風間正子議長 事務局長。
◇石川和利事務局長 [ 7 ] 　ただいま笠原議員から４点ほどお尋ねがございました。
　まず、チャートの公表をすべきであるというようなお尋ねがございました。本日パワーポイントで皆さんにごらんになっていただいたものは、これは群馬県のＡ清掃工場の場長の確認と許可を得た上で公表させていただいたものですので、これにつきましては出す考えは、今のところありません。
　次に、見解についての資料の提出を早くすべきであったというお尋ねでございますけれども、まずは二市組合議員の皆様に先に提出して確認していただくのが筋だということで、本日提出したものであります。
　次に、施設検討委員会で第三者機関の関係でございますけれども、このことにつきましては、我々は中立性、公平性の立場である施設検討委員会というものを立ち上げ、組織化したものでございますので、何ら疑うべき余地もなく、そういうようなことで評価していただいたものと確信しています。
　次に、この評価するに当たって日本環境衛生センターは事務局の一部として介入してきたというようなことでお話がございましたけれども、確かに同センターではクリーンセンター施設検討委員会の運営に当たり、技術支援については委託しておりました。そして、事務局のサポートをしていただいたところでありますけれども、非価格要素の評価や採点自体は行っているものではございませんので、我々としては特に一事業者に対しての偏重するような採点、評価はしていないと確信しております。
　以上です。
○風間正子議長 笠原国昭議員。
◆８番笠原国昭議員 [ 8 ] 　１つは、ではチャートの話は工場長の確認をもらったというなら、もう一度確認をもらってください。そうすれば出せるでしょう。今回はやるというだけの話ですから、どこへ出しても問題ない。あれで技術的にまずいとか、いいとかいう話にはならぬと思うのです。そういう問題はないと思うので、ぜひ出してください。
　それから、二市組合に先だという話だから、それなら連絡会を開いてくれればいいのです。そうでしょう。これだけ時間があるのだから、そこでできたではないですか。それをきょうまで待って、きょう判断しろというのだから、おかしいと言っているわけ。なぜできなかったのですか。それはおかしな話ですよね。そういう意味で、ぜひその辺は今後の課題も含めてしてください。
　日本環境衛生センターの話も出ていましたけれども、技術的にサポートしているわけですから、その一企業に肩入れしているはずはないと言われても、事務局で運営して、きちっとそこでサポート、一番肝心な技術のサポートをやっているわけですから、それは局長がそう言われても、やっぱり疑問を感じざるを得ないわけです。評価の点数はつけなくても、一番肝心な事務局のサポートですよ。そういうことは、やっぱりおかしい話だと思うので、それ以外のところで検討してもらうという、第三者の検討もやるつもりはないみたいですから、今回の契約締結については、私は賛成はできません。
　もう一つだけお願いしたいのは、焼却炉の大きさを200トンに決めました。以前からもいろいろ、ごみゼロの方向に向かってどうするのか、生ごみもどうするのかという議論はあります。そういう意味では、この辺の問題を先送りしないで、すぐにどういう方向に、両市も含めてやっていくかということが問われてくるのだろうということで、生ごみの資源化も含めてその方向性を急いで出さないと、大きな施設をつくってしまうという結果にもなると思いますので、これは要望としておきます。
　終わります。
○風間正子議長 諸星光議員。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔諸星　光議員登壇〕

◆４番諸星　光議員 [ 9 ] 　２点の質問をさせていただきます。
　この今話題になっております、提案されましたことが議決されれば、要するに稼働は平成24年の稼働と聞いております。稼働して１か月、２か月、３か月たったときに、この要するに入札、落札者の分かれたというのは、ボイラ蒸気発生量の変動係数によって分かれたわけですから、要するに蒸気発生量の変動係数によって落札者と入札者が決まったわけでございますから、このことについて稼働したときに、２か月、３か月たったときに、ぜひ第三者機関で検証してもらいたい。
　要するに今までの説明だと、どうも今までお願いした方にお願いするのではなくして、要するに第三者的な人に検証していただいて、要するに入札の資料になりましたのはＡ社は150トン炉だと、Ｂ社は85トン炉だと、Ｃ社は100トン炉だということで出しておりますが、今度は二市が計画しております焼却炉は、100トン、100トンで200トンでございますから、100トンで実際行ったときにこういう数値がもし仮に出なかった場合、だれが責任をとっていただけますか。これが１つ。
　もう一つは、安定稼働の実績、すなわちボイラの蒸気発生の変動係数については、今後清掃工場の事業者選定において、二度と評価項目にならないだろうと今言われています、私の聞いた範囲では。そういうときに、その場合に秦野市伊勢原市環境衛生組合は、本来評価に値しない評価項目の点数差によって、要するにきょう決まれば入札業者を選んだわけでございますから、そういう場合に責任はだれがとるのですか。今度そういうのがなくなったとき、だれが責任をとってもらうのだということをここで、議会で鮮明にしていただきたい。その２点、両方とも責任者の所在でございますから、よろしくお願いいたします。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔諸星　光議員降壇〕

○風間正子議長 事務局長。
◇石川和利事務局長 [ 10 ] 　２点ばかりのお尋ねをいただきました。
　まずは、安定稼働実績、今回提案された数値について半年後、二、三か月後ですか、その数値について第三者機関を通して確認してくれというようなお尋ねでございました。まず、この日立造船の変動係数0.24％は、７日間という短期間による蒸気発生量の実績から算出した値でございまして、日立造船の対象20施設のうち最も良好な値でございます。これは、日立造船に限らず他の２社についても、それぞれ保有する施設の中で最も良好な数値を提案してきているものでございます。なお、この蒸気発生量は、施設に持ち込まれるごみ質や、あるいは季節によっても、このカロリーというものは大分変わってきます。それによって、こういうようなことを考えますと、それを常時長期間にわたって保証するということは、これは困難なことでございます。ただ、組合といたしましては、少なくとも変動係数1.5％を目標値とするように、これは造船のほうに協議をして、それを実施設計書のほうに盛り込むという、そういう考えでございます。
　次に、総合評価項目の中に、この安定稼働実績というものを入れたことについて、これからこういう項目は採用されないのではないかというようなお話でございました。この評価項目については、それぞれの自治体の考え、地域の特性とか、そういうものございますけれども、その中で評価項目として載せるものでございまして、今後それが対象となるかどうかというのはわかりません。ただ、この評価項目に載せたことによって、この0.24というか、高度の蒸気発生量が達成できなかった場合の責任はどうかと申し上げられましたけれども、これについては、私どもはこのような数値というものはあくまでもチャンピオンデータであって、これが継続して出るものはないと、このように思っておりますので、責任の所在を明らかにしろと今ご質問ありましたけれども、それについては責任は問えない、問われないと思っております。
　以上です。
○風間正子議長 諸星光議員。
◆５番諸星　光議員 [ 11 ] 　局長、私が言っているのは、要するにそういう数値が企業秘密であって、私なんか聞いても、それはもう絶対出ると。企業秘密であってお教えできませんと。今答弁だと、その焼却するものによっても違うよとか、そういうことではないの。仮にですよ、だって秦野と伊勢原の二市が計画しているというのは100トン炉を２基でしょう。それを稼働したときに、それに近い数字が出なかったらだれが責任をとるのか。私は、だれがと聞きたいの。この人が責任をとるということなら、それでいいですよ、言ってもらえば。
　それともう一つは、要するにそういう項目は、今いろいろと私が聞いた範囲では、そういう項目はもうなくなるよといったときに、一応落札業者との分かれ目というのは、そこが大きいポイントで分かれているでしょう。非常に重要なことなのですよ。それを、だれも責任がございませんと。だったら私に言わせれば、もう極端な話が二市の議員さん要らないですよというように判断できますよ、そう言われたら。だれが責任をとるかというのを鮮明にしてくださいよ。お願いします。
○風間正子議長 事務局長。
◇石川和利事務局長 [ 12 ] 　ただいまの質問の中で、まず２点目から申し上げますけれども、何か稼働実績の中のこの評価、一方では0.24％、一方ではそれを上回る数字であったということが落札の分かれ目というお話がございましたけれども、決してそうではなく、この項目というのは最高点が５点満点、一方建設実績というものがございます。これは７点満点となっております。これは日立造船は、点数でいくとたしか1.8点であったと思います。それで、一方ＪＦＥにつきましては７点満点でありまして、必ずしもこの蒸気発生量が落札の分かれ目になったというような、そういう認識ではおりません。
　次に、最初の質問の中で0.24％を確保できなかった場合、100トン炉でということですけれども、これも先ほども申し上げましたようにチャンピオンデータであって、少なくともその数値を常時確保するということは、これはできないということですから、責任がどうのというようなことは、私のほうでお答えできるような問題ではないと思います。
○風間正子議長 諸星光議員。
◆５番諸星　光議員 [ 13 ] 　だから極端に、市民が聞けば全く理解できないのですよ。要するにチャンピオンだから、その数値は責任が持てません、責任はないですよと。３問目ですから、組合長、答弁してください。
○風間正子議長 事務局長。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔「責任者は組合長だよ。だめだよ。組合長が答弁してくださいよ。だれが責任とるのか」と呼ぶ者あり〕

◇石川和利事務局長 [ 14 ] 　今回の技術提案の中、あるいはその発注仕様書ですか、発注仕様書には蒸気発生量、安定稼働という項目の中で５％以内という条件をつけておりますので、必ずしもその条件をクリアしていれば今回応札することができるわけですから、何ら別に責任の所在というような問題ではないと思います。
　以上です。
○風間正子議長 ほかにございますか。
　渡邉孝広議員。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔渡邉孝広議員登壇〕

◆１番渡邉孝広議員 [ 15 ] 　大きく３点質問したいと思います。後ほど討論をさせていただきたいので、ちょっとお時間とらせて大変申しわけないのですが、重要な議論ですので、はっきりとさせる必要があるというふうに思います。
　私は断っておきますが、どこのメーカーに対しても、どこが有利にすべきとか不利にすべきとかいうことは全く思っておりませんし、皆さんもそうだというふうに信じておりますが、私は読売新聞さんに対して何の恨みもありませんし、何の偏見も持っているつもりはございませんが、今までの議論の一部分だけを、どうも違う方向にちょっと話を持っていっているような気がしてならないので、まずそこのところからはっきりさせていただきたいと思いますが、まず１点目、メーカーさんが安定稼働の実績で、蒸気発生量で差をつける審査方法は著しく不適正であると主張していると読売新聞には報道されておりますが、私がまず１点不思議に思ったのは、評価項目を事業者に公表した入札公告は平成20年11月19日で、その後12月３日まで質疑受け付け期間があったわけです。こういった評価項目をしますよというのが一昨年の12月にかけてあったのですが、著しく不適正であるという、そのような蒸気発生量で差をつける、評価項目でつけるということに対して、メーカーさんやその他のところから不適正であるというような意見や質問があったのかどうか。その時点であったということは、非常に私は重要な問題と思いますが、まずその１点をお聞きしたいと思います。
　それと、蒸気発生量をこの総合評価項目に加えた、その理由といいますか、蒸気発生量が安定しているということは、私はその炉内の寿命であるとか、あるいはもちろんさまざまなメリットはあると思いますけれども、安定することによって炉内の温度を一定に保つであるとか、あるいはごみ質の違いによっても蒸気の発生が変動しないということに対して、さまざまな部分でメリットがあると私は認識をしていたわけなのですが、どうもそうではないのだと。そういった項目がなくなるのだというような御意見もありましたので、どちらのほうがより公平、公正で的確な意見なのか。蒸気発生量が安定していることによるメリットについて、もう一度整理のために事務局長に発言をいただきたいと思います。
　もう一つは、平成20年11月19日に入札公告をいたしましたが、その段階以前の中で評価項目がわかる方法があったのでしょうか。新聞報道によると、意図的にこの数値を捏造したかのような報道がされておりますが、だとするならば平成20年11月19日に入札公告をされる前までは、その中身はいわゆる施設検討委員会の中の専門部会の中でだけ議論されたと私は理解していたのですが、そうではないのでしょうか。平成20年７月のデータですから、入札公告された前のデータを捏造したのであれば、そのメーカーさん、３社ともですけれども、その３社がそのことを知り得る環境にあったのですか。我々は議決機関です。我々が知らないところで、メーカーさんのほうにそういった情報が流れるという仕組みがあったのですか。そのことを明確に局長に示していただきたいと思います。
　２番目にいきます。落札者が提出した蒸気発生量のデータは実現不可能な数値であると言われておりますが、私が聞くところによると、群馬県のＡ自治体の職員、責任者による署名押印された稼働実績証明書があると伺っております。それは、一昨年の７月ぐらいのデータであると聞いております。そうすると、そのようなデータを、日付をさかのぼってやることは、それは物理的にも時間的にも不可能ですから、何らかの形でそれを知り得た、３社とも知り得た、あるいは特定の事業者が知り得たということになってしまいますが、後でちょっと答弁を聞いてからまた質問しますけれども、私はそれは捏造することは、これは論理的に見ても不可能ではないだろうかと思うので、何らかの原因でそのようなデータが出る根拠があるはずだと。一方の事業者は、このようなデータは出ない、常識ではあり得ない、そのように断定している学者もいるわけです。それが正しいのか。いや、そうではないのだと。いや、そのデータはあり得るのだと言っている人もいる。それはどちらが正しいのか。それは、そのようなデータが出た原因があるはずです。その原因とは一体何なのか。炉の設計なのか、構造なのか、システムなのか、技術によるのか、運転の手法によるのか、何によるものと発注者である二市組合の事務局が考えているのか。それは当然お考えがあると思うのです。そういった科学的なきちっとした根拠があって、そのような差が出てくると。そういった原因と結果の因果関係をはっきり、企業秘密に触れない範囲ではっきりとしていただきたいと思います。
　３番目です。２月24日の読売新聞報道によりますと、「公共工事適正化法の指針では、入札参加者の再苦情を処理する際は第三者機関を活用することが適切」と書かれておりますが、ここで第三者というものの定義をもう一度整理させていただきたいと思います。第三者機関を入れるべきだというような御意見、先ほどから出ておりますが、私はこの施設検討委員会は第三者ではなかったのですかと。いや、そうではないという見方もあることがきょうわかりましたが、では正しい第三者ってだれでしょうか。責任が持てる第三者ってだれですか。その第三者が、どこかのメーカーに特定な有利な方向に答申をするという、しない、絶対しないのだと、この第三者機関は正しいのだという第三者機関を挙げることができるのでしょうか。だれなら信用できるのでしょうか。私は持論を言わせていただきますと、第三者機関というのはあくまでも責任がないのです。この施設検討委員会もそうです。責任は問いません。では、だれが責任をとるのですか。一番責任とるのは、我々議会ではないですか。そう思いませんか。ということは、私が思うには、我々こそが先頭に立って市民に、そこのもちろんメーカーと、それから群馬県のＡ市に手続をしっかりとって了解を得た上で、我々に視察に行かせてください、早いうちに。我々の目で、我々のこの責任を持って、我々議会がその場に行くのが一番いいのではないですか。違いますか。これは、今いいとも悪いとも、局長の判断ではできませんが、もしメーカーさんと、それからＡ工場さんの了解がとれれば、ぜひ我々に調査に行かせてくださいということに対して、何かお答えできることがあればお答えください。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔渡邉孝広議員降壇〕

○風間正子議長 事務局長。
◇石川和利事務局長 [ 16 ] 　順次お答えさせていただきますけれども、もし漏れがあったら御指摘くださればと思います。
　まず、相対評価項目のうちの安定稼働実績について、11月19日に入札公告をしたものでございますけれども、それとあわせて相対評価項目についても公表をいたしました。その後、11月19日から12月３日までの15日間ですか、質問、質疑受け付けの期間を設けております。ただ、この項目についての質疑、質問は、どこからもございませんでした。
　次に、評価項目に、この蒸気発生量、安定稼働を規定した、設定したその理由でございますけれども、先ほども渡邉議員が申し上げたとおり、これは安定燃焼、炉の温度管理というのですか、その安定燃焼を図るものが主の目的でございます。そのことによってガス量を一定に保つ、あるいはその排ガス量に含まれている重金属類等、そのほか有害物質ございますけれども、有害ガスですか、ございますけれども、そういうのを除去する薬剤、そういうものも一定量で済むと。あるいは、そのガス流量を一定に保つことによって、バグフィルターのろ布の損耗度というような、そういうのも防止できるという、全体的な、トータル的に評価、効果を見ることができるというものでございます。
　次に、11月19日以前に評価項目が判別することがあったのかというお尋ねでございますけれども、これはまずあり得ないものであります。
　次に、蒸気発生量のデータが最も高い日立造船のデータでございますけれども、これを評価項目を公表した前のものを作成することは可能かというのですけれども、これはまず計測器で測定するわけですから、当時のデータを計測器で測定するものですから、さかのぼって測定などはできません。
　次に、第三者の定義についてでございますけれども、我々はこの施設検討委員会というものは、この中立、公平、公正的な立場として評価をしていただいているものという認識でおりますので、第三者機関的なものであるという認識でおります。
　次に、群馬県のＡ工場についての視察をぜひお願いしたいということでございますけれども、これは日立造船のほうにもお伺いし、また工場のほうにもお願いをして、そういう機会を設けたいと思っております。
　以上です。
○風間正子議長 渡邉孝広議員。
◆１番渡邉孝広議員 [ 17 ] 　何が原因でそのようなデータが出たのかということは、お答えいただきましたか。日立造船さんとＪＦＥさんとタクマさんと、それちょっと答弁抜けていたと思うのですが、その辺についていかがですか。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔「２次質問になる」と呼ぶ者あり〕

◆１番渡邉孝広議員 [ 18 ] 　済みません、ではちょっと２次質問になってしまうと今声があったので。
　それと、では１番については７月以前の段階で評価項目がわかる方法はないと断言されましたので、我々もそれは同感です。というのは、専門部会というのは傍聴すら、責任がある議会なのだから傍聴させろとさんざん私は局長に言ったのです。我々に議決だけさせておいて、責任のない第三者機関である施設検討委員会の出てきたデータを、最後の最後になって出てきて、それでそれを議決してくださいと。それはちょっと酷でしょうとお願いしたわけなのですが、わかる方法がないのにもかかわらず、どうして読売新聞の報道があったように、その段階で意図的に作為ができたのか。それをぜひ、書いた方の責任もあると思うから、それをきちっと立証していただけないでしょうか。これは局長ではなくて、傍聴している方にお願いするのは非常におかしいとは思いますけれども、どうして知り得たのかがわかりませんし、そして蒸気、まあいいです、それは質問ではありませんので。
　それと、第三者機関というものの定義については、私もこの施設検討委員会というのは最終的には責任を持たないのだから当事者ではありません、第三者機関ですと。当事者というのは、我々も含めた二市組合とメーカーさんたちですと。ですから、我々は第三者機関としてではなくて、しっかりと責任を持つ。きょう議決されるかというところですから、ぜひ今局長が言われたように、我々がしっかりとその辺を、賛成者も反対者も含めた形で我々が行くべきではないですか。違いますか。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔「報酬もらっている議員」と呼ぶ者あり〕

◆１番渡邉孝広議員 [ 19 ] 　報酬もらっている議員と今声がありましたけれども、どこのだれだかわからない責任が持てない人ではなくて、我々にきちっと検証させてください。
　では、２次質問のところだけお願いします。
○風間正子議長 事務局長。
◇石川和利事務局長 [ 20 ] 　先ほど１点ちょっと漏れがございましたので、おわび申し上げます。
　日立造船が非常に優秀な数値、蒸気発生量の安定された数値というものを出された、それはどこに違いがあるのかというお尋ねでございました。まず、詳細については、これはそれぞれのプラントメーカーの技術、ノウハウでございますので、これは申し上げられませんが、まずそのストーカの構造が違います。まずは、それだけでございます。
　以上です。
○風間正子議長 渡邉孝広議員。
◆１番渡邉孝広議員 [ 21 ] 　ということは、そのストーカの構造が違うことによって、Ａ社、Ｂ社、Ｃ社それぞれが、ストーカ炉もいろんな種類がありますが、その日立さんのつくった炉というのは、他社さんのつくったものとは構造が違う。その構造の違いによっての因果関係の結果として、蒸気発生量が安定するというふうに理解をしていいのですか。もう一回確認のためにお聞きします。
○風間正子議長 事務局長。
◇石川和利事務局長 [ 22 ] 　この構造の違いにつきましては、日立造船、タクマも同じ構造であります。それだけです。
○風間正子議長 他にございませんか。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○風間正子議長 これで質疑を終わります。
　これより討論に入ります。
　渡邉孝広議員。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔渡邉孝広議員登壇〕

◆１番渡邉孝広議員 [ 23 ] 　議案第１号・工事請負契約に関する賛成の討論を行います。
　二市組合の討論に時間制限は申し合わせないとのことですが、常識的に考えて約10分間程度御容赦いただきたいと思います。
　まず初めに申し上げたいことは、私は一貫して、もう議員になりたてのころからゼロ・ウェイスト、ごみゼロ、ゼロ・エミッションを目指した環境政策の重要性を訴えて、その立場から生ごみの削減と分別、そして資源化を思い切りやって、そしてごみを燃やすということを極力やめる。ごみを燃やすということは、物は捨てていいのだという、物を大切にする心そのものを捨てることになるということで、私はそのことについて強い疑念を持っており、危機感を持っておりました。そして、クリーンセンターは必要な施設だけれども、生ごみの投入は絶対にやめるべきと訴えてきたところでございます。
　クリーンセンターが稼働する平成24年までに、両市の可燃ごみを３割削減すべき、27年までに５割削減するべき、最終処分場が満杯になるであろう平成33年までには75％以上削減する。その後ゼロ・エミッションを達成する。そのようにして、最終処分場は二度と更新しない。さらに、ごみ処理場は二度と、焼却場は秦野、伊勢原の地に二度とつくらないということを宣言するべきである。退路を断つべきだということを訴えてきました。その目標から、そのビジョンから逆算をいたしますと、100トン炉掛ける２基という計画自体、ごみゼロを目指した上での計画には、私はなっていないということをさんざん申し上げてまいりました。両市のごみ処理基本計画を見直して、クリーンセンターの炉そのものの規模を見直すべきということも訴えてまいりました。その考えは今でも、基本ベースは一切変わっておりません。いよいよその気持ちを強く思っているということでございます。また、平成30年稼働予定の日量46トンの有機性廃棄物資源化施設、これはほっておいたら大問題になると。その施設計画自体の白紙撤回も主張してまいりましたし、今も主張しております。そこで、昨年の第１回定例会のクリーンセンターの債務負担行為の議決の際に私は退席をいたしまして、賛成の意思表示は行いませんでした。
　それでは、なぜ今回の議案に賛成するのか、その理由を大きく３つ申し上げたいと思います。第１に、今の伊勢原の清掃工場は、構造そのものがもう限界を超えている。老朽化しており、いつ大事故が起きてもおかしくないという施設であります。また、熱回収もされず、莫大な温室効果ガスを発生し続ける。生ごみが投入され放題。あそこに一日じゅう立っていたら、本当気持ち悪くなります。職員はよく頑張ってやっているな。一人一人の市民に見てもらいたいです、あのごみホッパーがどうなっているのか。そんなような状態で莫大なＣＯ２を発生させているということ自体が、私はおかしいと思います。また、自動制御もできずに手動で操作している。ちょっとしたミスが大事故につながる。また、老朽化した本体や周辺設備を改修する経費が毎年毎年莫大にかかるのです。この伊勢原清掃工場を、クリーンセンターをつくらないということは、この清掃工場を永久に存続させろということですから、それはおかしいでしょうと。燃費が悪い、故障しやすい、環境に悪い大型車を、まだまだ動くからという理由で、あと何十年も乗り続けろと言っているのと同じことではないですか。それはおかしいでしょう。市民にとって、時間の経過とともに大きなリスクを負うことになるのです。事故が起きたら、それこそだれが責任とるのかということから、一刻も早い熱回収施設の建設が当面は必要であると思います。
　第２に、平成17年のごみ処理検討委員会の中で選定された処理方式は、ストーカ式焼却プラス灰溶融、ガス化溶融炉の２方式でした。それを、平成20年に新たに２方式を加えて入札に臨んだ結果、結果的に溶融する施設は採用されませんでした。ストーカ式焼却プラス灰の資源化という選択がされました。この選択によって、灰溶融施設の建設コストや維持管理費を含めて数十億円もの税金の無駄が省けました。これは、どんどん燃やしてどんどん溶かしてどんどんスラグをつくればいいのだというような方針を転換して、可燃ごみを減量していきましょうと意思表示を示したことにほかならない。これこそが大変に画期的なことであると、私はこの件に対しては大変に評価をいたしておりますし、このような方針の転換によって数十億円もの税金の無駄が省けたということに対しては、もっと市民に広く、マスコミの皆様も市民の皆様も、もっと深く理解をして、そして報道もしていただきたい。これは非常に画期的なことであると私は思っております。
　第３に、入札は発注者側が設計して、価格で入札を行う価格入札ではなく、総合評価一般競争入札を導入いたしました。これによって、価格のたたき合いによる性能の低下、この事故の発生や下請企業へのしわ寄せや、また入札妨害、いわゆる談合が起きる可能性はほぼなくなりました。読売新聞の記事によりますと、入札で最高額だった業者に落札させる必要があったのかどうか問題が残るという学者さんの話を載せておりますが、確かにイニシャルコストだけを比較すると、日立造船さんは他社さんよりも、ＪＦＥさんよりも３億6,000万円高いですが、補修費や用役費、人件費等を含めた20年間のサイクルコストで試算すると、日立造船さんのほうがＪＦＥさんよりも安くなっております。また、二酸化炭素発生量を比較すると、20年間で、一定の条件ということですが、7,740トン日立造船さんのほうがＣＯ２の発生量が少ない。タクマさんに比べると、日立造船さんのほうが圧倒的に少ないということ試算が出ております。このようにイニシャルコストだけで競争する入札に比較すると、総合評価入札を採用した今回は、総合的に見て評価ができるものであると考えます。
　しかしながら、細かく見れば、まだまだ幾つもの課題を残しております。１点目は、定性評価の客観性が欠けているのではないかという点。これは私も何度も質問しましたが、審査員による定性評価の数値は、評価員によってまちまち、ばらばらです。審査員が全く違う人にかわれば違う評価になっている可能性が非常に高いという仕組みは、私は今後は見直していくべきではないのかと。まさにこのことによって、落札者が変わってくるという可能性だってあったわけですから、それについては定性評価の中にもきちんと客観性を持たせたものを私は要求したいと思います。
　第２点目は、定量評価の中にもその基準に疑問を抱かざるを得ない項目があることです。それは、蒸気発生量による安定稼働性の評価以上に、建設実績による信頼性の評価です。昨年、一昨年の二市組合の議会の中で、私は建設実績が50トン以上150トン以下にする理由は何ですかと聞きました。しかしながら、理解の得られる回答はいただけませんでした。その後、施設検討委員会の中で、なぜ150トンを超える施設は実績として信頼性がゼロなのか。その合理的な理由は何ですかということの質問に対して、納得のできる御回答はいまだにございません。平成20年11月19日に公表された工事概要書によると、入札参加要件に「１炉当たり50トン以上の施設を建設した実績があること」となっている。これだけならわかるのです。これがいつの間にか、「150トン以下」という基準が加えられている。この経過と理由は一体何ですか。なぜ問題にするかというと、先ほどの蒸気発生量というのはさかのぼって捏造はできませんが、この建設実績というのは公表されていますから、だれでもわかるのです。だから、どこに線を引くかによって、Ａ社に非常に有利になるのです。そうなってしまうのです。それが合理的な理由があって、151トン以上の炉については信頼性がありませんという論理的な説明があるならわかるのですけれども、そうではないというのは、私はこの疑念は、特定の業者に有利に誘導する力が働いているのではないかななんて思いました。その疑念は今も消えていません。
　調査したところによりますと、150トンという縛りをなくすと、いわゆる特定の名称を出しても、これは公表されているからいいと思いますが、日立造船のほうがＪＦＥさんよりも建設実績はやや上です。本来建設実績による信頼性は、ＪＦＥと日立造船って差がないのではないですか。あるのですか。にもかかわらず、出てきた評価はＪＦＥが７点満点です。日立造船は1.8です。そこに5.2点もの差がついていますが、蒸気発生量の変動係数で4.3点の差がついていると言いますが、それ以上の差が、建設実績を正しく評価していないところで何でこんな差が出てきてしまったのか。そのことについて私は、言っておきますが、私は日立造船に対して何のあれもありませんからね。客観的に大所高所から立って物事を申しているつもりですけれども、日立造船さんはその不利な項目にもかかわらず逆転したわけですから、この結果が落札結果を左右するものであったならば、建設実績によってこれが決まってしまったというのだったら、私はもっと追及しましたね。もっと追及しましたよ。ただ、最終的には、これが落札結果を左右するのでなかったから、ほかで逆転したということですから、この点はこの辺におさめておきたいと思います。
　最終的に、賛成に附帯して２点ほど意見を言わせていただきますが、１点目は先ほども申し上げましたが、クリーンセンターに生ごみは絶対に投入することはやめてもらいたい。これは、秦野市、伊勢原市、両市に言いたいです。それを始めてしまうと、ごみを減量するインセンティブがなくなって、可燃ごみは減量しません。また、さらにクリーンセンターの更新施設を建設せざるを得なくなってしまうのです。それは絶対にやめるべきであると思います。
　２点目、両市ともごみゼロを目指して可燃ごみを究極まで減量して、焼却施設や最終処分場を二度と更新することのないように。また、有機性廃棄物資源化施設なんていうのは、クリーンセンター以上にもう反対が出て問題になりますから、これは生ごみをなくす、もうごみをなくすような方向にかじを切ればそういうふうになるわけですから、そのような方針を打ち出すことを強く求めます。
　最後に、我々責任ある二市組合の議員に対して、このクリーンセンター施設検討委員会の専門部会は何ら情報を公開していただけませんでしたが、我々は責任のない方々の言ったことの情報すら入っていないという状況は絶対にやめていただきたい。これは、情報公開を強く求めたいということをお願いして、賛成討論といたします。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔渡邉孝広議員降壇〕

○風間正子議長 他にございませんか。
　込山弘行議員。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔込山弘行議員登壇〕

◆３番込山弘行議員 [ 24 ] 　ただいまの議案に関しまして、賛成の立場を明らかにして討論に参加させていただきます。
　まず最初に、総合評価方式を今回とられた。そのことに関しては、私は二市組合の議場におられる議員の皆様を含めて、すべての方に敬意を表したいと思います。大変困難な道だったのではないかと私は感じております。
　そもそも総合評価方式というのは、今カナダで冬季オリンピックやっていますけれども、あれでいうならきょう行われている女子フィギュアの採点の方式の結果、だれが金でだれが銀でだれが銅か決まると、こういう方式だと思うのです。一方、価格競争による一般競争入札というのは、500メートルのスピードスケートのように、だれが一番早くゴールに到達するか、こういう非常にわかりやすい、どこからも苦情の出ない判定方式なのです。いうならば、価格が安いところが一番いいのだと。今まで行政は、だれからも苦情の来ない方式でやってこられたのですが、価格だけではないだろうと。自分たちが例えば車を買うときにも、一番安い車を買うのかといったらそうではないですよね。何㏄の車をうちは買うのだとか、何人乗りの車を買うのだとか、あるいはリッター何キロ走るのだとか、いろんなことを考えて、あるいは自分の持っているお金が今幾ら持っているのか、そういうことを考えた上で、高い自動車を１台購入すると。これが一般家庭であれば当たり前の姿なのです。
　今回、おおよそ100億円もする事業投資を、秦野と伊勢原の両市の一部事務組合がしようというときに、私は単純に価格競争すべきでない、そう思っていました。ただ、フィギュアスケートの採点でも、男子フィギュアのほうでは、かなり今もめていることがあるようで、この採点方式というのは明確な決定の、何がよければこうなのだというのがないものだから、いろんなクレームが出るのです。ですから、先ほど申し上げましたように、やられる方は相当な困難を想定した上でないとできないというところで敬意をあらわしたのですが、今回これだけの大きな問題にこの件がなったということについては、大変私は残念だと思うのですが、正義感を持ってやられたことそのものについては、私は認めていきたいと考えています。
　それから、今回２つ残念だなと思うことがありました。１つは、いろんな方から疑問が出たことに対する説明が不十分ではなかったか。先ほどから議会、二市組合の議員、入札参加者、あるいは報道機関の方々から疑問が出たときに、それにどう答えていくのかというディフェンスの準備が十分ではなかったと思うのです。一般競争入札、価格競争のようなケースをそのまま採点方式、要するに総合評価方式の入札でやってしまったがために、十分な準備ができていなかったと。その点は非常に残念だし、誤解を招いてしまったことについては、私は素直に反省していただきたいということは申し上げなければいけないと。
　それともう一つ、非価格要素を決めるときに、要するに事業者はいろんな技術を持っているわけですが、事業者のいいところが十分引き出せたのかという疑問があるのです。というのは、評価点もすべて、要するに買う側が決めて、減点方式でやったわけです。そうすると、事業者というのは自分の機械とか、あるいはそういうものの売りの部分を持っているはずなのです。うちはこういうところが、例えばＪＦＥよりもよくない、あるいは日立よりもよくない、タクマよりもよくないけれども、この点に関してはどこの会社にも負けないという、そういうものを持っているはずなのです。私は、その事業者の特性を十分反映するためには、そういう項目をそれぞれから聞き出して、評価項目に加点項目としてなぜ入れられなかったのか、それが残念でならないのです。
　今から言っても間に合いませんけれども、今回残念に思う２つ、疑問に対する説明の準備が十分でなかった、事業者の特性が十分生かせる非価格要素でなかった、この２点は申し上げなければいけないのですが、全体としては総合評価方式という難しい方法を勇気を持ってとっていただき、十分な説明の流れの中で私は納得しましたので、賛成の討論をした上で賛成いたします。
　以上でございます。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔込山弘行議員降壇〕

○風間正子議長 他にございませんか。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○風間正子議長 これで討論を終わります。
　議案第１号を採決いたします。
　議案第１号を原案のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔賛成者起立〕

○風間正子議長 賛成多数であります。
　したがって、議案第１号は原案のとおり可決されました。
○風間正子議長 以上で、この臨時会の会議に付議されました事件はすべて議了いたしました。
　これで、平成22年秦野市伊勢原市環境衛生組合議会第１回臨時会を閉会いたします。


▼午後　１時４３分　　閉　会