秦野市伊勢原市環境衛生組合議会第1回臨時会会議録

    議 事 日 程
                          平成29年5月2日(火)午後2時00分
                                    秦野市議会本会議場
第1 会期の決定                                     
第2 議案第4号 平成29年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計補正予算(第1号)を定めること
         について                                
第3 平29陳情第1号 平成27年度循環型社会形成推進交付金及び神奈川県市町村自治基盤強化
            総合補助金の返還のための補正予算案を可決しないことを求める陳情  
                                            
本日の会議に付した事件
 日程第1〜日程第3 議事日程に同じ
                                            
出席議員(10人)
  1番   木  村  眞  澄        2番   今  井     実
  3番   山  下  博  己        4番   風  間  正  子
  5番   阿  蘇  佳  一        6番   宮  脇  俊  彦
  7番   山  田  昌  紀        8番   小  山  博  正
  9番   大  野  祐  司       10番   小  沼  富  夫
                                            
欠席議員(なし)
                                            


説明員出席者
  組  合  長  古 谷 義 幸
  副 組 合 長   山 松太郎
  事 務 局 長  串 田   浩

 (総務課)
  参事兼総務課長  沼 崎 千 春
  庶 務 班 主 幹  青 山 義 孝

 (施設課)
  施 設 課 長  小清水 雅 之
  計 画 班 技 幹  長 嶋 賢 治
  管 理 班 技 幹  吉 江 正 範
  葬祭施設班技幹  吉 野 広 幸

 (工場)
  参 事 兼工場長  山 口 秀 男
  施設管理班技幹  関 原 孝 雄

  秦  野  市  小 澤   勲
  環 境 産業部長

  伊 勢 原 市  田 中 丈 司
  経 済 環境部長

  秦  野  市  久保田   智
  環 境 資 源
  対 策 課 長

  伊 勢 原 市  石 田 康 弘
  環 境 美 化
  セ ン ター所長
                                            
議会事務局職員出席者
  事 務 局 長  栗 原 敏 明
  事 務 局 次 長  柏 木 秀 治

  次 長 代 理  関 野 昇 治
 (議事調査担当)

  議 事 調査担当  岩 田 和 剛
  主 任 主 事

  議 事 調査担当  石 井 亮 多
  主 任 主 事



          午後 2時05分  開 会
大野祐司議長 ただいまの出席議員は10人全員の出席を得ております。
 これより平成29年秦野市伊勢原市環境衛生組合議会第1回臨時会を開会いたします。
 本日の議事日程は、お手元にお配りしたとおりであります。直ちに本日の会議を開きます。
                                            
    会議録署名議員の指名
大野祐司議長 会議録署名議員の指名を行います。
 この臨時会の会議録署名議員は、会議規則第90条の規定に基づき、議長において今井実議員、山下博己議員を指名いたします。
                                            
    議長報告
大野祐司議長 次に、議長報告を行います。
 4月27日に陳情1件を受理いたしました。
 以上で議長報告を終わります。
                                            
    日程第1 会期の決定
大野祐司議長 日程第1 「会期の決定」を議題といたします。
 お諮りいたします。この臨時会の会期は、本日1日といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
             〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
大野祐司議長 御異議なしと認めます。
 したがって、会期は本日1日と決定いたしました。
                                            
    日程第2 議案第4号 平成29年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計補正予算
               (第1号)を定めることについて
          
大野祐司議長 次に、日程第2 「議案第4号・平成29年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計補正予算(第1号)を定めることについて」を議題といたします。
 組合長から提案理由の説明を求めます。
 組合長。
             〔組合長登壇〕
古谷義幸組合長 本日、早急な対応が必要な案件についてご審議をいただくため、臨時会を招集させていただきました。議員の皆様には御多用中、貴重な時間をいただきましたことに感謝を申し上げます。
 それでは、提出いたしました案件、「議案第4号・平成29年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計補正予算(第1号)を定めることについて」を説明いたします。
 今回の補正は、歳入歳出予算にそれぞれ860万円を追加するものです。
 補正する歳出について、補正予算に関する説明書に沿って説明をいたします。
 平成27年度に国の交付金及び県の補助金を受けて実施した、伊勢原清掃工場180トン焼却施設解体に係る技術支援及び不燃・粗大ごみ処理施設基本構想策定業務委託において、完成品の一部が年度内に納品されなかったということから、交付決定の一部が取り消され、返還金及び加算金を支払う必要が生じました。そのため、国県支出金等返納金として860万円を計上するものです。
 以上が歳出予算の補正内容ですが、その財源については、繰入金により収支の均衡を図りました。
 これにより、歳入歳出予算の総額は42億6,660万円となります。
 以上をもちまして、本臨時会に提出いたしました補正予算案の説明を終わります。よろしく御審議くださるよう、お願い申し上げます。
大野祐司議長 提案理由の説明は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 通告がございます。
 山下博己議員。
             〔山下博己議員登壇〕
3番山下博己議員 秦野市議会選出の山下博己でございます。「議案第4号・平成29年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計補正予算(第1号)を定めることについて」、質問をさせていただきます。
 平成27年度に、粗大ごみ処理施設整備事業として、伊勢原清掃工場180トン焼却施設解体にかかわる技術支援及び不燃・粗大ごみ処理施設基本構想策定業務委託として、国の交付金と県の補助金を受けて実施した際、成果品の一部が完成検査後に納品されたことに対し、経理上不適切との理由で交付金、補助金の返還が求められたことにより、必要とされるその額860万円を補正するものとあります。
 この件につきましての説明資料によりますと、「完成検査時の基本構想の製本品を除く図書類及び電子データの提出を受けた上で、提出物から完成検査を実施し、調査や計画書等の作成が支障なく行われた」とあります。この製本品を除いた中で完成検査を実施したところが、今回問題となっている点でございます。完成検査というものは、全て完成品をもって完了とするということはごく当たり前のことであって、今回それができていなかったことになります。
 そこで伺いますが、今回完成検査を平成28年3月31日に実施して、支障なく行われていたことを確認できたとありますが、これが完成品を除いての検査であることを直属の課長や局長が承知していたのかどうかを伺います。
 また、今回の場合、どうしても年度をまたいで完成をしなくてはいけない理由がどうしてもあったのであれば、本来、担当者が課長、局長と相談をして、製本品についての契約の変更や事故繰り越しなどといった選択肢もあったのではないかと考えますが、この点についても見解を伺いたいと思います。
             〔山下博己議員降壇〕
大野祐司議長 事務局長。
串田 浩事務局長 山下議員の御質問にお答え申し上げます前に、本組合の不適切な事務処理により、国交付金及び県補助金を返還しなければならなくなり、議会を初め秦野、伊勢原両市市民の皆様に多大な御迷惑をおかけしましたことについて、この場をおかりしましておわびを申し上げます。
 さて、御質問いただきました、完成品を除いての検査であることを直属の課長や事務局長が承知していたのかどうかということにつきましては、形式的には簡易製本された基本構想が納められていたということから、委託業務の目的を達成したものと、その時点において担当者が判断し、報告され、製本品が納品されていないことについては報告されていなかったものでございます。
 また、契約変更や事故繰り越しなど本来とるべき対応がなされていなかったことにつきましては、年度内に事業を完成したいとの思いもあり、また財務上の認識不足であったと言わざるを得ませんが、基本構想の製本品を除く全ての図書類及び電子データの提出を受けたことで、委託業務の目的を達成したと判断したため、繰り越し手続等の必要性は認識していなかったものでございます。
 以上です。
大野祐司議長 山下博己議員。
3番山下博己議員 完成検査におきましては、基本構想の完成品ができていなかったということについて、直属の課長もしくは局長が承知していなかったという、そういった答弁がございましたが、今回の完成検査完了時に作成された、この完成調書を事前にいただいておりますが、これを見てみますと、今回担当部署の専任技幹が検査員をやっているという形となっております。これから見ますと、この業務に直接かかわっていた担当部署の専任技幹が検査員という立場で検査をしたという、これは余り適切ではないというような感想を持ちます。
 検査する人というのは、そういったことに関しては、業務に直接かかわっていない第三者的な職員が、検査員としてしっかりと厳格に検査するという、そういったものが順当であるべきではないかと思っております。そうでなければ、検査の体制というのが、内容がどうしても曖昧、甘くなってしまうという、そういった傾向が起きます。この点は非常に重要な点だと思います。
 通常そういった体制が行われているということであれば、これは今後のこととして見直していく必要があるのかと思いますが、この点についてまず伺いたいと思います。
 この検査調書におきましては、課長や局長の承認印が押されております。今回その承認時において、その内容を把握しないで承認してしまったということが予測されます。ということは、形だけ承認をして、本当に完成したかとどうかと、その内容にまで踏み込んで承認をしたのかどうかと、ちょっとその辺がはっきりしていないわけでございます。担当者任せであったと言われてもしようがないのではないかと思います。
 完成検査は、お金にかかわる非常に重要なもので、特にこういった補助金にもかかわることでございますので、いつまでに完成したか、またその内容については当然重要なこととなります。
 そこで、伺いたいと思いますが、今回の場合、せめて直属の課長が完成品を直接確認するなどして、その内容を押さえた上で承認するということは当然必要ではなかったかと、そう思いますが、この点についても見解を伺いたいと思います。
大野祐司議長 事務局長。
串田 浩事務局長 再度の質問にお答えします。
 まず、検査は、第三者である職員が行うべきであるという御指摘をいただきました。委託業務の完成に係る検査につきましては、本組合が例とする秦野市契約規則に基づき行っております。その中では、監督員と検査員の兼任は禁止されているため、この規定に則して職員を配置しております。また、業務を統括する職員が検査員となることにつきましては、禁止の規定はなく、現行制度上は問題ないと考えますが、御指摘のような第三者による検査は、業務の完成を客観的立場から確認する意味で有効な方法であると考えます。
 次に、管理監督すべき立場の管理職であります、直属の課長による検査時の確認についての御質問ですが、直属の課長には、完成品としての提出された全ての図書類等を検査し、契約内容と合致していることを確認する責任がございます。完成品の確認がされていなかったことに関しましては、不適切な事務処理であると同時に、相談、報告が不十分であったことも組織として問題であり、深く反省いたしております。
 以上でございます。
大野祐司議長 山下博己議員。
3番山下博己議員 やはり二市組合としましての業務上の取り決めなどは、秦野市に準じて行っているということでございますが、秦野市においては、やはり直接その業務を担当している職員が検査の担当になるということはしていなということも伺っております。当然二市組合としても、その検査体制のあり方をしっかりと見直す必要があるのかと思います。
 さらに、秦野市においては、検査課という部署が別にございます。そこが最終的に検査を厳格に行っていくという、そういった体制をとっているわけでございます。この点につきましては、二市組合としては、その検査課という、そういった部門はないわけでございますので、当然検査体制としましては比較的弱くなってしまうのではないかということが言えるかと思います。
 それに対して、最終検査を例えば秦野市の検査課に委託をかけて、しっかりと第三者的に最終的には検査を行ってもらうという、そういった選択肢もあるのではないかと思います。これは、秦野市上下水道局も実際そういう体制をとっているということも伺っております。これについて、今後そういった体制をしくことが必要ではないと思いますが、見解を伺いたいと思います。
 さらに、こういったことはもう二度と起こしてはならないと、そう思っているわけでございますが、今後このようなことが起きないための再発防止について、ほかに考えている点があるようでしたら説明していただきたいと思います。よろしくお願いします。
大野祐司議長 事務局長。
串田 浩事務局長 再度の質問にお答えします。
 検査体制の見直しの必要についてでございますが、検査の公正性を期すという意味において、業務の関係性を考慮した検査体制を検討する必要もあると考えますので、秦野市への委託という選択も含め、検査体制の見直しにつきまして、今後再発防止策等を作成する中で、あわせて検討してまいりたいと考えます。
 また、今後このようなこと起きないための防止策につきましては、誰が担当者になったとしても手続を間違えないよう、あるいは確実に確認がなされるようにしておくことが大変重要でございます。チェック項目や確認の方法などきちんとまとめておくことも必要であると考えますので、秦野市、伊勢原市の状況も参考にしながら、マニュアル化等の検討をしてまいりたいと考えます。
 今回の事案によりまして、本組合に対する信頼を損ねる結果となりましたことを全職員が重く受けとめ、みずからの責務をしっかりと認識して職務に当たることが重要であると考えています。本組合の信用、信頼の回復のために、原因の究明、再発防止に向けて取り組んでまいります。
 以上でございます。
大野祐司議長 木村眞澄議員。
             〔木村眞澄議員登壇〕
1番木村眞澄議員 秦野市議会選出の木村眞澄でございます。「議案第4号・平成29年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計補正予算(第1号)を定めることについて」、質疑いたします。
 今回の緊急的な補正予算の必要性について伺います。本組合は、国から交付金、県から補助金を交付され、そのわずか8か月後に、県により経理について調査を受け、その結果、不適切さを指摘されたばかりか、交付金が取り消されるという非常に理解しがたい事態となっております。
 そこで、まずはこの業務委託契約の目的、契約先、契約期限、いわゆる履行期限、契約金額、納品物の検査状況についてお伺いをいたします。
             〔木村眞澄議員降壇〕
大野祐司議長 事務局長。
串田 浩事務局長 木村議員の御質問にお答えいたします。
 今回、国交付金及び県補助金が取り消しとなりました、伊勢原清掃工場180トン焼却施設解体に係る技術支援及び不燃・粗大ごみ処理施設基本構想策定業務委託につきましては、平成25年6月に廃止した伊勢原清掃工場180トン焼却施設を解体するとともに、不燃・粗大ごみ処理施設の再整備を想定したもので、平成27年6月26日から平成28年3月31日までを業務の期間として契約したものです。契約の相手先は、東京都内に事務所があります株式会社エックス都市研究所で、契約金額は1,038万9,600円でありました。
 次に、納品物の検査状況でありますが、履行期限の平成28年3月31日までに製本された基本構想以外の図書類及び電子データの提出を受けました。この中には、簡易製本された基本構想も含まれておりましたので、これらの提出物により検査を実施し、この時点では、調査結果や計画書等の内容について委託業務の目的を達成していると判断したものであります。
 以上です。
大野祐司議長 木村眞澄議員。
1番木村眞澄議員 資料等によりますと、そもそも納期限が平成28年3月31日という年度末に設定されていること、さらに同日に完成検査が行われたということ、これは非常にタイトな日程であると言わざるを得ません。執行部は、言うまでもなく、この基本構想が環境に配慮されたものとなるよう、清掃工場のある地元の方々に、計画書の趣旨について、わかりやすく丁寧に説明をしなければならないと思います。
 しかし、この基本構想を地元対策委員会に示してから製本したいという考えを持っていたということですが、当初から納期限内に地元対策委員会に説明する日程を適切に設定しておけば、このような事態には至らなかったのではないでしょうか。また、仮に契約履行中に地元対策委員会の日程が確保できず、開催ができない状況であれば、納期を契約変更する事務処理手続あるいは予算を繰り越し処理するなど、具体的な対応が可能であったのではないかと思われます。
 また、成果品、基本構想の納期が平成28年9月でおくれたことは、発注者側の二市組合の理由によるものと思われますか、それとも業務委託先の受注者側に何か落ち度があったのでしょうか。受注者に対して、履行を担保するため、書面で確約を得たとのことですが、書面による確約をとることは発注者の権限を逸脱した行為ではなかったのではないでしょうか。これらについて御答弁をお願いいたします。
大野祐司議長 事務局長。
串田 浩事務局長 再度の質問にお答えいたします。
 御指摘のとおり、地元へお示しする日程調整も含め、変更契約や繰り越し措置など、本来なされるべき調整の手続ができていなかったことは、職員の調整不足や確認不足であり、財務処理につきましても認識不足であったと言わざるを得ないと思うところであります。
 また、製本品の納品が遅れたことに関しましては、あくまでも本組合の事情によるものであり、委託業者に責任があるものではございません。確約書の提出を求めたのは、最終的には必ず製本品を納品してもらうことを確認しておきたかったという、担当者の素直な思いのあらわれであったと考えております。しかしながら、結果的に他方面に御迷惑をおかけしたことにつきましては、深く反省いたすものであります。
 以上です。
大野祐司議長 木村眞澄議員。
1番木村眞澄議員 今回のことは、国の交付金、県の補助金の予算どりの段階から、期限内に履行できるよう十分に検討し、万全の体制で臨むべきであったと言わざるを得ません。今回の不手際によって、地方自治体の原則、本組合の規則等が遵守されていないこと、受託業者にも御迷惑をかけている実情が明らかになったと思います。
 そこで、最後にお伺いいたしますが、今回の事態によって、執行部の公正な業務運営のあり方について、しっかりとした見直しが必要であると考えます。今後、本組合は、180トン焼却施設解体、不燃・粗大ごみ処理施設の整備等を国からの財源に頼らなければ立ち行かない状況が現状あります。そこで、本組合は、国、県との失われた信頼関係をどのように再構築されていくのか。次のステップの補助金申請等が円滑に働いていくのか。また、最近秦野市では不祥事が多発しており、職員のコンプライアンスの徹底について新たな取り組みがスタートをしているところです。
 本組合は、秦野市の各種規則等を準用しているところですが、こうしたコンプライアンスの徹底に関して、本組合としてどのように臨んでいこうと考えているのかお伺いをいたします。
大野祐司議長 事務局長。
串田 浩事務局長 再度の質問にお答えいたします。
 今回の事案による今後の国交付金、県補助金に与える影響についてでございますが、返還命令に従わない場合は、補助金等の一時停止措置が講じられることもあるということでございます。しかし、今回については、悪意はなかったという国、県の見解も伝え聞いておりますので、この判断を真摯に受けとめ、速やかに返還することとし、誠意を持って対応してまいりますと考えます。
 なお、平成28年度は、国交付金の対象事業はありませんでしたが、県補助金につきましては、秦野斎場の増築改修工事及び伊勢原清掃工場敷地内の残留焼却灰除去工事を補助対象事業とし、手続を進めてまいりました。今回の件が支障となり、影響を及ぼすことはなく、先月末の入金を確認しております。
 また、二度とこのようなミスを繰り返さないためにも、今回のことがなぜ起きたのか、再発防止のために何が必要なのかを職員一人一人がしっかりと認識し、心に刻まなければなりません。そのために本組合として、今回の結果に至りましたことを重く受けとめ、信頼回復と今後の健全な組合運営のために、課長以上の職員により、原因究明と再発防止に向けた取り組みなどを取りまとめる必要があると考えております。
 以上です。
大野祐司議長 宮脇俊彦議員。
             〔宮脇俊彦議員登壇〕
6番宮脇俊彦議員 伊勢原市議会選出の宮脇です。私も2点にわたって伺いたいと思います。
 ただいま2人の議員の質問で、原因、要因等について説明がありました。その中で、担当職員の財務手続上の認識不足、管理監督すべき立場の管理職の認識不足というふうに答弁がありました。でも、本当にこういうことで済ませていいのかというのが問われているのではないかと思います。実際に昨年2月から3月にかけて、この事業の完成があり、報告書の提出という状況を迎えていたわけですけれども、実際に現場ではどういうことがこの中で行われていて、なぜこういう認識不足、担当職員は当然そういう不足や、そういうこともあるかと思いますが、そういうのが十分本当にチェックされていたのか、この2月、3月期の中身について、さらに伺いたいと思います。
 2つ目は、今回の事案を市民に対してどう説明するのか。特に平成28年第2回定例会の議員連絡会で事務局から、地元対策委員会において、180トン焼却施設の跡地利用について白紙とされたいという地元の強い要望があって、組合としてこのことを受け入れる趣旨の説明があったことがありましたが、今回のことで誤解が生じかねないので、それについてはどうなっているのか、以上2点について伺いたいと思います。
             〔宮脇俊彦議員降壇〕
大野祐司議長 事務局長。
串田 浩事務局長 宮脇議員の2点の御質問にお答えいたします。
 まず、1点目でございますが、国交付金及び県補助金の返還に至った、その現場の原因ですとか要因という御質問だと思います。今回の事案につきましては、国及び県から「完成品の全てが契約期間内に納品されていないにもかかわらず、年度内に支払いを行い、交付金を受けたことは、経理上不適切である」という判断をされております。
 年度内に業務が完了しないことが想定されていたのであれば、契約変更や繰り越し措置をとるなどの対応がなされるべきでありましたが、担当職員がその必要性を認識しておらず、必要な対応が図られなかったことも不適切な事務処理であったと言わざるを得ません。
 今回交付金、補助金の返還に至った原因は、成果品の全てが契約期間内に納品されていないにもかかわらず、委託業務を完了していると判断した、当時の担当職員の財務手続上の認識不足や、このような判断に基づく業務完成の検査に関して、管理監督すべき立場の管理職の確認不足あるいは組織内での連絡や報告体制が十分に機能していなかったなど、幾つかの人為的な要因が重なったものと考えております。
 次に、2点目の今回の事案に関する市民の皆様への説明につきましては、4月21日に、秦野、伊勢原両市の広報担当課を通して、報道機関へ情報提供し、新聞3紙に記事として掲載されました。また、28日には、組合ホームページにおわびの言葉とともに、その概要を掲載いたしました。
 なお、180トン焼却施設の跡地利用につきましては、伊勢原清掃工場敷地内の残留焼却灰の除去という、大きな課題を解決することに全力で取り組むことが最も優先すべき責務であることから、白紙との認識に立ち、事業を進めているところであります。組合としてのこの考えに変更はございません。
 以上です。
大野祐司議長 宮脇俊彦議員。
6番宮脇俊彦議員 2つ目の質問については、了解いたしました。
 1番目のことについては、難しいことではなくて、事業が終わっていなければ、それは繰り越しすれば、先ほどの質問にもあったとおり、済んでいたはずが、そういうことがなされなかったということについて、それからもし説明が必要であれば、事前に2月にするだとか、何らかの対応をとるというふうなことは、もう2月、3月に行く時点では、既にわかっていたのではないかというふうに推察されます。そういう点について、2月、3月でどういうふうな対応をとられたかという細かいのはなかったのですけれども、何のあれもなく、そのまま決裁が進んでいったのが実態なのかなというのが、通常はそういうことはないと思うのですけれども、事業が完了していなければ繰り越しにするというふうなことが必要だったと思うのですけれども、その辺がもう少しよく、何のそういう論議もなく、連絡不足ということで済ませていいのかという気がしますけれども、その辺についてはどういうことだったのでしょうか。
大野祐司議長 事務局長。
串田 浩事務局長 再度の質問にお答えいたします。
 履行期限までに提出を受けた成果品により、完成検査を実施したわけですけれども、委託目的である調査や計画書の作成が支障なく行われているとの判断から、検査を合格し、平成27年度に債務が確定したという、そういう認識でいたわけですけれども、その完成するまでの2月、3月につきましては、計画書等の原案、素案ができ上がってきた時期でございます。そうした中で、場合によっては、そういったものをこの組合議会の議員連絡会等でもお示しをさせていただいたところでございますが、最終的にこの返還の事由となりました、印刷物が完成していなかったということにつきましては、これは本来であれば、今思えばのことでございますけれども、きちんと繰り越しの手続をしておくことが、本事業を適切な完了へと導くことができたのではないかというふうに考え、反省するところでございます。
 以上です。
大野祐司議長 宮脇俊彦議員。
6番宮脇俊彦議員 この環境衛生組合も財政状況は、厳しい状況になっているのは私どもも承知しております。だからこそ、この支出をどうするかというのは、やっぱり丁寧にやる必要があり、やっぱりそういうチェックをやらないと、今回もこういうことが新聞報道されて、どうなっているのだという声を私も非常に受けました。ですから、そういう点について検証しながら深めていくということを本当にやられないと、市民にとって信頼を失いかねない。これからごみの費用の問題についても、いろいろ市民に相談をしたり、いろんな取り組みを進めますけれども、そういうのに支障を来しかねない状況があるのではないかと思います。
 最後に、一番責任者である組合長、このことについて、このことというのは、今回こういうことを発生させたことについて、どう受けとめられているかについて答弁をお願いしたいと思います。
大野祐司議長 事務局長。
串田 浩事務局長 今回こうした事務処理の不手際ということで、多大な御迷惑をおかけしたことにつきましては、この後我々がいかにして挽回していかなければならないかということで、強く反省をし、また決意を新たにしてまいらなければいけないと考えております。そうした意味で、組合の議員の皆様にも御支援、御鞭撻いただければ大変ありがたいと考えております。
 事務局長として御答弁させていただきました。
 以上です。
大野祐司議長 阿蘇佳一議員。
             〔阿蘇佳一議員登壇〕
5番阿蘇佳一議員 こんにちは。秦野市議会選出の阿蘇佳一です。「議案第4号・平成29年度秦野市伊勢原市環境衛生組合会計補正予算(第1号)を定めることについて」、国交付金及び県補助金の返還に関して質問をいたします。
 今、3議員からありましたけれども、平成27年度に実施した委託業務において不適切な事務処理があったということで、加算金を含め約860万円を国及び県に対し返還しなければならなくなったということであります。
 先ほど宮脇議員からもありましたけれども、二市組合は現在約54億円の借金を抱えております。また、現在も秦野斎場整備や伊勢原清掃工場内敷地の残留焼却灰の除去工事など、大きな負担が必要な事業が進行中であります。また、私は、組合議会の中でも、財政運営に関し、たびたび質問させていただいております。ごみ処理手数料や斎場使用料などの自主財源について、既に改定を見据えた検討時期を迎えていると思います。近い将来、現状よりさらに市民の負担を求める可能性もあるわけであります。秦野、伊勢原、非常に厳しい財政状況の中で事業を厳選し、集中と選択の中で市政運営が行われていると思います。このような状況の中で、今回の案件は極めて遺憾であると思います。
 また、今質疑の中で、大きな責任を感じ、大変反省しているということでありますけれども、このような問題が生じますと、組織としての責任についても触れざるを得ません。職員の処分をいつまでに行うのか、また山下議員からもありましたけれども、再発防止についてどう捉えるのか、再度お聞きしたいと思います。
 さらに、二市組合の情報は、市民に非常に伝わりにくいと感じております。今回のことも含めて、市民への情報発信について、何らかの対策が必要というふうに思います。お考えがあればお教え願いたいと思います。
             〔阿蘇佳一議員降壇〕
大野祐司議長 事務局長。
串田 浩事務局長 阿蘇議員の御質問にお答えいたします。
 御質問の国交付金及び県補助金の返還の決定について、組合としてどのように認識しているかにつきましては、その責任を重く受けとめているところでございます。今回のことは、職員の財務手続上の認識が欠如していたものであり、上司への相談、報告、国・県との連絡調整などが不十分なまま事務が進められたことは、組織として問題であり、深く反省いたすところであります。
 今回の事案につきましては、市民の皆様の本組合に対する信頼回復に向けて、組織を挙げて、職員一丸となって取り組まなければならないと考えております。こうした結果に至りました過程をしっかりと検証、検討し、原因の究明、再発防止に向けた取り組みなどを取りまとめていきたいと考えております。
 御質問にありました職員の処分につきましては、原因などの詳細を改めて確認する中で、構成市の事例も含め、過去の事例を比較考慮し、6月の第2回定例会の際には御報告できるように進めてまいりたいと考えております。
 次に、組合としての情報発信についての御質問でしたが、今回の事案につきましては、4月21日に秦野、伊勢原両市の広報担当課を通して報道機関へ情報提供したほか、同28日には本組合ホームページへ、おわびの言葉とともにその概要を掲載いたしました。
 今回の事案を含めて、両市市民の皆様から、組合事業への御理解をいただくことは、組合運営において必要なことであり、大変重要なことであると考えますので、今後も両市の広報紙への掲載など、機会を捉えて情報発信に努めてまいります。
 以上でございます。
大野祐司議長 阿蘇佳一議員。
5番阿蘇佳一議員 職員の処分について、厳しいことかもしれませんけれども、襟を正すという意味でしっかりと受けとめていただきたい。
 また、今回のような大きなミスに至るまでは、幾つかの些細なミスが必ず存在します。さらに言えば、このミスにも必ず兆候があるはずです。それを放置したり、誤った対応をしてしまうと、大きな問題へと発展してしまいます。今回のことをしっかり教訓として、組合職員一人一人がしっかり反省し、適切な事務の遂行のために、執行のために、認識を深め、その知識や経験を身につけていただきたい、そう思います。そして、しっかりとした再発防止を取りまとめ、市民の皆さんの信頼回復に努めていただきたいと思います。
 また、今回のことは、幾つかの新聞にも記事として掲載されております。これによって、秦野市伊勢原市環境衛生組合を認識された方あるいは心配する方もおられると思います。この組合が、秦野市と伊勢原市で構成され、ごみ処理施設と葬祭施設の運営に関する事務を共同処理しているということもしっかり知っていただき、また組合として積極的な情報発信に努めていただきたいと思います。
 また、今三方の質問があり、また宮脇議員からも組合長の見解をお聞かせいただきたいということがございます。では、最後の締めでございますので、組合長、恐縮でございますけれども、お三方並びに私を含めて、組合長として、どのように責任を感じ、どう対応を考えているのか言葉をいただければと思います。
大野祐司議長 組合長。
古谷義幸組合長 お答えをいたしたいと思います。
 このたびの不適切な事務処理により、市民の皆様、議員の皆様へ御心配と御迷惑をおかけしたことにつきまして、心からおわびを申し上げます。今後は、本組合の全職員が緊張感を持って公務を執行し、このような事案を二度と発生させないよう、再発防止に努めてまいる所存でございます。
大野祐司議長 他にございませんか。
             〔「なし」と呼ぶ者あり〕
大野祐司議長 これで質疑を終わります。
 これより討論に入ります。
             〔「なし」と呼ぶ者あり〕
大野祐司議長 討論なしと認めます。
 議案第4号を採決いたします。
 議案第4号を原案のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。
             〔賛成者起立〕
大野祐司議長 賛成多数であります。
 したがって、議案第4号は原案のとおり可決されました。
                                            
    日程第3 平29陳情第1号 平成27年度循環型社会形成推進交付金及び神奈
                  川県市町村自治基盤強化総合補助金の返還のため
                  の補正予算案を可決しないことを求める陳情
  
大野祐司議長 次に、日程第3 「平29陳情第1号・平成27年度循環型社会形成推進交付金及び神奈川県市町村自治基盤強化総合補助金の返還のための補正予算案を可決しないことを求める陳情」についてでありますが、この陳情は、ただいま可決されました議案第4号と反対の趣旨の陳情でありますので、不採択とみなしたいと思います。これに御異議ありませんか。
             〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
大野祐司議長 御異議なしと認めます。
 したがって、平29陳情第1号については不採択とみなすことに決定いたしました。
                                            
大野祐司議長 以上で、この臨時会の会議に付議されました事件は全て議了いたしました。
 これで、平成29年秦野市伊勢原市環境衛生組合議会第1回臨時会を閉会いたします。
          午後 2時49分  閉 会