●議事日程
第１　議席の指定
第２　会期の決定
第３　副議長の選挙
第４　議案第３号　工事請負契約の変更について
第５　報告第１号　平成２２年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計継続費繰越計算書
第６　一般質問

本日の会議に付した事件
　日程第１～日程第６　議事日程に同じ

出席議員（１０名）
　　１番　　　渡　　邉　　孝　　広　　　２番　　　髙　　橋　　照　　雄
　　３番　　　込　　山　　弘　　行　　　４番　　　福　　森　　　　　登
　　５番　　　諸　　星　　　　　光　　　６番　　　大　　山　　　　　学
　　７番　　　小　　沼　　富　　夫　　　８番　　　山　　本　　一　　恵
　　９番　　　風　　間　　正　　子　　１０番　　　中　　台　　和　　子

欠席議員（なし）


説明員出席者
　　組合長　　　　　　　　古　谷　義　幸
　　副組合長　　　　　　　長　塚　幾　子
　　事務局長　　　　　　　山　口　一　男

（総務課）
　　参事兼総務課長　　　　小　澤　　　豊
　　庶務班主幹　　　　　　小清水　雅　之

（施設課）
　　参事兼施設課長　　　　串　田　　　浩
　　施設建設担当　　　　　濱　　　一　彦
　　　　専任技幹
　　計画班技幹　　　　　　遠　藤　　　巌

（工場）
　　工場長　　　　　　　　井　上　邦　男
　　施設管理班技幹　　　　長　嶋　賢　治
　　秦野市　　　　　　　　北　村　　　徹
　　　　環境産業部長
　　伊勢原市　　　　　　　宍　戸　晴　一
　　　　経済環境部長
　　秦野市　　　　　　　　橋　本　晋　一
　　　　参事兼清掃事業所長
　　伊勢原市　　　　　　　志　村　　　功
　　　　参事兼環境美化センター所長

議会事務局職員出席者
　　事務局長　　　　　　　谷　口　嘉　信
　　事務局次長　　　　　　北　村　眞　司
　　次長補佐　　　　　　　髙　橋　喜　勝
　　　（議事調査担当）
　　議事調査班主査　　　　小　島　正　之
　　議事調査班　　　　　　齋　藤　佳　織
　　　　主任主事
▼午前　９時５９分　　開　会

○風間正子議長 [ 1 ] ただいまの出席議員は、10人全員の出席を得ております。
　これより平成23年秦野市伊勢原市環境衛生組合議会第２回定例会を開会いたします。
　本日の議事日程は、お手元にお配りしたとおりであります。
　直ちに本日の会議を開きます。

▼会議録署名議員の指名

○風間正子議長 会議録署名議員の指名を行います。
　この定例会の会議録署名議員は、会議規則第94条の規定に基づき、議長において込山弘行議員及び福森登議員を指名いたします。

▼議長報告

○風間正子議長 日程に入る前に、御報告いたします。
　平成23年５月13日付で伊勢原市議会議長から、大山学議員、山本一恵議員、中台和子議員、小沼富夫議員が、それぞれ当組合議会の議員に選出された旨の通知を受理いたしました。
　以上で報告を終わります。

▽日程第１　議席の指定

　 　日程第１　議席の指定 　

○風間正子議長 日程第１　「議席の指定」を議題といたします。
　新たに伊勢原市から選出されました議員の議席を指定いたします。
　議席は、会議規則第３条第２項の規定に基づき、議長において指定いたします。
　その議席番号と氏名を議会事務局長に朗読させます。
　議会事務局長。
◇谷口嘉信議会事務局長 [ 2 ] 　朗読いたします。

▽議席番号と氏名

　 　６番　大　山　　　学　議員　　　７番　小　沼　富　夫　議員 　
　８番　山　本　一　恵　議員　　　10番　中　台　和　子　議員 　

　 　以上でございます。
○風間正子議長 お諮りいたします。
　ただいま朗読いたしましたとおり、議席を指定することに御異議ありませんか。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○風間正子議長 御異議なしと認めます。
　したがって、ただいま朗読いたしましたとおり議席を指定することに決定いたしました。

▽日程第２　会期の決定

　 　日程第２　会期の決定 　

○風間正子議長 日程第２　「会期の決定」を議題といたします。
　お諮りいたします。この定例会の会期は、本日１日といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○風間正子議長 御異議なしと認めます。
　したがって、会期は本日１日と決定いたしました。

▽日程第３　副議長の選挙

　 　日程第３　副議長の選挙 　

○風間正子議長 日程第３　「副議長の選挙」を行います。
　お諮りいたします。選挙の方法につきましては、地方自治法第118条第２項の規定に基づき、指名推選によることとし、議長において指名することといたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○風間正子議長 御異議なしと認めます。
　したがって、議長において指名することに決定いたしました。
　副議長に中台和子議員を指名いたします。
　お諮りいたします。ただいま議長において指名いたしました中台和子議員を副議長の当選人と定めることに御異議ありませんか。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○風間正子議長 御異議なしと認めます。
　したがって、ただいま指名いたしました中台和子議員が副議長に当選されました。
　ただいま副議長に当選されました中台和子議員が議場におられますので、本席から会議規則第30条第２項の規定に基づき告知いたします。
　この際、副議長に当選されました中台和子議員にごあいさつをお願いいたします。
　中台和子議員。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔中台和子議員登壇〕

◆10番中台和子議員 [ 3 ] 　ただいま議員の皆様から御推挙によりまして、副議長の大役を仰せつかりました。まことに光栄でありますと同時に、責任の重さを痛感いたしております。これからも組合議会の発展のため、微力ではございますが、誠心誠意務めさせていただきます。今後とも皆様の御指導、御鞭撻よろしくお願い申し上げて、副議長就任のあいさつとさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔中台和子議員降壇〕

▽日程第４、５号、議案第３号、報告第１号

　 　日程第４　議案第３号　工事請負契約の変更について　　　　　　　　　　　　 　
　日程第５　報告第１号　平成２２年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計継続費繰 　
　　　　　　　　　　　　越計算書　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　

○風間正子議長 日程第４　「議案第３号・工事請負契約の変更について」及び日程第５　「報告第１号・平成22年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計継続費繰越計算書」、以上の２件を一括して議題といたします。
　組合長から提案理由の説明を求めます。
　組合長。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔組合長登壇〕

◎古谷義幸組合長 [ 4 ] 　本定例会に御提案いたしました諸案件について説明いたします。
　御提案いたしました案件は、工事請負契約の変更案１件、報告事項１件の合わせて２件であります。
　初めに、「議案第３号・工事請負契約の変更について」を説明いたします。本案は、平成22年２月26日付をもって日立造船株式会社と締結しましたクリーンセンター建設工事（熱回収施設）について、実施設計による工事内容の変更に伴い、契約金額の減額変更をしたく、秦野市伊勢原市環境衛生組合契約、財産及び施設に関する条例の第１条の規定により、議会の議決を求めるものであります。
　変更する設計内容及びその増減額の内訳につきましては、雨水調整池の容量を減じたことにより6,500万円が減額となり、一方植栽工事、工場棟外周道路西側擁壁工事、車いす駐車場屋根設置工事及び環境学習広場敷地内の通路の延長工事など４件の追加工事により3,205万1,000円の増額となります。これによりまして、差し引き3,294万9,000円を減額して、変更契約をするものです。
　次に、「報告第１号・平成22年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計継続費繰越計算書」であります。本件は、平成21年度から４か年の継続事業として実施しておりますクリーンセンター建設工事費、平成22年度から２か年の継続事業として実施しておりますクリーンセンター建設事業環境影響評価事後調査（工事中）業務委託料につきまして、平成22年度年割額の執行残額、総額7,879万2,100円を平成23年度に逓次繰り越ししましたので、地方自治法施行令第145条第１項の規定により報告をするものであります。
　以上で説明を終わります。よろしく御審議の上、御議決賜りますようお願い申し上げます。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔組合長降壇〕

○風間正子議長 提案理由の説明は終わりました。
　これより審議に入るわけでありますが、議事の整理上区分して行います。

▽日程第４　議案第３号

　 　日程第４　議案第３号　工事請負契約の変更について 　

○風間正子議長 まず、日程第４　「議案第３号・工事請負契約の変更について」を議題といたします。
　これより質疑に入ります。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕

○風間正子議長 質疑なしと認めます。
　これより討論に入ります。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔「省略」と呼ぶ者あり〕

○風間正子議長 討論なしと認めます。
　議案第３号を採決いたします。
　議案第３号を原案のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔賛成者起立〕

○風間正子議長 賛成全員であります。
　したがって、議案第３号は原案のとおり可決されました。

▽日程第５　報告第１号

　 　日程第５　報告第１号　平成２２年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計継続費繰 　
　　　　　　　　　　　　越計算書　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　

○風間正子議長 次に、日程第５　「報告第１号・平成22年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計継続費繰越計算書」を議題といたします。
　これより質疑に入ります。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕

○風間正子議長 質疑なしと認めます。

▼日程第６　一般質問

○風間正子議長 日程第６　「一般質問」を行います。
　一般質問は、発言通告一覧表に従い、順次質問を行います。
　渡邉孝広議員。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔渡邉孝広議員登壇〕

◆１番渡邉孝広議員 [ 5 ] 　ただいま風間議長に発言の許可をいただきましたので、既に通告をさせていただきましたとおり、大きく分けて３つの項目につきまして質問をさせていただきたいと思います。
　まず、大きな項目の１つ目、クリーンセンターにおける施設維持管理等についてでございます。クリーンセンターの建設工事が着々と進められております。そして、来年の10月には竣工の予定で、そこから試運転の開始ということになるわけでございます。クリーンセンターにおきましては、安全、安心、そして安定ということが基本のコンセプトであるという認識をしております。そこで、この安全、安心、安定を市民のために、両市民のためにどのように担保し、確保していくのか。そのためにどのような運転管理方式が望ましくあるのかということについて、組合でもさまざまな検討をされていることと思います。公設公営という選択もあるし、また公設公営の中でもさまざまな管理の仕方があると思います。また、公設民営というような管理方式もあるかと思います。その中でどのような管理方式が最も安全、安心、安定、かつ両市民の今後の施策としてふさわしいのであるか、両市民にとってふさわしい管理方式であるかという重要な方式の決定がこれからなされていくと思われます。
　そこで、お伺いいたしますけれども、現時点において二市組合といたしましては、クリーンセンターが稼働された後にどのような経過とどのような工程におきまして維持管理方式を決定していくのか、現時点での組合の考え方を伺いたいと思います。
　それから、大きな項目の２点目でございます。クリーンセンターは熱回収施設でございます。今の伊勢原の焼却場のように、ごみを燃やすためだけの目的でつくられるものではございません。大事なことは、熱をいかに効果的、効率的に回収して、そのエネルギーをどう効果的、効率的に使っていくかということが非常に大事なコンセプトになるという認識をいたしております。秦野市では、2006年の８月から生ごみの分別収集を開始いたしました。この秋には５自治会、850世帯となる予定と伺っております。本年の３月末には、秦野市清掃事業所に1,000世帯までの生ごみを分解して堆肥化できる大型生ごみ処理機を導入いたしました。それは、循環型社会の構築に向けた第一歩が踏み出されたものと高く評価をしておりますけれども、この取り組みを組合としてはどのように評価をしているのか、それを伺いたいと思います。
　また、可燃ごみの中の生ごみの比率というのは非常に高い状況にございます。40％以上が、両市で多少の違いはありますけれども、生ごみの比率は非常に高い。また、生ごみの中は80％以上が水分であるという状況で、これは莫大なエネルギーを焼却に要するということになります。生ごみが減少することによって、可燃ごみ自体の減少にもなりますし、また可燃ごみの組成自体も大きく変化するということになります。
　そこで、お伺いしますが、可燃ごみの中の生ごみの比率が減少していくことによりまして、どのような効果があらわれるのか。本日の読売新聞の12版でも「家庭ごみ減量で焼却炉の節電」という記事が載っておりました。組合は、この可燃ごみの中の生ごみが長年の大きな懸案であると思っております。組合といたしましては、両市から出てくるごみをどのように適切に安全、安心に処理するのかということが第一義の目的であることはわかっておりますけれども、同時にクリーンセンターを初めとするこの処理の施設をどのように効率的、効果的に運用して、またこの焼却場や、最終処分場をどのように延命化していくのかということも大きな責任と役割を担っていると思います。そこで、この生ごみの比率が減少することによる効果について、組合の考えをいま一度お聞かせください。
　次に、大きな３点目でございます。秦野斎場に関する諸施策についてお伺いをいたします。本年の第１回の定例会におきましても、この秦野斎場に関する施策につきましてお伺いをさせていただきました。そこで、ＰＦＩ方式導入の可能性についてお伺いをいたしました。そのときの局長の答弁によりますと、本年第１回定例会の質疑の際に、ＰＦＩ方式は非常に時間がかかる。そして、必要な炉数を確保するまでに施設の運用が開始できるかという課題があるとの答弁であったと思われます。
　そこで、ＰＦＩ方式と炉の整備時期について伺います。必要な炉数を確保するための期限について、両市の人口予測と必要炉数の現時点での検討結果があればお伺いしたいと思います。
　小さい項目の２点目、既存施設の建てかえ計画についてでございます。ＰＦＩ方式を採用する場合、事業期間中に既存施設の建てかえ計画が必要になるとの答弁でございましたが、どのような理由で、何年後に建てかえが必要になるとお考えなのかをお伺いしたいと思います。
　さらに、今回既存施設を増築することも検討しているということであると認識いたしておりますが、短期間で建てかえが必要になるということは、公設公営であったとしても、またはＰＦＩ方式であったとしても、それは同じではないかと思われます。
　そこで、伺いますが、増築するということが本当に妥当であるのかどうか、検証する作業が必要ではないかと思われますが、いかがお考えでしょうか。
　小さい項目の３番目、ＰＦＩ方式の可能性についてお伺いいたします。私は、ＰＦＩ論者というわけではございません。ただ、ありとあらゆる可能性の中から最適な方式を選択すべきであると考えております。仮に財政的な事情によって増築で対応するということであれば、逆にＰＦＩ方式を採用することによって財政の単年度負担が小さくなり、全面的な改築を行うことも可能になるのではないかと考えられますが、組合の考え方をお伺いいたします。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔渡邉孝広議員降壇〕

○風間正子議長 事務局長。
◇山口一男事務局長 [ 6 ] 　それでは、渡邉議員の御質問にお答えしたいと思います。
　御質問は大きく３点だったと思います。まず初めに、クリーンセンターにおける維持管理等についてということで、運営に係る事業方式についてのお尋ねがございましたので、その部分についてまずお答えしたいと思いますけれども、答弁の中で御質問と重複する部分があろうかと思いますが、御容赦願いたいと思います。
　事業方式につきましては、昨年12月の第４回定例会におきまして、議員からその考え方についての御質問をいただきました。その際の答弁では、初めは公営でスタートし、施設稼働後の３年から５年間のメーカー保証期間において、クリーンセンターに関する機能面のさまざまな特性、ごみ量やごみ質等の変動リスク等を把握いたしまして、その後に予定する長期責任委託へスムーズに移行させたいと、そのように考えを述べさせていただきました。また、検討のためのお時間をいただきたい旨、お願いを申し上げました。
　その後、本組合内部での検討、それから両市担当部署を交えての事務レベルでの意見交換なども行いました。基本的な考え方は変わっておりません。現在、事業方式として考察の対象としておりますのは、公営としましては本組合職員による直営方式と運転業務委託方式、それから民営といたしましては運転管理会社への長期間の包括的責任委託方式ということになります。考え方の本流といたしましては、稼働後の３年間のメーカー瑕疵担保期間内で初期トラブルへの対応を図り、瑕疵担保期間後、管理運営を検討する上で必要となる薬品や燃料等の用役の使用量などとともに、ごみ質や発電量などの変動リスクを確実に把握しなければなりません。そのため、この期間に限定した適切な施設管理方式を選択する必要があると考えます。その上で、稼働４年目以降につきましては、安定稼働が見込めるのであれば、長期責任委託の事業方式により15年から20年程度の包括的な運営委託を行い、コストの削減を図っていくことなども考えていきたいと思っております。
　現在方式別に施設の運転面や財政面などにおける特徴を抽出して、総合的に検討、評価しているところでありまして、できれば次回の議会までには方針を固めたいと考えているところであります。いずれにしましても、方針が決定したときには議会に御報告したいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。
　次に大きな２点目の御質問であります。可燃ごみ減量及び発電効率という大項目におきまして、内容といたしましては２点ほどございました。初めに、秦野市がモデル事業として実施している大型生ごみ処理機を活用した生ごみの堆肥化について、どのように評価するかという御質問でありましたが、秦野市では昨年度末に大型の生ごみ処理機を清掃事業所内に設置しました。この施設は、現在750世帯を対象にしておりますが、渡邉議員のおっしゃるとおり、今後さらに拡大する方向で検討されていると聞いております。
　このような取り組みが進みまして、現行のごみ処理計画等で想定していた有機性廃棄物資源化施設での生ごみ資源化量程度まで資源化処理ができるのであれば、有効な代替施策となるようにも思われます。このことにつきましては、現在、両市とともに次期ごみ処理広域化実施計画の見直し作業を行っておりますが、その中で重要なポイントとして認識しております。いずれにしましても、両市と本組合とでこのことについて十分検討していきたいと思います。
　続きまして可燃ごみの減量及び発電効率等に関する２点目の御質問であります。生ごみが減少することによる効果について、お答えいたします。生ごみの減量化は、行政が講じる施策と市民の意識が重なることにより前へ進むことが可能だと思います。議員がおっしゃるとおり、まずは家庭での自家処理をしていただくところからスタートいたしまして、多くの市民にその意識が根づくところが生ごみの減量を進める上で最大のポイントであろうと思うところであります。
　さて、可燃ごみの中から生ごみが減ることによるメリットは、さまざまな面において生じると思います。一部の例を挙げますと、まず生ごみが腐敗することにより、感覚公害の一つであります悪臭が発生いたしますが、これを低減することができますので、御家庭やごみステーションでの不快な思いが緩和されると予想できます。本組合が受け持つ中間処理におきましてのメリットといたしましては、まずコスト面におきましては生ごみが減ることによりまして、当然可燃ごみの減量化が図られますので、おのずと焼却処理量も減ることとなります。これに見合った分の薬剤の使用量や焼却灰等の処理量が少なくなるわけでありますので、コストの削減につながりますし、設備等への負荷が減りますので、焼却施設の寿命を延ばすことが可能となります。さらに、水分含有率の高い生ごみが減るということは、焼却ごみ自体が持つ発熱量が高くなりますので、梅雨時などの助燃の回数を減らすことができ、燃料費の削減にもつながると思います。
　次に、設備面でのメリットとしましては、生ごみから出る汚水が少なくなることで、ごみピットなどの貯留設備のコンクリートやポンプ類などへの腐食等の影響が緩和できます。このことにより、施設の延命化を図ることができます。発電の関係では、ごみピット内の生ごみから絞り出される汚水は、焼却炉内に直接噴霧して処理いたしますので、炉内温度を下げてしまいます。汚水の量が少ないほど噴霧量も減りますので、炉内で発生する熱を有効に発電に回すことができ、発電の効率化がより一層図られることになります。また、ただいま申し上げましたように、生ごみが減ることでごみ自体の発熱量が高くなりますので、生ごみを多く含むごみと比べ蒸気の発生量も多くなります。したがいまして、発電量も増えることになります。
　このことについて、もう少し詳しく御説明いたしますと、クリーンセンターの建設において施設設計の基本条件となる計画ごみ質の設定につきましては、平成14年度から平成18年度の過去５か年のごみ質測定結果と、伊勢原清掃工場の焼却施設の運転実績を用い、さらに伊勢原市の容器包装分別後のごみ性状変化を加味して、平成24年度からの稼働時におけるごみ質として設定しております。また、当然ながら平成30年度の有機性廃棄物資源化施設の稼働を想定してのごみ質も設定しております。この設定したごみ質での発電効率や発電量に関係のある発熱量でございますが、平成24年度の稼働時点では7,500キロジュール、その後生ごみの50％を有機性廃棄物処理施設で処理するとした場合の平成30年度では8,000キロジュールと設定してございます。この発熱量の違いが発電出力、発電効率にどのように影響するかを机上で試算いたしますと、クリーンセンターは100トン炉の２炉構成でありますので、メンテナンス等による１炉運転では発電出力で240キロワットの差、発電効率では1.8％の差が生じます。さらに、２炉運転時では出力で480キロワットの差、発電効率では1.4％の差が生じます。仮に１炉運転で計画運転日数の年間280日の運転を行った場合には、発電量にして年間161万2,800キロワット時の差が生じることになります。これは、約400世帯が使用する１年間分の電力量に相当いたします。
　以上のように、生ごみの全体量のうち半分を自家処理や資源化等によりまして焼却する量が減った場合には、理論的にはこのような効果的な発電を実現することが可能となりますが、そのためには両市の市民に負担と協力をいただく必要がございます。生ごみの減量につきましては、本組合といたしましても両市に投げかけをしていきたいと考えております。
　続きまして御質問の大きな３点目の秦野斎場に関する諸施策についてお答えいたします。まず初めに、ＰＦＩ方式と炉の整備時期ということでございます。平成22年度に取りまとめをいたしました斎場更新の基本方針では、秦野市、伊勢原市の両市からいただいた人口予測及び国立社会保障人口問題研究所で公表している死亡者数の予測から、火葬件数を想定しております。両市の総合計画上の人口推計で求められる最終年度は、平成42年度までとなっておりまして、その期間における予測死亡者数がピークとなりますのは、最終の平成42年度であります。この年を規模算出目標年度と定めて、火葬炉の数を算出しております。その結果、基本方針策定の中では、必要火葬炉数は８炉と試算されました。
　次に、既存の５炉で何年度まで対応できるかと申しますと、現状の火葬実績では１年間を通して１日最大の火葬件数は16件となっております。秦野斎場の火葬炉は５炉ございますので、１日１炉で対応できる火葬件数は約３件となりますが、点検や管理を行いながら火葬炉が著しく劣化しないよう、安定的に運転管理できる件数といたしましては、安全を見込みまして１日当たり約２件とすることが望ましいと考えておりまして、現在の実績の稼働日数305日、それから炉の数５炉、それから運転回数２回、これを乗じますと、５炉で対応できる年間火葬件数は3,050件ということになります。人口予測及び死亡率予測から平成29年度の試算をいたしますと3,009件、それから平成30年度では3,087件の火葬炉の利用が発生することが予測されますので、現状の５炉で対応できる期間といたしましては平成29年度までということになります。平成30年度には、６炉設置による運転ができるようにする必要があると基本方針では考えているところでございます。
　さて、本年第１回定例会におきまして答弁いたしましたＰＦＩ方式を採用した場合の時間的な課題ということにつきましては、現在、基本計画の策定をスタートさせましたが、公設方式での工程では、平成24年度には地質調査等の各種調査と基本設計を行い、平成25年度に実施設計、平成26年度から平成28年度の３か年をかけて増築、それから既存改修、既存と増築部分のとり合いの工事、それから外構工事など順を追って工事を行い、施設の建設を行った後、平成29年度から運営で開始したいと推測をしております。これは、火葬件数の予測が増加に転じた場合や、予定外の事務が発生した場合を想定いたしまして、平成30年度から６炉以上で運転開始しなければならない期限に対しまして、１年の余裕を見たものでございます。
　ＰＦＩ方式を採用した場合は、ＰＦＩ導入可能性調査やＰＦＩ法で定める実施方針の策定、これは国が定めた基本方針にのっとりまして、事業の内容とか募集方法、責任、それから施設計画等に関する方針を定めることであります。それから、入札手続等さまざまな手順を経て進める必要がありますので、他市町の事例で検討いたしますと、契約までに３年から４年の期間がかかりまして、平成24年度からＰＦＩ導入可能性調査を実施し、スムーズに作業が進んだといたしましても、平成27年度に基本設計、実施設計を行いまして、それから平成28年度から平成30年度までの３か年で建設工事が行われたとして、平成31年度からの運営で開始になることが推測されましたので、おおむねの数字ではございますが、公設方式の場合の平成29年度からの運営で開始に比べまして２年ほど遅くなると予測いたしまして、本年第１回定例会の渡邉議員の御質問に対しまして、ＰＦＩ方式の可能性において、公設公営方式に比べ施設の稼働までの時間がかかり、必要な炉数を確保しなければならない期日までに施設運用ができるかなど多くの課題があると答弁したものでございます。しかし、このことにつきましては、あくまでも各種の事例等をもとに想定しましたものでありまして、おおむねの時間でございますので、今後、基本計画を策定する中で、まずＰＦＩ方式がなじむかどうかというところから検討していきたいと考えております。
　続きまして、３月の定例会では、斎場更新に係るＰＦＩ導入に関する御質問に対しまして、既存施設を有効利用する場合においては、ＰＦＩの契約期間中に既存部分の建てかえの計画が必要となるなど多くの課題がありますという答弁をいたしました。これは、既存施設が昭和51年に稼働した古い施設であるため、ＰＦＩの事業期間中に建てかえが必要となることを申し上げたものと記憶しております。新斎場の運営開始年度を平成29年度といたしますと、既存建物は利用開始から約40年経過いたしまして、新旧建物が混在する施設となり、どこかの時点で既存建物の建てかえまたは大規模修繕が必要となることと考えております。ただし、このことはＰＦＩ方式だけではなく、公営の場合も同様でございます。ＰＦＩ方式では、基本協定締結時点にこのような大規模修繕について、その時期、修繕の規模や修繕の内容などが固まっていないケースが多く、したがって当初の基本協定の中では想定するリスクに含めず、修繕の計画が顕著化した段階で追加的支出などに関するリスクの分担等について改めて事業者と協議いたしまして、決定した事項を協定に加えるなどの対応が推測されます。このようなリスクが内在していることを、ＰＦＩの課題の一つとして申し上げたものであります。
　昨年度取りまとめました基本方針では、今年度当組合が策定する基本計画で検討する項目や内容の拾い出しを行い、今後の方向性について提案を行っておりまして、その内容は現状の施設の状況、火葬件数の推移及び人口推計をもとにした将来の予測、それから将来必要となる火葬施設の規模や施設内容の提案、施設建設を行うに当たっての新築、増築等整備方式の提案、それから工事工程計画や完成までの手続などの項目で構成しております。その中で特に新築、増築等整備方式につきましては、一時的に仮設の火葬施設を設けて全体を建てかえる方法、それから既設炉を利用しながら建てかえる方法、それから既存施設に増築をする方法など、ほかのバリエーションも含めながら検討しているところであります。渡邉議員の御質問のとおり、これらの事業方式の検討については、ＰＦＩ方式の検討や財政的な課題を含めたさまざまな検討が必要となりますので、今後、両市を交えて行う基本計画の中で方向性を定めることとなり、増築の可否についてもこの中で議論をしていきたいと考えます。
　続きまして、財政的な理由により増築で対応するのであれば、ＰＦＩ方式で単年度負担額を小さくし、全面改修してはどうかと、そのような御質問であったと理解します。１つの建物を築造する場合、一般的には細かく増築を繰り返すより、一括に全体を築造してしまうほうが、全体としてのコストは安くなることから、ＰＦＩ方式の場合、建設費や運営費の支払いが事業の契約期間全体で行われるため、組合の財政支出の平準化が期待できることは理解しております。しかし、今、仮に全面的な建てかえを行うとしたときの段階的での考察を申し上げますと、斎場の敷地が手狭であるため、敷地内に現施設を残したまま新たな建物を建設することは、建築面積と施設面積の関係から非常に難しいと判断しておりまして、現施設を取り壊した上で全面的に更新する必要があるのではないかと考えております。この場合でも、火葬業務を休止するわけにはまいりませんので、今の段階での推測として申し上げますと、施設建設の支障とならない敷地内の位置に仮設の火葬炉と待合室を設置し、駐車場を別途確保しなければならないこと。この場合に一時借地が必要となり、その費用及び交渉や事務処理を必要とすること、それから解体費用が発生すること、既存建物を再利用する場合に比べ、新たに設けなければならない建物の床面積が増加することなど、仮設費用や役務費も大きく、多額の費用が必要ではないかと想定しております。
　以上、今、私が申し上げましたことは、全面的な建てかえを否定するものではございません。現段階での考察を申し上げているものでございまして、このほかにも現施設の一部解体により一部機能を残した上で全面建てかえをするケース等も検討に加えております。このことについては、今後も基本計画を策定していく中で、建てかえケースごとのより綿密な検討ができるのではないかと考えております。
　いずれにいたしましても、増築の場合であっても、全面建てかえの場合であっても、ＰＦＩ方式の検討は必要であることは十分に認識しておりますので、渡邉議員の御質問は貴重な御提案として拝聴いたしまして、選択肢の一つとして十分検討させていただきたいと考えております。今後の基本計画におきましては、ＰＦＩを進めるとした場合の組合内部の組織等の運営方式の検討も行い、財政的な面も考慮した実現性を高めた検討を行っていきたいと考えております。
　以上でございます。
○風間正子議長 渡邉孝広議員。
◆１番渡邉孝広議員 [ 7 ] 　大変に詳しい丁寧な御答弁ありがとうございました。ほとんど書きとめられなかったので、耳に残った記憶に従いまして再質問させていただきたいと思います。
　まず、クリーンセンターにおける施設維持管理方式についてでございますが、当初は公設公営にてスタートすると。その根拠としましては、３年間の瑕疵担保期間というものがあるのでということでございました。この件につきましては、私もこれはやはりこの３年間の瑕疵担保期間というのは非常に重要な時期で、この３年間に恐らくさまざまなトラブルが起きるとすれば、さまざまな形でこの３年間にいろいろな諸問題や事象が、事故とは言いませんが、起きてくる可能性があるということで、責任の所在を明らかにする必要があると思っております。なので、この期間につきましては、やはり建設をしているプラントメーカーが全面的に責任を負っていただかなければならない。もし何か事象が起きたときに、それが管理の問題で、運転管理と、それから施行者とが全く切り離されてしまった場合には、どこに責任があるのかということで、まずもめる可能性が出てくる。これは非常によくない現象になってしまうだろう。まず、住民にとってみれば秦野市の責任であると思うわけですので、何かあった場合には。ところが、秦野市としては、それが果たしてプラントメーカーの施工にあるのか、それともメーカーのプラントそのものに何か瑕疵があったのか、それとも運転管理に問題があったのかということを検証するのは、もしかしたら非常に難しいかもしれないということで、そういったことを考えると、やはり安全、安心、安定ということを最大限に考えなければならないということで、やはり今のメーカーにきちっと責任をとっていただくということが私は必要ではないかと思いますので、それについてはさまざまな考え方があります。当然入札をかけるべきだという考え方もあるかもしれませんが、私はやはりこのさまざまな独立系の管理会社もある中で、単に価格入札だけで管理会社を決めるとするならば、３年間経過した後の長期責任委託においても価格の人件費をどれだけ削減できるかという入札方式で決めるべきではないだろうと。やはり安全、安心、安定ということと責任の所在を明らかにするということの方式をぜひ採用すべきであると思いますので、そういった入札、単純な通常の入札にはすべきでないという私の意見に対しての御回答があれば、再度伺いたいと思います。
　それと、生ごみの件でございますが、今、いろいろとお話がございました。さまざまな細かい数字とかもおっしゃっていただきましたが、残念なことにちょっと書き取れなくて記憶に残っておりませんので、平成21年の第４回定例会において前事務局長がこのような御答弁をされています。生ごみを減量し、平成20年度の決算数値で例えばごみ１トンあたりの焼却料が１万8,000円ぐらいということで計算すると、生ごみに関して約４億4,000万円ぐらいかかっていると。これを半分減量することによって、２億2,000万円に経費が削減できると。この数字から見れば、両市負担は大体６対４の割合で計算すれば、秦野市では大体１億3,000万円ぐらいが節減できるというように、単にこの経済効果だけを踏まえてもこれだけの効果があると。経済効果だけではなくて、環境に対してもさまざまな効果が見込まれるということであったかと思います。
　また、平成30年度には、有機性廃棄物資源化施設の建築が予定されておりますが、これは私が何年も前から意見を申し上げさせていただいているとおり、この平成30年度に予定されている有機性廃棄物資源化施設は、今回のごみ処理基本計画と広域化計画の中では白紙に戻すべきであると再度申し上げておきたいと思います。そのかわり、各家庭でまず生ごみを出さない。自家処理をしていただく。どうしても出てしまう生ごみに対しては、きちんと地域で分別をしていく。まずは、コンポストや生ごみ処理機で処理をしていただく。生ごみになるものを出さない。それでも出てしまうものは、自家処理の次はやはり一括処理ではなくて、私は地域処理であると思っております。それは、やはり生ごみを１か所に集めるなんていうことは、これは非常に環境にも効率的にもよろしくないと、また財政的にも非常に負担がかかるということですから、それはぜひそのような形で取り組んでいただきたいと思っております。
　秦野市の大型生ごみ処理機ですが、これは農産課と、それから清掃事業所、それからＪＡとも今、協議をしていただいていると伺っております。そして、ＪＡの分析によりますと、この大型生ごみ処理機は、１対15で土をまぜて１か月間寝かせておけば、これはＪＡとしても農業者に対して使える資源に、堆肥になると伺っております。ただ、今、学校でやっている生ごみ処理機は、これはできた成果物が使い道がないということも聞いています。でも、清掃事業所にある大型生ごみ処理機は１次発酵で、あとはいろいろ発酵しなくても、あとはそれを置く場所と土をまぜて熟成させておけば、それは農園にも使えるし、また農業者が事業としても、農業としても使えるということで、これは完全に循環型社会に向けた大きな一歩であると思っておりますので、そのあたり、組合としては出てきたごみを処理するのが第一義的な目的であると思いますけれども、この取り組みを秦野市で今、モデル的にやっていることを、ぜひ伊勢原市にも、二市組合の側としてぜひ生ごみの減量にこのように取り組んでいただきたいとお願いをしていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
　それと、ＰＦＩ方式につきましてはわかりました。取り組んで、検討していただけるということだったと思います。ただ、導入可能性調査とかさまざまなコストがかかる面もございますので、その検討委員会、内部の検討委員会の中でこれから検討されると思いますが、今、基本的な設計について入札をして、設計業者が今後のあるべき姿についての１つの考え方を示すと思いますので、そういった専門的な方の意見も聞いて、ＰＦＩか公設公営かということを選択していただけるかどうかということを御質問したいと思います。
　以上、よろしくお願いします。
○風間正子議長 事務局長。
◇山口一男事務局長 [ 8 ] 　それでは、まず最初にクリーンセンターの維持管理業者の質問をいただきました。議員のほうからは施工と工事業者ですね、工事業者と運転管理業者、こういったものが同一である場合のほうが一括責任が負えるのではないかというお話がありましたので、私のほうから答弁させていただきたいと思います。
　稼働後の３年間におきましては、施工あるいは製品の保証期間として担保することを仕様書に定めております。また、設備類の大半は３年以内の決められた期間において瑕疵判定を行いまして、瑕疵があれば工事請負者の責任において交換補修等の措置を講じることになっているほか、この保証期間内に90日間の連続運転を立証することも定めております。これらのこととクリーンセンターに関する機能面の特性やリスクをより的確に把握することができるのはだれかということを考えてまいりますと、それは工事請負業者になるのではないかと思います。また、このことは、保証期間内において設計施工上あるいは運転操作上のいずれの原因により生じる経年によらない初期トラブルについても、責任ある確実な対応を求めることができるという大きなメリットも存在しております。したがいまして、稼働後の３年間程度は運転、設計、施工を行った工事請負業者に行わせることも、これも選択肢の一つとして考えておりまして、今後事例調査などを行っていく予定でおります。
　それから、長期責任委託の関係で議員からお話がございましたので、私どもの見解を述べさせていただきたいと思います。仮に長期責任委託により運営を選択した場合におきましては、議員も価格のみによる事業者選定は避けなければならないということをおっしゃっておられましたけれども、発注者と受注者が分担しなければならないリスクが相当数存在すると思われます。私どもも地域住民の皆様といろいろなお話をしてまいりましたが、とりわけ施設の安全、安定運転には相当大きな思いをお持ちでございます。そのような意味からも、信頼できる事業者を選定いたしまして、周辺住民の皆様に安全、安心を約束しなければならないという思いでございます。このようなことからも、長期責任委託におきましてはプロポーザル方式や総合評価方式などの採用も検討する必要があると考えております。
　それから、有機性廃棄物の処理施設の関係と、現ごみ処理基本計画等のお話がございましたので、お答え申し上げます。現行の計画におきましては、有機性廃棄物資源化施設は両市から排出される生ごみの半分の量を対象に本組合が建設し、運営することになっております。しかしながら、経費面、施設規模、処理方法など種々の課題があることから、現状では計画の見直しを含めて、秦野市、伊勢原市とともに検討を行っております。12月の議会におきまして、渡邉議員の一般質問にお答えしたとおり、他市等の事例では生ごみの資源化施設として大規模な施設での一元化処理をしているケースは、手法のいかんにかかわらずありませんし、施設整備計画を白紙に戻すケースも散見される状況でございます。有機性廃棄物施設をごみ処理計画等の見直しの中でどのような扱いにしていくかというところで、現在両市との間で協議を続けているところでございます。
　それから、清掃事業所に設置しました大型生ごみ処理機、このことについて議員から感想をいただきました。そのことに対しまして、今年度両市がそれぞれ見直しを行っておりますごみ処理基本計画においては、ごみ量は一定の目標数値を設定いたしますし、その中には可燃ごみの中のどのごみをどのような施策により減量へと導くかが明記されることになると思われます。そうした経過の中で、本組合からもぜひ実現させたいところ、主張すべきところは主張したいと考えておりまして、いずれにいたしましても両市とは十分な調整を図りたいと考えております。
　それから、最後になりますけれども、ＰＦＩの関係でございます。渡邉議員のほうからＰＦＩのことについては御理解いただいたというお言葉をいただきましたけれども、最後にＰＦＩの導入可能性調査の実施について、コメントさせていただきます。ＰＦＩの導入可能性調査を実施するかどうかということにつきましては、今、この場でやるやらないという判断をいたすには、準備が整っておりませんので、これは控えさせていただき、考え方だけ少し申し上げたいと思います。
　ＰＦＩ事業といたしまして選択するためには、ＶＦＭを算定する必要があります。ＶＦＭは、ValueForMoneyの略でありまして、その意味は議員御存じのとおり、ＰＦＩで事業を行った場合、従来の公共事業に比べて総事業費をどれだけ削減できるかを示す割合のことでございます。これは、ライフサイクルコスト、ＬＣＣと呼ばれる設計、建設費と事業期間中の維持管理費、運営業務費など事業に係るすべての経費を試算して比較を行いまして、ＰＦＩで事業を実施したほうが低廉で良質のサービスの提供が可能であると見込まれた場合に、ＰＦＩが適切であると判断する基準となるものでございます。導入可能性調査では、このバリュー・フォー・マネーのシミュレーションのほか、ＰＦＩ事業の中でどの事業類型を検討対象とするか、また事業を包括的に委託する範囲やその期間等について調査、検討及び民間事業者へのヒアリングなども行いまして、ＰＦＩ事業導入の判断に資するものでございます。この導入可能性調査の実施につきましては、今年度の基本計画策定の中で時間的な制約、事業としての適性など基本的な条件等からメリット、デメリット等を比較検討いたしまして、ＰＦＩ事業として進めることが合理的であるか否かの方向性を示したいと考えております。仮に調査を実施すべきと判断した場合は、来年度に専門のコンサルタントに委託することになると思います。
　いずれにいたしましても、ＰＦＩ事業につきましてはまだ歴史が浅く、最終的に成功した事例というものを聞き及ぶ時期には至っておりませんが、そのような中でごみ清掃工場の余熱利用施設や病院事業において採用したＰＦＩにおいて失敗事例もあるやに伺っております。したがいまして、今年度はＰＦＩ事業について、庁内の推進体制の研究、事例の調査等を行っていきたいと考えております。
　以上でございます。
○風間正子議長 渡邉孝広議員。
◆１番渡邉孝広議員 [ 9 ] 　御答弁の内容、よくわかりました。
　二市組合議員を４年間やらせていただいて、恐らくきょうが最後になるであろうと思いますので、今までいろいろと御質問させていただきましたけれども、そのことについてさまざま誠心誠意お答えいただきまして、ありがとうございました。特にクリーンセンターの施設につきましては、溶融について疑問を投げかけ、それについて真摯に取り組んでいただいて、最終的にはストーカ炉ということの選択をいただきまして、大変に感謝をいたしております。ただ、私が長年といいますか、ゼロウエイスト、さらにはゼロエミッションということを掲げて質問させていただきましたし、やはりこのごみゼロ、無駄ゼロ社会という今こそ、それに私たちは一人一人が取り組んでいくべきときであろうと。大震災以後、人々の価値観も大きく変わっていくと思いますので、私はクリーンセンターの稼働後は生ごみを投入すべきではないということを訴えさせていただきまして、殊この時期に至っては、それは時間的には厳しいとは思いますけれども、やはり今後の進むべき道というのは、この環境に配慮する中で、そして市民の発展というものを考えていくという施策が必要であると思いますので、そのようなすばらしい施策をぜひとも二市組合、あとは両市に期待したいと思います。本当にありがとうございました。
○風間正子議長 以上で、渡邉孝広議員の一般質問を終わります。
　これで「一般質問」を終わります。
○風間正子議長 以上で、この定例会の会議に付議されました事件はすべて議了いたしました。
　これで、平成23年秦野市伊勢原市環境衛生組合議会第２回定例会を閉会いたします。

▼午前１０時５９分　　閉　会